alternativemedicine

Studies about acupuncture and moxibustion and Massage.

デフォルト・モード・ネットワーク

2013-08-26 | 西洋医学的鍼

「脳機能の解析方法」
福山 秀直『認知神経科学』
December Vol. 12 (2010) No. 3 149-155

以下、引用。
「(PETで)増加する部位は理解できるが、脳全体の血流は変化が無いので、増加した部位とは別の部位の血液が減少することが知られていた。それらの部位は、賦活試験の種類に関わらず、同じような部位の血流が減少することが明らかになり、ワシントン大学のDr.Raichleがactivationの反対という意味でdeactivationとして報告した。それらの部位を詳細に検討すると、アルツハイマー病で障害を受けやすい部位に相同であることが明らかになってきた。
 fMRIのデータでも同様の結果が得られるため、fMRIでも研究がおこなわれてきたが、fMRIの場合、deactivationというよりも酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの差を見ているので観察しているものが異なる。また、さまざまな異なった賦活試験で同じ結果が得られたため、deactivationよりもdefault modeと呼ばれるようになり、いくつかの部位がネットワークのように同じパターンで出現するので、default mode networkと呼ばれるようになった。」 

以上、引用終わり。


鍼鎮痛の理論

2013-08-26 | 西洋医学的鍼

 エツァート・エルンストの『鍼治療の科学的根拠』(医道の日本社、原著は1999)や、アドリアン・ホワイトの‘An Introduction to Western Medical Acupuncture’やあるいはDavid Bowsherの‘Mechanisms of acupuncture’で鍼鎮痛の理論を研究するとクリアーに理解しやすい。

 まず、脊髄レベルでの「ゲート・コントロール」での鎮痛。
それに、脊髄から上行し、
脳幹(延髄・橋・中脳)の
網様体(reticular formation)、
大脳辺縁系(limbic system=扁桃、海馬、帯状回)、
視床下部の弓状核(hypothalamic arcuate nucleus )、
視床(thalamus)から、
前頭前皮質(Prefrontal cortex)、
大脳皮質感覚野(Sensory cortex)に行く。

 視床下部の弓状核(hypothalamic arcuate nucleus)が上行系と下行系の交わるところである。
 視床下部弓状核のドーパミン・ニューロンが視床下部の腹内側核(ventromedial nucleusまたはventromedial hypothalamus:VMH)に連絡し、ここから縫線核(raphe nuclei)系のセロトニン系と傍巨大神経細胞網様核(paragigantocellular reticular nucleus)を経由するノルアドレナリン系の下行性痛覚抑制系によって鎮痛が発現する。

 中脳水道周囲灰白質(PAG;:periaqueductal gray matter)の電気刺激によるSPA(stimulation produced analgegia:刺激による鎮痛)は、鍼鎮痛と明らかに関係があるとされている。武重千冬教授によれば、ツボを電気刺激すると、中脳水道周囲灰白質(PAG)に活動電位が出る。また、中脳水道周囲灰白質(PAG)へのナロキソンの微量注入によって鍼鎮痛が抑制される(Han&Pomeranz 1980)。


Neuroscience Online

2013-08-26 | 西洋医学的鍼

http://neuroscience.uth.tmc.edu/s2/chapter08.html
『ニューロサイエンス・オンライン』の神経科学の電子教科書。
  Chapter 8: Pain Modulation and Mechanisms(痛みの調整とメカニズム)のフラッシュは、鍼灸の治効理論を理解するのに、物凄く役に立つ。フラッシュなのでiphoneで見られないのが残念だが、これはパソコン上で見ると、とても理解に役立つと思う。特に、ゲート・コントロール理論とSPAの映像は理解しやすい。

8.1痛みの調整(Pain Modulation)

【オピエートによる鎮痛(Opiate Analgesia)】
【内因性オピオイド(Endogenous Opioids)】
Three classes of opioid receptors have been identified: μ-mu, δ-delta and κ-kappa. 
オピオイド・レセプターは、ミュー、デルタ、カッパの3つのクラスに同定されている。
high densities of opiate receptors are found in periaqueductal gray (PAG), nucleus raphe magnus (NRM), and dorsal raphe (DR) in the rostral ventral medulla, in the spinal cord, caudate nucleus (CN), septal nucleus, hypothalamus, habenula and hippocampus. Additional detailson opiate receptors is provided later in this lecture.
オピエートレセプターの高密度は、中脳水道灰白質(periaqueductal gray:PAG)、大縫線核(nucleus raphe magnus:NRM)、背側縫線核(dorsal raphe:DR)、吻側延髄腹外側野(rostral ventral medulla)、尾状核(caudate nucleus :CN)、中膈核(septal nucleus)、視床下部(hypothalamus)、小帯(habenula)、海馬(hippocampus)に見られる。

【ゲート・コントロール理論(Gate Control theory)
【SPA(Stimulation produced analgesia:SPA))】


The Brain's Dark Energy

2013-08-26 | 西洋医学的鍼

『日経サイエンス』2010年6月号
‘The Brain's Dark Energy’ Marcus E. Raichle

ぼんやりしている時でも、脳では非常に重要な活動が営まれていた。
脳の基底状態は、意識エネルギーの20倍にも達する。

安静状態0%→特定のタスク5% 

安静状態100%→特定のタスク5%

DMN
medial prefrontal cortex

posterior cingulate cortex

タスクをしているときは、内側前頭皮質の活動が低下し、安静時に活動する。

fMRI入門
https://www.youtube.com/watch?v=BmQR57V5TVU

How does fMRI work?
https://www.youtube.com/watch?v=uVht8AMknfc

A Brief Introduction to the Default Mode Network
 https://www.youtube.com/watch?v=6A-RqZzd2JU

What is the Default Mode Network? 
https://www.youtube.com/watch?v=JCB5ZKi2XPI
https://www.youtube.com/watch?v=MekUKKY6IVc