大阪で仕事をしていたら、実家から「モモが亡くなりました」とメールがあった。
忙しくて何も返せず、また感情に悲しむ隙が無かった。
ああやっぱり死んだか、もう年だもんな、大往生だよ、と妙に落ち着いて受け止めた。
数日前、仕事の現場が近くだったので実家の名古屋に帰った。
その時はまだ元気があったので安心していた。
ところがその半月後。
多分完全な老衰だと思う。よく頑張って生きてくれた。猫に生まれて22年だよ。
もう一匹の相方、プーが亡くなって2年間、よく生きてくれたなあ。
あの時と同じで、今まで両親を見てくれてありがとう、という思い。
若い頃はあんまりなついてくれなかった。べたべたと触らせてくれるようになったのは、年を取ってから。
寂しい気持ちをなんとなく抱えたまま、忙しく撮影していたら、待ち時間にメールが届いた。
普段から仲良くさせて頂いている漫画家の熊倉献先生が、モモをイラストにして送ってくれた。
ああ、こうやってもしかしたら本当に天国に行っているのかな、だとしたら今こういう感じで上に昇っているんだろうな、と思った。
やっと「お別れ」という実感が湧いてきてカメラを構えながら泣いてしまった。
さようなら、モモちゃん。ありがとう。
天国でプーと再会してね。安らかに。
こういう素直な気持ちに歯止めをかけてしまう年の取り方はやめようと思いました。