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ちくわの夜明け

ケルベロス・サーガ

2005-11-14 23:27:40 | しゅみ道
分かる人にはひと目で分かる、このポスター。

ついに手に入れちゃいました。押井守監督による映画『紅い眼鏡』劇中にて街中に貼られている「紅い少女」のポスター。オクで安かったのでつい。

わたし、この『紅い眼鏡』からなる『ケルベロス・サーガ』が大好きなんです。ぶっちゃけ、『延示』もかなり影響受けてます。つうか、パク・・・いや、「インスパイヤ」ですか。ヤ。インスパイヤ受けまくりなんです。もう困っちゃうくらい。
もともと押井監督の作品が大好きで、(特に『攻殻機動隊』と『パトレイバー2』)そういう映画が撮りたい・・・っていうのがいくらかあったのも『延示』を製作しようとした動機のひとつです。あと、趣味的に全共闘が好きってのもありますが。

ちなみに『ケルベロス・サーガ』とは映画『紅い眼鏡』『ケルベロス-地獄の番犬-』漫画『犬狼伝説』『犬狼伝説・完結編』アニメ映画『人狼』などによる一連の押井守作品のシリーズで、主に「プロテクトギア」と呼ばれる装甲服を着て、暴徒(全共闘っぽい『セクト』と呼ばれる人たち)を鎮圧する部隊のお話です。
漫画以外はほっとんど戦闘シーンありませんが。

で、件の『紅い眼鏡』はシリーズ一作目にあたり、複雑な時間軸を持つサーガの中において、「後日談」的な役割を担っています。シリーズ一作目にして後日談・・・もちろん、観た人はほとんど「わけがわからん」といった感想を持つみたいです。
それに、パッケージやコピーではアクション映画みたいなことうたってますが、実は全くのミスリードで、この映画はかなり前衛的な演出手法を取り入れた実験的映画なんですね。
恐らく、100人観て100人「つまらない」と言われるような映画だと思いますが、不思議とカルト的な人気があり、語る人はもんのすごく深く掘り下げて語ります。わたしはよく理解してないから無理ですが。でも好きなんで何度か観てます。

さて、そのケルベロス・サーガですが、最近また動きが活性化してきました。
書店でたまたま新刊チェックしてたら見つけたんですが、漫画の新作が出てました。

『紅い足痕』
うーん、すごく良かったです。まるで押井映画をそのまんま漫画にしたような感じ。絵も『犬狼伝説』を書いた藤原カムイ先生のアシスタントをやっていた方が描かれているだけあって、雰囲気壊してません。
世界観の説明が主な役割だった『犬狼伝説』の稠密な描き込みとはうって変わって、水彩画のような淡いペンタッチも好感持てます。今回のエピソードは『ケルベロス』のように、「彷徨う犬」っぽい物語なので、よくマッチしてました。
サーガ的には『犬狼伝説・完結編』と『紅い眼鏡』の間のお話ですね。
このシリーズってどれもそうなんですが、べらぼうに面白いわけじゃないけど、何度も読んで(観て)しまう。そういう意味でこの『紅い足痕』も見事にケルベロスしてました(は?)。

さらに朗報。
なんと!深作健太監督によって実写映画が作られるようです。タイトルは『エルの乱』。もともと、故・深作欣二監督との間で構想していた「西成暴動」の実録もの映画に、押井監督が絡んできて、サーガの一片として組み込まれるカタチとなったようです。
あらすじではケルベロス騒乱(『犬狼伝説・完結編』で描かれる)の18年後とありますから、最も未来のケルベロス・ワールド(?)が観れるというわけですね。

うおー。楽しみで寝れねぇ。

来年には押井監督の新作『立喰師列伝』も公開されるし。一応これもサーガとは無縁じゃないんですよね。
当分楽しみはつきません。


その前にてめーの映画とっとと完成させろよって話ですけど。
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