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二兎社公演34『歌わせたい男たち』(おもいっきりネタバレですゆえ)

2008年03月03日 | theatre
@紀伊國屋ホール

http://www.nitosha.net/stage/index.htm

キャスト
戸田恵子…仲ミチル(音楽科教師)
大谷亮介…与田是昭(校長)
小山萌子…按部真由子(養護教諭)
中上雅巳…片桐学(英語科教師)
近藤芳正…拝島則彦(社会科教師)

作・演出 永井愛
美術   太田創
照明   中川隆一
音響   市来邦比古
衣装   竹原典子

この舞台は、2005年にベニサンピットで上演されて、読売演劇大賞最優秀作品賞など、様々な賞を取った作品。

私は、見逃していたため、「今回こそは!」と拝見してまいりました

チラシのイメージからいうと、歌手をプロデュースする男たちという感じなんだけど、全然違うのよね。

「歌わせたい」のは『国歌』=『君が代』だ。
舞台は、都立高校。
戸田さん演ずる仲さんは、元シャンソン歌手だが、夢破れ、「食べていく」為に高校の音楽の講師となった。

お芝居は、その都立高校の保健室で繰り広げられる。

いつものよ~に、ネタバレ炸裂しますゆえ、これからご覧になる方は、以下読まないでね。









花粉症らしき校長先生が薬を貰いに保健室に入ってくる。
そっか~。花粉症って事は、春か、卒業式のシーズンなのかな?と想像する。
その、くしゃみが、大谷さんお上手というか、んもう、最高なんです。
でも、按部先生はいない。
そこに、先生から電話が。
「ミス・タッチ」はいないという。
しかし、仲先生はいたのだ。
ベッドでシーツに包まれて、そこにいたのだ。
黒のラメラメなロングドレス(彼女曰く、これが一番地味だった。さすがはシャンソン歌手)コーヒーをこぼしてしまって、養護の先生に洗っていただき、干していただいてる途中なのであった。

仲先生は、3学期から学校に来たばかりだが、彼女はピアノが大の苦手、昨日のリハーサルでも、ミスタッチを繰り返したらしい
あだ名も、いつの間にか「ミス・タッチ」
彼女は、元シャンソン歌手だけれど、夢破れて、「食べていくために」学校に務めたのだ。
採用してくれた校長には感謝している。

そんなこんなで話は始まる。

校長は、まぁね。立場上、教育委員会には頭が上がらない。
『君が代』斉唱時に、起立しない者、歌わない者が出てくるのを恐怖に思っている。
昨年、そんな一人の教師が定年退職、肝心なピアノを弾いてくれる音楽教師は、キリスト教徒で、キリスト以外の人間を崇拝するような『君が代』の伴奏などできないと言っていた。でもそんな彼女も辞めて、今年残っているのは、ただ一人。

仲先生、なぜコーヒーをこぼしてしまったかというと、目眩がしたから。彼女の身体を心配する校長先生。いや、身体をっていうより、元気でいてくれないと、『生』でピアノ弾いてもらえないからね。
でも、仲先生は、コンタクトも片方落として、且つ踏んでしまった
彼女は提案する、同じようにド近眼で乱視の拝島先生の眼鏡を借りれば良いと。
借りに走る按部先生。
拝島先生という事に不安を覚えながらも、今度は仲先生の首にぶら下がるクロスを見て怯える校長先生。
でも、彼女はミッション系の学校に通ってはいたが、就職祈願に湯島天神に行ったことを知り、ホッとする。。。。。。

しかし、拝島先生、実は校長先生が心配している「起立しない」先生なんだ。案の定、拝島先生は、申し訳ないが『君が代』を演奏するのに、自分の眼鏡を貸すわけには行かない・・・という事。

実は仲先生とは、同じ愛知出身という事もあり、お互い惹かれあっているようで、今までは、敢えて彼のポリシーに関しての話はしなかったけれど、仲先生にも理解して欲しい!又、仲先生は仲先生で、拝島先生が処分を受けるのは耐えられないから、自分の立場を考え、折れて欲しい。

そんな色々な立場の先生達の想いが入り乱れて、卒業式までの二時間が流れてゆくのだ。

大谷さん演ずる校長先生。

もう、胸が痛くなるくらい、必死!
きっと、生徒の就職率とか、進学率よりも、卒業式やら、入学式やらでの『国歌斉唱』時に、全員が起立するように、、、、にすべてを賭けてる感じね

ねぇ、日本って、こんなに右なんですか?
っていうか、これって東京だけの話?全国的にそうなの?

