馬糞風リターンズ

世ノ中ハ何ノヘチマトオモヘドモタダブラリト下ツテモオラレズ

「殿、利息でござる!」

2016年06月04日 | 映画
 「殿、利息でござる!」を観ました。よくできた面白い映画でした。前回取り上げた磯田道史の「無私の日本人」の1編目の「穀田屋十三郎」を映画作品化したものです。

 磯田道史の前作「武士の家計簿 ・加賀藩御算用者の幕末維新」も映画化されて評判となりました。「武士の家計簿」では貧窮した下級武士の一家族の貧乏からの脱出がテーマで、藩や社会、日本国といった広い視点でのテーマは欠落していました。原作者・磯田はそこにスポットを当てた作品です。日本の江戸時代には朱子学、陽明学、心学が庶民にも受入られ「聖人」的な考えやそれを実践するまさに無私の人たちがいました。最近、大きな話題になった「世界一貧しい大統領」ムヒカ (元ウルグアイ大統領)の人柄、人生観に共感する日本人が沢山いました。しかし、彼の場合は、原始共産主義の行き詰まりの結果であり当ブロウはとても賛同することなどできません。

仙台藩の物語ということで仙台出身のフィギヤースケート 羽生結弦が仙台藩藩主・ 伊達重村役で出演しています。役者でないのがよかった。