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ちくわの夜明け

進藤隆三郎さんのこと

2012-05-17 03:59:57 | 映画制作
進藤隆三郎さんは赤軍派兵士で、連合赤軍のいわゆる山岳ベースリンチ事件で2人目に亡くなった(殺された)方です。
以前も書きました通り、わたしは2月に行われた【連合赤軍殉難者追悼の会】にて、この進藤さんについて発言しました。

当時のお連れ合いだったAさんの証言を元にしたものです。


その後、ひょんなことから救援連絡センターの機関紙「救援」へ、この取材を通して感じたことなど書いてみないかと言われ、喜んで、と書かせていただきました。

すでに発行されている号に掲載されたようなので、以下同じ内容のものを転載します。
もし“連合赤軍全体像を残す会「証言」9号”をお持ちの方は、わたしの発言部分と合わせて読んでいただければと思います。


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『連合赤軍事件がわかつもの、繋ぐもの』



2月25日「連合赤軍殉難者追悼の会」が開かれました。

私はこの会に主催の「連合赤軍の全体像を残す会」の側から参加し、また、発言をさせて頂きました。
私は今、33歳です。団塊世代の息子世代に当てはまります。そんな自分がなぜこの会で発言するに至ったかと言いますと、現在「赤軍」に関するドキュメント映画を撮影しており、その取材の傍ら「残す会」の活動にも携わらせていただいているためです。


発言した内容は、赤軍派の坂東隊に所属し、1972年1月1日に榛名ベースにて亡くなった進藤隆三郎さんに関すること。当時、坂東隊の中で共に活動した、進藤さんのお連れ合いだったAさんから電話でお話を聞き、その内容を公開させていただきました。

それはマスコミや関連書籍から読み解く「進藤隆三郎像」とは違ったものでした。
元ヒッピーで女ったらし、赤軍派メンバーとしての意識の低さ等、一連の媒体で語られるキャラクター像や総括にかけられた要因は数あれ、Aさんの口から語られる進藤さんは、非常に硬派な考えを持った方でした。


秋田明大さんに触発され、東大闘争に参加。逮捕されて獄中で血を吐き、下獄後再び「新左翼でありたい」という想いから坂東隊に合流。その後、M作戦を繰り返し、革命左派と接近した赤軍は、山へ入ろうとしていました。
Aさんは「路線が違うのに、それはおかしい」と、進藤さんを止めます。「赤軍派を抜けて。抜けないなら目の前の警察署に駆け込む」
そう言ったAさんに対し、進藤さんはこう返したそうです。
「30分待て」
なぜ30分かと聞き返すと

「30分あれば資料をまとめて皆を逃がすことができる。俺が森のオヤジと赤軍派を守らなければならない」

と。


こうしてAさんは赤軍を離れ、進藤さんは山に入ります。後は、皆さんご存知の通りです。
森さんは彼の死を「敗北死」としました。

Aさんは赤軍派に入る折、森さんと坂東さんの前で決意表明を行いました。

「全ての人々が飢えることなく 全ての子供達が学べる社会にするため 邁進します」

Aさんはその宣言通り、進藤さんが、皆が生きていたら何をしたかったか、考えた末、寄せ場に行き着きました。
そして今もそこに住んでいらっしゃいます。


元・赤軍派の金 廣志さんは「それぞれの、亡くなった同志達は家族を形成できなかった。そのことがまことに、残念だと思っています」と、涙ながらに発言されていました。


以下のことは時間の都合上も考え、会では発言しませんでした。
当時、Aさんは進藤さんの子供を身ごもっていたそうです。それゆえ、山に入るという選択肢を選んだ進藤さんに愕然とした、と語っていました。

もし、進藤さんが山に入らなかったら。もし、家族を形成できていたら。
二人はどんな人生を歩んでいたことだろう。

個人の未来を捨て、大義に向かった彼ら。
彼らを突き動かしたものは何だったんだろう。それを少しでも知ろうという試みが、息子世代の私が作っている映画のテーマでもあります。


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以上。
写真は進藤さんたちが亡くなった榛名山のベース近く
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5 コメント

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Unknown (石原元)
2012-05-17 22:42:36
石原です。私はアンマンにいるため、残念ながら参加できませんでした。そう、一人目の犠牲者が東京水産大学増殖科クラスメートの尾崎充男でした。
マスコミの誹謗中傷歪曲はよくある事です。映画は若松監督のものともまた違うのですね。完成を楽しみにしています。
Unknown (赤目)
2012-05-18 21:41:47
尾崎さん、クラスメートなんですか!貴重なコメント、ありがとうございます。

映画はインタビュー中心のドキュメントになります。
Unknown (メル斗)
2012-05-22 00:55:19
自分は連赤および当時の
活動家にの人たちにもしかしたら
まったく違った感情を持っています。実は。
それをいつか発言できる場があればな、
と思っています。

あ、そーゆーのをブログで書けばいいのか!
でも自分とこのはそういうの書ける
雰囲気じゃないしなぁ。ここずるいなぁ。

それにしても
Aさんの妊娠話しにはびっくりした。
Unknown (赤目)
2012-05-22 03:44:47
えーどんどん書いてしまえばいいのに・・・!!是非読みたいです。
今度、聞かせて下さい。

まー、ブログの雰囲気はありますよね。知らず知らず読者を意識してしまう、みたいな。
自分も、こういうこと書いて「みんな引いてないだろか」と最初は気になってました。

それが今やほとんどそれ系のワードで検索して来る読者の方々ばかりで・・・
へい、いらっしゃい。

という感じです。
Unknown (_)
2019-10-18 05:16:52
今の若者はだらしがなく何の役にも立っていない豚と同じであります。ああいうのは雑兵程度にしかなりませんよ。怒りすらない幼児なのです。だからゴロツキ政府や大企業、派遣会社などが調子に乗って増長するのです。
日本人は怒りは悪い感情だといいますが、逆です。こんな萎えた時代だからこそ怒りと自信が必要なのです。自分に自信を持ちなさい。やられたらやり返しなさい。
今こそ銃を以て立ち上がるべきときだと思うのです。くそったれの政府を倒しましょう。
躊躇せず前へ進むのみであります。

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