こんなに大変な事だったんですか?
『君が代』歌うことが。
って、本当に、能天気に生きてきた私は、もうビックリなんだよ。

思い出したの。

私の同僚が、子供の入学式で『君が代』斉唱時に皆が起立して「私は唖然としたよ。もちろん、起立しなかったよ、私!!!!!!」って熱く語ってたこと思い出した。

確かに。
近藤さん演ずる拝島先生がおっしゃるように、『君が代』って国歌は考えれば考えるほど、複雑な思いにかられます。
あ。拝島先生は、『左』な先生。国歌って、大切だとは思うんですね。

でも。『君が代』の歌詞って、ねぇ。
ちょっとなぁ、な感じだよね。
敗戦時に、変えても良かったんじゃないかな?とも思ったりした事もあったよ。 
このお芝居観てると、更に、『君が代』の歌詞に関して考えさせられるなぁ。


校長先生が独自のっていうか、無理矢理理由づけた『君が代』の歌詞の意味、『内心の自由』の意味。
もう、無理矢理すぎて、爆笑なんだけど、その必死具合が痛々しいのね。
おっかしいんだけどね。
そこが、永井さんの台本の上手さと、大谷さんの演技の上手さなんだけど。

こんな私でさえ考えちゃった。

日本って変だよね。

っていうか、
東京って、こうなの?
あの方が知事になってからなのかな?

私は共産党は、かなり苦手なんですけれどね。

この舞台のような記事見つけました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-06-26/2006062603_01_0.html

『自由』ってなんだろうね?

世の中は、それでもかなり『自由』にはなってる。

ただ、仲先生みたいに、「食べていく」のと、自分のポリシーと天秤にかけられるとどうなんだろうね?

この公演、沢山の学校の先生が観てらっしゃる気がした。
その「ウケ方」が、「携わってるな」なウケ方だったわけ。

かなり芯を付いてるんでしょうね。

なんだか、教育の現場って、私には子供もいないし、別世界な感じだったんだけど、リッキーも生まれた事だし。
ちょっと、考えてみなくちゃな~な舞台だった。

あ~、でも、戸田さん、愛してます
本当に素晴らしい女優さんだ~。可愛らしくて、コケティッシュで、存在感があって、でもホッとさせて。
これからも、ずっとずっと付いていきます

大谷さん、屋上での熱演ぶりは、私のハート、鷲掴み。
めっちゃくちゃなんだけど、人間らしくて、切なかった!最高でした!

近藤さん、抱きしめたくなっちゃうような、拝島先生。先生は、何も間違ってないよ!ジョン君(在日コリアン)がああいう行働(拝島先生を処分させないように。でも、自分の想いを違う意味で表わす方法)に出たのは、きっと先生の事が大好きだったからだよね!それがズズズ~んと伝わるステキな先生でした。
仲先生も、その繊細さや優しさを愛してたんだよね

中上さんも小山さんも、今回初めて舞台で拝見しましたが、それぞれに、存在感たっぷり!この5人のバランスが、この舞台は成り立たせたのでしょう。

いや。
良い雛祭りでした。←無理クリすぎ?

あ。
帰ってから、ちゃ~んとハマグリのおすましと、ハマグリの酒蒸し頂きました

毎年、中国産しか近所では売ってなかったので、頂いてなかったのですが、今年は、千葉産と熊本さんが売ってました
高めでしたけど、ぷりっぷりで美味しかった~







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