馬糞風リターンズ

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梅雨の話・・・・(2)

2011年06月07日 | 雑学
永井荷風の小説に「つゆのあとさき」というのがあります。
こんな小説は高校生の16や17のガキが読むモノではありません。ただ、高校生になって一番変わったのは読書量が増えたことです。それも今までは頭に「子供○○」「少年XX]といった「子供仕様」の活字も大きく、文章も平易に書き換えられた本でした。が、高校生になると大人仕様の例えば「岩波文庫」のような活字も小さく文章もそのままのものを読みだしました。
 「つゆのあとさき」もこの頃読んだ記憶がありますが、随分と大人の女性を見る目が変った気がします。
話が横道に逸れますから、小説の話はこれ位に・・・。

 「つゆ」を漢字で「梅雨」と書きます。
「梅雨の語源」については沢山の本にも出ていますし、ネット上でも多くのサイトがあります。
語源については諸説あるようで、どれもこれも「モットも」と思えるものばかりですがハッキリと分かっている訳ではないそうです。

 「つゆ」と云う言い方は比較的新しいようで、江戸時代になってからだと云われています。
もともと「つゆ」は「五月雨」「芒種雨」「水取雨」「麦雨」「長雨」などと言われていたようです。
 
「梅雨」という表現は「江戸時代」になってからと云うのは一致しています。
1、梅が実る頃に降ることから「梅雨」となった。
2、中国で使われていた「黴雨=バイウ」が伝わり、語感が悪いので「梅雨」とした。
3、「梅」のつくりになっている「毎」は、連続して雨が降る梅雨」とした。
4、この時期は普段の「倍」雨が降るから「倍雨」が「梅雨」となった。
 などなどです。

「つゆ」と云う語源についても諸説あり、確定はしていません。
1、「露」から来ている。
2、「つぶれる」を意味する「潰ゆ(ついゆ、つゆ)」から来ている。

 これらは裏付けになる古文書などが残っている訳ではありませんので、推論でしかありません。
ですから、何方かが「いや、恐らくこうであろう」と新説を出しても「いや!それは違う」と断言はできないのです。
そこで、珍説・妄説が百出することになります。

 次回は「この時期は普段の「倍」雨が降るから「倍雨」が「梅雨」となった」と主張する公認会計士と有名私大・国文学科の教授の話を書きます。 



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