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ADR委員会

2009-05-18 20:59:53 | うんちく・小ネタ

今日の午後は、ADR委員会に出席した。
ADR委員会とは、福岡県社会保険労務士会の委員会で、個別労働紛争解決処理センター設立を目的とした委員会だ。
もう既に法務省への申請を終え、実地調査を待っている状況だ。

本年は社会保険労務士会の役員改選の年でもあり、ADR委員会は事実上全員が集まるのも今日が最後となった。

個別労働紛争解決処理センターとは、個別労働紛争に関してあっせんの申し立てを受け付け、使用者と労働者の双方の主張を聞いて「あっせん」による和解を目指す、という民間ADR機関だ。
近年の個別労働紛争の激増を背景に、需要が高まることが予想される。

労働基準法は、昭和22年に施行された労働者保護を目的とする法律である。
しかし、法律上の規定は備えながらも、長い間「守られざる法律の典型」という時代が続いた。

「サービス残業は当たり前」
「有給休暇など無い」
「従業員には『働かせてやっている』」

もしいまだにこのような意識を持って経営している事業主がいらっしゃれば、直ちに認識を改めていただく必要がある。
最近は「コンプライアンス」という背景から、労働基準法遵守を主張する流れもあるが、その前に、事業所をリスクから守るために労働基準法を認識する必要があると考える。

従来の認識や思いこみは、法律の前ではあまりにも無力だ。
法律的な解釈で十分に争えるような「準備」こそが重要である。