赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

①台湾有事は日本の根幹を揺るがす

2023-09-27 00:00:00 | 政治見解



①台湾有事は日本の根幹を揺るがす :230927情報


台湾有事が叫ばれて久しい。しかし、多くの日本人には他人事ととらえている向きが多いように思えます。そこで、台湾有事がどれほどの悪影響を日本に与えるのか、国際政治学者のレポートを引用して(許諾済み)、平和ボケした日本人に真実をお伝えしたいと思います。


電話から聞こえるカタコトの日本語、「こんにちは。核水の排出を禁止しろ。」

少し前、日本の飲食店やホテル、病院、消防機関に中国からの嫌がらせの電話が急増しました。その原因となったのは、8月24日に発表された原子力発電所の処理水海洋放出。安全性は確認されているにもかかわらず、中国国内では、「日本は核汚染テロをしている!」「世界の海が日本の核水で汚染される!」と、激しい日本批判が巻き起こりました。

中国国内の日本人学校には卵や石が投げつけられ、日本製の化粧品の不買行動や日本の水産物の全面禁輸まで、
ここぞとばかりに反日運動が行われました。

しかし、いち早く調査に乗り出し、「処理水の安全性は認められている」という証拠を世界に示してくれた国がありました。しかも、その国の人々は、中国に輸出できず余ってしまった日本のホタテや魚を食べて応援する活動までしてくれたのです。それが台湾です。

日本で3.11が起こった時も、台湾はまるで自分の国のように日本のことを心配して、世界のどこよりも多い、200億円というお金を義捐金として送ってくれました。その中には、台湾の子どもたちが少しずつお小づかいを出し合って送ってくれたものもあります。

しかし、日本の長年の友人である台湾が今、深刻な危機を迎えています。中国が「台湾は我々のものだ!」と勝手に宣言し、台湾を侵略しようとしているのです。特に来年1月は台湾の総統選挙。台湾が中国に飲み込まれてしまうのか、それとも中国の侵略をはね返すことができるのか?



危機が迫る中、高校生が銃を持つ国

「台湾有事」と聞くと、日本ではまだ遠い話のように聞こえますが、中国の怖さをひしひしと感じている台湾は、必死で準備をしています。例えば、信じられないかもしれませんが、台湾では高校生が射撃の訓練をします。授業に「軍事教練」というカリキュラムが入っていて、軍人に教わって本物の銃の扱い方を覚えるのです。ヘルメットをかぶって、耳栓をつけて、重い銃を構えて的の中心を狙う。

日本では映画の中でしか見ないような光景が、台湾の学校では当たり前になりつつあります。これは、もし本当に戦争になった場合、銃の轟音を聞いてパニックになることを防いだり、万が一に備えて銃の扱い方に慣れておくためです。ちなみにこれは男女を問わず、です。

さらに、大人向けにも黒熊学院という団体があり「戦争について」教える活動もしています(冒頭の画像左参照)。家庭の主婦や、エンジニア、料理人といった、ふつうの仕事をしている人たちが学校に通って、いざという時にに備えているのです。これは、義務でもなんでもないのですが、公開中の講座は予約がいっぱいになっているといいます。


すでに始まっている中国の情報戦

これも全て、大切な家族や友人を守るため。そんな備えが必要になるくらい、台湾は危機感を持っているのです。すでに始まっている中国の情報戦。台湾では普通に生活をしているだけでも、中国の恐ろしさがすぐ身近なところにあるんです。例えば、台湾のSNSのコミュニティでは、ある日突然こんな情報がばら撒かれたります(冒頭の画像右参照)。もちろん、中国側が流した嘘の情報です。

これを見て台湾の人たちが「台湾が危ないかもしれない」「蔡英文さんを信じるのをやめた方がいいのかな?」と疑いの気持ちを少しでも持てば、中国にとっては作戦成功、というわけです。

昨年8月にナンシー・ペロシ米下院議長が台湾を訪問した時は、台湾のコンビニや駅の掲示板が中国にハッキングされ、「台湾人は報いを受ける」などのメッセージが表示されました。台湾政府や大学のホームページが勝手に書き換えられ、全面ぎっしりと中国の赤い旗で塗りつぶされたこともあります。

中国はそうやって台湾人を怖がらせて、「中国には勝てない」「逆らったらいけない」と思わせようとしているのです。


台湾の危機が報道されない日本の闇

しかし、最前線で戦っている台湾の実情は、なかなか日本のメディアでは伝えられることがありません。実際、台湾有事のことがニュースになっても、、「中国と戦いたくない台湾人」の声をわざと取り上げたり、「高校生に銃を持たせるなんておかしい」というコメントをアナウンサーに言わせたり。

「そもそも、中国のせいでこんなことになっているのに」、という根本的な話には全く目をつむっているのです。日本の政治家も中国のことが怖いのか、台湾の話は見てみぬふり。口では「台湾は友達」ときれいなことを言っておきながら、台湾を助けるために実際の行動を起こすことはまずありません。しかも、国会では「台湾の独立を封じないといけない」というとんでもない発言をする議員までいる始末。

もし本当に戦争になったら、宮古島や沖縄まで危なくなるにもかかわらず、です。しかも、「日本経済の生命線」が今、脅威に晒されています。

実はこの「生命線」があるおかげで、日本は戦後、経済大国として成長することができたのです。日本は、アメリカや中国と違い、経済発展に不可欠な石油、石炭、天然ガス…といった資源には恵まれていません。それでもGDPは1968年から42年間連続で世界2位、2010年から現在までも世界3位を堅持しています。

普通に考えたら、資源の乏しい日本がここまで急成長できたのは奇跡のように思えるかもしれません。ではなぜ、資源が乏しい日本は、経済成長を遂げられたのでしょうか?

そこには、日本の流通・製造・インフラなど…あらゆる生産活動を支える「生命線」の存在がありました。この「生命線」によって、低コストで高品質なものを作ることができ、自動車や電子機器といった製造業で発展。戦後わずか10年で高度経済成長期を迎えることができたのです。


(つづく)



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