雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

本と映像の森58 白土三平さん『真田剣流 壱・弐』小学館文庫

2010年07月08日 05時18分36秒 | 本と映像の森
本と映像の森58 白土三平さん『真田剣流 壱・弐』小学館文庫

 白土三平さんの忍者マンガなどの中でも、この「真田剣流」、続編の「風魔」は好きな作品です。
 読むにも手頃ですし。
 傑作だと思いますが「忍者武芸帳」や「カムイ伝」や「カムイ外伝」となると、長すぎて、全体はいまでに3作品とも通読していません。

 この「真田剣流」は、講談の世界の「真田忍者」たちの世界(猿飛や霧隠)を借りて、さらに壮大な豊臣期のフィクションを構築しています。
 主人公は、やはり徳川の命令で豊臣の重臣たちを「丑三つの術」で暗殺していく謎の男「暗夜軒」でしょうか。
 
 舞台を回していくのは孤児で育ての親を暗夜軒に「丑三つの術」で暗殺された、野生の少女・桔梗(ききょう)です。
 彼女の視点で、物語は、久度山の真田屋敷や、謎の「風魔」忍群と展開していきます。
 
 白土さんのサービス精神でしょうか、なんと「宮本村の武蔵(たけぞう)」まで登場します。

 「丑三つの術」の謎を書いた巻物から謎の文章を紹介します。

 二つに引き裂かれた巻物の前半部は、こうです。 
 「身は 野にも
  あらず 白くも
  なし
  だが この一族に
  して土中にあり
  血引きいわにて
  まつ」

 後半部は、こうです。
 「寄生木 風に
  のりて巨木に
  うつらん。
  われらもまた
  吐息にのりて
  行かん…」

 このマンガの連載中に、読者に謎解きを募集したら、1人だけ正解者がいたそうです。
 そうですね、この小学館文庫2巻本の、第2巻34ページまでを読んで、正解を当てたあなたは、えらいです!
 ヒントを書いておくと、「聖徳太子」です。正確に言えば「聖徳太子」ではないのだけど、通常は「聖徳太子」と思い込まれているので。

 

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