※BL及び同性同士の恋愛作品について綴っております
※ネタバレを含みますのでご注意をば
社畜の末にふと出会い、心を救われ、やがてのんびり参加となったBLというジャンル。この数年で更にメジャー化が進み(それについては様々な意見はあれど)実写ドラマや映画となる作品が増えてきました。幾つか拝見した印象としては、適当に作られているわけではなく、全体的に真摯な姿勢で制作されているなと。
ということで、のんびり参加なのでまだまだ出会いの途中なのですが、漫画関連に続き紹介&感想を述べていこうと思います(例のごとく幻とも言われ始めた大阪衛星でも詳しく書く予定)。
丸木戸マキ原作『ポルノグラファー』『インディゴの夜』(ポルノグラファー過去編)
始めて見た時かなりよく作られていて結構な衝撃を受けました。ドラマを見て原作を読んだのですが、気怠げな世界観がとてもよく表現されていたと思います。
何より、出演された方たちのその真剣な演技に(エロティックな場面含め)妥協されていない姿勢を感じて、そこまでシンクロさせてくれますか…と心打たれましたね。制作への熱意がこちらに伝わってきたというか…全体がちゃんと作られているからこそ、ちゃんと進められているからこそ伝わってくるものってありますね、どの世界も。
そしてやはり書いておかねばなのですが、エンディングテーマのその素晴らしさですよ。本編の余韻を壊すことなく、むしろじっくりと噛み締めさせてもくれて、ため息と共にいつもホロリとさせられました。
多分…なのですが、この作品がきちんと作られたことでその後のBL原作もしくは同性愛をテーマとした作品の多くがきちんと作られていったような気がします(きっかけの1つという意味で)。最近は登竜門的にもなってきているようで、やはり様々な意見はあれど、今のところどれもきちんと作られている印象なのでありかなとも。愛の形がどうであれ、色ものとしてではなく、1つの物語をきちんと描く形として今後も伝わっていってくれたらなと思えてならないのでした。
そしての『インディゴの夜』
前作が話題になったということで作られたらしいのですが、下手すると下手するのに(二番煎じでいまいちになる場合もあったりもする)こちらも良い出来でした。
正直なところ私としては主人公のかつての恋のお話である本作を見たくないなと思っていたのですけれども(登場人物のかつての恋系がまじ苦手)この制作陣ならばと見た結果、納得。
とはいえ、前作での元恋人の様子も相まって私の思いは複雑で、既婚なのに意味ありげなところとかあんたなんなの?とすらなったのですけど、インディゴではなかなかの雰囲気を醸し出されていたので視聴できました。つまりは名演でした。
と、落ち着いた体で感想を述べておりますが、当時視聴した際咄嗟に感想を記した熱きメモをどこかにやってしまいまして(アホ発動)もう一度きちんと見てきちんと感想を書きたいと思っております。
常倉三矢原作『ライフ 線状の僕ら』
原作読了済みだったのでまず原作の感想から。
発刊当時、名作と話題になった記憶があります。そして確かに名作でした。ただ、、本当に辛かったです。
同性同士の恋愛が描かれたものを読むとよく出てくる将来問題。水城せとなさんの窮鼠はチーズの〜でそこらへんをありありと考えさせられ、本作でも考えさせらた末に心にきました。とても純粋な出会いだったからこそ、一方の身勝手さが強調され(深すぎる愛情発端だったとはいえ)すれ違う辺りの様子は読んでいて腹が立ちましたし悲しかったです。
とはいえ、ここまで考えさせられたのはとても良く物語が描かれていたからこそ。そして…これはあらゆる物語に言えることなのですけど、未来での何かを予測して誰かを裏切り進むというのはどうなのか……考えはつきません。。
そしての実写感想。
