「脳機能の解析方法」
福山 秀直『認知神経科学』
December Vol. 12 (2010) No. 3 149-155
以下、引用。
「(PETで)増加する部位は理解できるが、脳全体の血流は変化が無いので、増加した部位とは別の部位の血液が減少することが知られていた。それらの部位は、賦活試験の種類に関わらず、同じような部位の血流が減少することが明らかになり、ワシントン大学のDr.Raichleがactivationの反対という意味でdeactivationとして報告した。それらの部位を詳細に検討すると、アルツハイマー病で障害を受けやすい部位に相同であることが明らかになってきた。
fMRIのデータでも同様の結果が得られるため、fMRIでも研究がおこなわれてきたが、fMRIの場合、deactivationというよりも酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの差を見ているので観察しているものが異なる。また、さまざまな異なった賦活試験で同じ結果が得られたため、deactivationよりもdefault modeと呼ばれるようになり、いくつかの部位がネットワークのように同じパターンで出現するので、default mode networkと呼ばれるようになった。」
以上、引用終わり。