最近よくアンセルメを聞く。アンセルメのベートーヴェン交響曲全集や、ドビュッシーやラヴェルを聞く。アンセルメのベートーヴェン交響曲全集は音色が変わっているというので一時評判になったという。確かに金管楽器が前面に押し出されていて、多少金属的に響く。フランス語圏では冷たい演奏とされ、ドイツ語圏ではその音色が歓迎されたというから不思議なものだ。ドビュッシーやラヴェルもいい。
今日は実家でストーブを買うというので百貨店に付き合った。私が持っているヤマゼンのカーボン・ヒーターをお勧めした。
昨日は回転ずしで食べて友人と話した。この友人はサイレント・ナイトやリトル・ドラマー・ボーイを自分でアレンジしてバンドで歌っている。その歌詞の話などを聞いた。
今日はギリシア語英語対訳新約聖書を読んで、イエスが自分の受難を予告し、あなたが天の国の王座に着いたら私の息子たちをあなたの隣に座らせてくださいと言われて、あなたたちは自分が何を望んでいるのか判っているのか、私がこれから飲む杯を飲めると言うのか、といさめた部分を読んだ。
それから本を置いて、小澤征爾指揮ボストン交響楽団のマーラーを聞き、それからモーリス・アブラヴァネルのか弱いマーラーを聞き、最後にエド・デ・ワールトのマーラーを熱心に聞きこんでいる。デ・ワールトは感動ものだ。
クリスマスに自分へのプレゼントを贈りたいのだが、相応しいものが見つからない。
タワーレコードで見かけたマーラーのvocal symphoniesというのが気になっているのだが、再び行く機会がないままになっている。
そこで今日は自分の持っているマーラーの復活の聞き比べをして、小澤征爾、アブラヴァネル、エド・デ・ワールトというふだんはあまり聞かない数品を取り出してみたのである。
なかでもアブラヴァネルなどよほどの物好きでないと聞かない代物なのだが、私はかなりの物好きとみえてオケの弱いアブラヴァネルに抒情さえ感じた。
一年でいちばん特別な時季をそのようにして、自分が持っている懐かしい音源を聞き返し、ギリシア語英語対訳新約聖書をひもとき、シュトーレンをちびちび食べて過ごしている。私がこれから飲む杯を飲めると言うのかと詰め寄るイエスの悲愴な覚悟に思いを馳せながら、年末の貴重な時をひっそりと暮らしている。