全4話とはいえ相当上手くまとまっていたと思います。オープニングの星座の表現を見てこれはちゃんと作られていると期待できましたし、実際そうでした。舞台となる街並みの雰囲気も良く、特にタイトルにもなっている線…白線がいい感じで登場していましたね。
物語の流れも原作を読んでいたというのに3話のラストが衝撃的すぎて衝撃的すぎて(動揺したので二回)ラストについてもそこで終わりますか~でしたけど、元妻のその後の姿は映っていたので納得。原作では更に先の二人が見られるのでおすすめしておきます。
で、出演されていた俳優さんについてなのですが、主演のお二人はどちらも良い演技をされていました(どこかで見た気がするな〜と思ったら鹿楓堂の角崎氏だった!)。ただ、一方のイメージが原作とだいぶ違うように感じられて気になって仕方なかったです。ワイルドというか。もっと見た目可愛い系のたよりないパヤパヤ明るい感じでよかったのではないかな……。それ以外は家族の様子なども分かりやすく伝わり、演技をされている俳優さんたち含め良かったので、まあ、はい。
薫原好江原作『ケイ×ヤク-あぶない相棒-』
原作未読でしたが、SNSでのドラマの好評価を知り見てみることに。
BLというよりはブロマンス的な印象を抱きました。熱血漢と冷静というペアなのかな?一方の幼なじみ(女性)がちらほら出てくるのでノンケなのかなんなのか最初はよく分からなかったのですが、その子のおかげで相方に対し愛情が出始めているのを知れたような気もするのでよし。
正直、こうした男性二人メインの中にがっつり女性が入り込んでくるとイラッとしてしまいまして(女性の存在から離れたくて見ているところもあるので)でもこのドラマではがっつり絡んできた姉役の方がとっても素敵で格好良くて(六番目の小夜子の時から注目している)まったく気にならなかったのは自分的に意外でした。
そして話がなかなか見ごたえがあったのですよね。姉(義理とはいえ)のためにそこまで体張りますかとなりつつ、トラウマやらなんやら真実を追う流れにしっかりと刑事ものの雰囲気を感じられもしました。
演じられてる二人の雰囲気のポテンシャルの高さも素晴らしくて(すんごいイケメン)とはいえ見た目ゴリ押しだけでは私はしらける派なのでどうかな?と様子をうかがっていたら(一方の方はHIGH&LOWで演技力の有無は知っていたけれど)もう一方の方も良い演技をされていてバランスがとれていたので大丈夫でした。続編、ありだと思います。
『おっさんずラブ』
確か、第一話らしき回を偶然見て「(ん?そういう恋の話??)」と意外に感じた記憶。パッと見の印象でギャグドラマかな?とくつろいで見ていたため実はあまり内容を覚えていなくて、もう一度集中して見なきゃとずっと思っている作品でもあります。
とはいえせっかくなので今思い出せる感想をピックアップすると、部長の想いは真剣だった、牧君の健気さ、はたしてそれは恋なのか面倒を見てくれる相手への懐きなのか?というモヤリ、からの色んな出来事があって愛が伝わったような気がするな…etc.....とにかくきちんと見ねばです。
一方、出演されていた方がよくドラマで拝見する方たちだったからか、演技は申し分なくとも気持ちをしっかりのせることができなかったような気もします。特に牧君役の方も先のHIGH&LOWにてとてつもない野郎役で出演され強烈な印象があったので尚更でした。こういった意味で登竜門的な、もしくはまだあまり知られていない俳優起用は良いのかも知れません……。
ちなみにその後、劇場版第二弾についてのSNSなどでの戸惑いがこちらまで伝わってきていました。パラレル、なのかな?恋愛相手が根底から変わるって、1番やってはならないことじゃないのか、な?どういう事情なのか分かりませんが困惑しています見てないのに。とにかく見なきゃですry
凪良ゆう原作『美しい彼』
現在視聴中です。それにしても…ほんと美しいな彼!
