何が「贅沢」と言っても、これほど贅沢はないんじゃないか? と私は密かに思う。30度を超えるほどの日中の暑さの中、天井張りや自分で作った家具の手直しなどして、流せるだけの汗を流し、途中何度か、氷を浮かべた水をたっぷり、美味しく飲んで、夕方5時には一段落。道具やガラクタを片付けて、着替えついでに風呂に入る。
その風呂上り。夕食までの一服。気温は少し落ちて、外風が流れ込み、扇風機が気持ちいい。お腹が空いて、夕飯が楽しみだ。台所からじゃがいもの煮付けのいい匂いが漂ってくる。我が家から少し隣集落に向かう途中で、大量の輪切りの材木から薪を作っている一つ後輩の彼も、様々な高価な工具を駆使して、休みは朝から晩まで汗を流している。
彼なども、究極の贅沢時間を過ごしていると思う。彼には負けるが、特にこの数年、老人介護をしながらでも、老人部屋の改善などをしてきたが、その時間が、つまり、究極の「贅沢」だったと思える。今は、自分の為だから、これほど「贅沢」なことはない。
野菜づくりなども、それに近い。贅沢な時間を過ごせる老人は幸せというしかない。
おや、東の空に大きな月が登ってきた。今日は、家の周りで蛍が見れるかもしれないなあ。