雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

本と映像の森 314 竹岡俊樹『考古学崩壊 ー前期旧石器捏造事件の深層ー』勉誠出版

2015年05月11日 19時52分06秒 | 本と映像の森
本と映像の森 314 竹岡俊樹『考古学崩壊 ー前期旧石器捏造事件の深層ー』勉誠出版、2014年9月25日初版、293ページ、定価本体3200円、

 「神の手」・藤村さんと東北のチームが発掘し続けた「前期旧石器」は、200年10月23日早朝の発掘現場で毎日新聞の取材チームがビデオと写真によって「藤村さんが石器を地層に埋め込んでいる光景」撮影したことによって瓦解した。

 捏造発覚前から「おかしい」と主張していたのは著者・竹岡俊樹さんをはじめ数人だけ。竹岡さんの主張は「偽石器(自然に割れた石)が混じっている」「前期旧石器というのに縄文石器が混じっている」「縄文の押圧剥離が見られる」「後期のホモサピエンスの精巧な手指と原始的なホモエレクトスの手指とは違う。前期旧石器人が精巧な石器を作れる訳がない。」。

 つまり竹岡さんの主張は「地層を見なくても、石を見れば、人類が意図的に割った物か、どの程度意識的に割った物かはわかる。自然にできた偽石器もわかる。」「「それが石器を見る目ということだ。」

 大部分の旧石器学者は「石器を見る目」がなく、それ故、藤村さんに騙された。藤村さんと岡村など誰かが組んで騙していたのではなく、誰よりも石器を見る目を培った藤村さんに、大部分のみんな(竹岡さんなど何人か以外)騙されたという唯一の「藤村単独犯行」説。たぶん、ぼくはこれが正しいと思います。

 その正否は、みなさん、竹岡さんの著書を読んで判断して欲しいと思います。

 そして、「前期旧石器の地層から出たのだから前期旧石器」という「石器より層位」という正しくない判断から、今後も「偽石器を石器とする前期旧石器」の遺跡は出て来るとしています。

 そして、「学界」「行政」「マスコミ」の三位一体に癒着した「体制」も続いています。その「崩壊」はいつのことでしょうか。

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