よしながふみ原作『昨日何食べた?劇場版』
もう、なんて素敵な作品なのでしょうね…。ほぼほぼホンワカな物語の中にわずかに振りかけられた唐辛子や山椒のような出来事。でもいつもその中心にあるのは美味しそうなお料理。大阪にてきちんと記そうと思います。
いや、でもこの二人こそハードな役柄こなされてますよね、作品への影響をあまり感じないこの違いは何なのだろう……
水城せとな原作『窮鼠はチーズの夢を見る』
まさかの映画化でした(漫画についての語り)。
知った時は驚きましたし、キャストを知ってまたびっくり(一方がジャニーズ事務所さん所属でもう一方も名のある方)。大伴のイメージがちょっと違うかな?とも感じましたけどそれを忘れさせる名演で、今ヶ瀬については観ながら終始凄いなとなりました。
監督も力量のある方と記憶していて、その記憶通り全体的にかなり良く仕上がっていたと思います。こちらも大阪にて詳しく記そうと思います。
…が、少しだけ。
残念だったことがありまして(がっつりネタバレありますよ→→→)
主役の一人である大伴が彼女の親にあっさり会えてしまっていたのですよね。原作では会えなかったことが実は必然だったのでは?という唸らせ展開だったので、なぜそんな重要な箇所を?となってしまいました。あと、ラストですね…うん、原作のような素晴らしきラストがほし…うん……
気付いたら買っていたグッズ
さてさて、、最後の作品について語る前に一言
久しぶりの大人時間語り、結構楽しかったです。漫画や小説ドラマ等供給もかなりあり、ほんの一部しか覗けていないので今後ものんびり自分なりに参加していきたいなと思います
では最後の作品です。
はなげのまい原作『高良くんと天城くん』※とある理由で長めに語っております
ここは私の衛星で、これまでも忖度なしに正直に感想を描くのが作り手さんへの誠意だと思っているので今回も同様に。
原作の存在を全く知らない状態でSNSにてふとプロモーションが目に入り、そこに写っていた金髪の男子と全体の透明感溢れる雰囲気に惹かれてサイトを見に行きました。
そこから原作のあらすじを読みにいき、絵や話など私好みの内容に思えたのでドラマが始まったら見てみよう…と記憶(この時点で原作未読)
で、視聴後の感想─
未読だったので始まりの辺りの過去と現在の交錯に、これは今なのか?振り返っているのか?ととまどいつつも、全体を淡く包むような青い色味や耳に残るBGMの中進んでゆく雰囲気に、素敵なドラマだなと思いました。
何より私の好きな基本平和というのも良く、けれどもドキドキするシーンだったり心配になる展開もあって、好き過ぎてすれ違う様子などは、想う相手に空回ってしまうというのは永遠のテーマだなと考えさせられたりも。
ただ、、、正直に言うと視聴後原作を読んだ際、高良くんの元カノ設定にうーんとなってしまったのですよね。。
というのも、高良くんが本当に純粋に恋している様子が伝わってくるほど、でも君はこれまで幾つもこうした状況を経験してきたんじゃないのかい?おん?となってしまいまして、いくら精神的初恋が天城くんで初心に見えたとしても引っ掛かってしまったわけです(多分いつものように少数意見と思われる)。
そんな歪んだ気持ちを更に増幅させたのが特徴的な髪色。原作で元カノ所以と知り、いつまでそうしてんのさ?おおん?と訝しくもなりました(私の心は狭小。そして彼はきっとそこまで深くは考えていない)。
こうなる自分の面倒くさい癖ヘキ含め、やっぱり元カノ元嫁設定がある作品は完全には移入できないなと改めて確認した次第(つまらん人間でもある)。
それはさておき─
ストーリーと共に最初に強烈に感じたのが、今どきの男子高校生って(演じられてる方の様子含め)こんなに爽やかで綺麗なものなの?ということ。今時の言葉づかいやニキビのないお肌、整った髪etc...とにかくスタイリッシュ。一軍ではないはずの天城くんですら友達含め十分にスタイリッシュ。まあ、メイクが少し過剰ではと(外つ国向けっぽいというのかな…)気になりましたけど、回を重ねるごとに自然になっていったのでそこはちょっとほっとしました。
それを踏まえて、主演されていた二人が色んな意味で難しい役柄をよくこなされていたなとも。撮られている状態で(映像のこちら側にはスタッフさんが大勢いるのではないだろうか)緊張を表に出さずに演じるというのはきっと大変なことですよね(後にこの子たちの所属先経験値によるところも大きいのではと知ることになる)。
演技について更に語ると、天城くん役の子がインストゥルメンタル的なシーンで(台詞なしでただ高良くんとすれ違うシーンとか)ほわほわっとした動き、そうした不思議な雰囲気をよく醸し出すなと感心。伝えるのが難しいのですけど私はそうした“台詞なしで空気感を出す”のがとても好きな人間でして(以前とある甲鉄アニメでも語っているよ)。
とはいえ気になることもあり(ここから完全なる個人の感想です)、天城くんがよく泣くんですね。漫画の方をチェックしてみると確かに涙はこぼしているのですけれども、それを実写で表現するとどうしても女々しさゴホッ女の子っぽいというか、心の弱さが強調されるように感じてしまって、原作ではもっと男の子っぽく感じたので結構気になりました(その涙が良いという人もきっといるでしょう)。
あと、役の性格…もしくは演出もあってなのか、よく口元をムニッとされるのが少し悪目立ちしているかなとも(そこがいいという方ももちろん略)もっと普通にしていてもよいのになあ…と毎度思っていたら後半の教室でのキスシーンでそうされていて、二人合わせて大変美しい表情のシーンとなっていましたね。これまであまり考えたことがなかった点、表情や感情をどこまで表現するかはもしかしたら難しいことなのかもしれないな、と考えるきっかけにもなったような気がします。
一方の高良くん役の子について。一部で台詞棒読みでは的な意見があがっていたみたいですが、原作を知らない私でも役作りで感情を出さないようにしているんだろうな〜ということはすぐに理解したのでちょっと謎に思いました。
それで察せられるように高良くんというのが大変無愛想な子でして、未読状態だった民としては寄ってくる子を無下にする系のお話か?と推測したのですけれども…確かにそういう部分はあれど…好きになった人に対しては惚れ~になるタイプなようで、この子どんな子?冒頭のあのシーンは何?と戸惑っていたこちらに「(おま、そんなに好きだったんかーい)」とおもわずツッコミを入れさせるほどでした。
そんな意外性大きな彼なのですが、笑顔になると雰囲気がガラリと変わることにもびっくり。その流れで演じられてる方について調べてみたらジャニーズ事務所所属の方で(天城くん役の方も)つまり笑顔がデフォ。…だとすると、あそこまで無愛想に演じるというのはやはりなかなかですし、逆に天城くん役の方のほうが通常時わりとクールらしく、己と逆の性質を演じたお二人はどちらも素晴らしいなと思ったのでした(ジャニーズ事務所所属の方の演技力について過去にも語っていたよ←別の衛星大阪ウサギです)。
出演者全般に関しては、周囲の友人役の方達の前面に出すぎでは?逆に出なさすぎでは?を少し感じながらも皆さん自然な演技で良かったと思います(ちなみに私はエキストラさんもよく見る派で、こちらの演技はあれとして学校にちゃんと生徒がいる様子を上手く演出されていた印象)。
更に述べると、からかいそうな雰囲気で良き助言をくれる田中氏の完全なる一軍ポテンシャルもさることながら、香取役の方の高校生にして達観されている様子、その落ち着きをしっかりと現した演技に関心させられました。ギャグ的なノリにも笑いましたね(ちなみにこの方もSNS等を覗くとかなりのイケメソで役柄とのギャップにびっくり)。大人の登場がほぼなかったことによって高校生特有の世界観がより表れていたようにも。
そんな感じで集中して見られたのですが、特筆しておきたいのが最終回のラスト辺りの演出の仕方。スマホを上手く利用して二人の様子を見せる演出が斬新で、思えば、毎回エンディングで映し出される二人の姿もとても良かったなと。。そんな、さりげない自然で美しい映像が満足度を感じた要素の1つとして大きかったと思います。
こちらのドラマも世間的に好評だったようで、続編を望む声も多くあがっているようですが(もちろんそれも大いにありとして)私はこれはこれで1つのSEASONとして完璧に近い感じで完結していたように思いました。
というわけで、素敵な作品&色々驚いた出会いだったのですが、ちょっと出演者注目感想となってしまったので、ストーリーや印象的なシーンなどについては先にも述べたようにまたいつか。
で、なぜここまで書き込んだかといいますと、、先にも述べたように主役を演じられていたお二人がジャニーズ事務所所属ということで、私のアイドルに関するとある記憶がうん十年ぶりに開いたことにあります。なので次はアイドルについて書く予定
いつものことながら長くなりました。読んでくださりありがとうございます
実写ドラマ、映画関連についてでした~