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ちくわブログ

ちくわの夜明け

静岡おでん食ってきた

2010-11-13 03:32:08 | 
ちょっと用事があって静岡に。


静岡って、東京から行くの初めてなんだけど、あらためて近いんだなあ。と。
新宿からバスに乗り3時間ほど。朝乗って昼過ぎには着きました。
安いし。

いつも実家(名古屋)や大阪行くのに通りすぎるだけで意識してなかったけど、近いわこりゃ。


着いたらさっそく雨。いやんなりますな。
宿に荷物置いてさーどうすっかと。用事があるのは夜からなので、少し時間が空きましたよ。

とりあえずめしでしょう。
で、静岡っつったら静岡おでんだから、食ってみるかと。


そういえばわたしは静岡に来るの、約20年ぶりなわけで。
小学生の時いらいだ。

その時は友達の元住んでいたところ、ということで、いろいろ案内してもらった。
駄菓子屋におでんあるんだよ、って言われて行ってみたら、ボロボロのお店に駄菓子やら駄玩具がうずたかく詰まれた中に、確かにおでんがあった。
えらくカオスな風景。
その風情が、子供ながらにたまらなく、非常に印象深かったのを覚えています。


そんなことを思い出しつつ、ああやはり20年もすれば記憶とは違う風景になっているな、とキョロキョロし、駅中の観光案内所へ。
そこで聞いた話によると、おでん街(おでん屋さんが軒を連ねてる古い通り)は夕方からしか開かない。なので駄菓子屋とかしかやってないですよ、と。
いや、もうまさしくそんなのがいいので、近場に無いか尋ねると、南口近くのお店を紹介してもらいました。


雨の中テクテク歩くこと数分。



南口の通りはまさしく「南口」って感じです。

間もなくお店に到着。

おにぎり屋さんらしい。
すでにいい佇まいだ。

ごめんなさいと中に入る。

すこぶる落ち着くじゃないか。たまらん。大好き。

中にはおやじさんが一人。
「おでん、食いたいんですが」というと、笑顔で迎えてくれました。


うむ。すでにうまそうだ。
ちなみにこの出されたお茶がまたうまかった。さすが静岡。飲んでから「あ、そういえばお茶所だった」と思い出したほど。


ああ、この黒い汁。
これが特徴だそうです。創業40年、ずっと使い続けてるんだって。

ほいではいただきます、と。
これも特徴、青海苔とだし粉をかけて食う。

ホフホフ。
うめえ。

薄味だけど、ダシがシッカリと効いた風味豊かな味。
黒はんぺん、タマゴ、大根、牛スジ・・・どんどん食える。

ああ、いい。たまらんなあ。
旅先でこうやって、外の景色見ながら地元の店で落ち着いてうまいもの食べるの。


このお店、ファンもいるらしく、出張で来るたびにタッパで大量に持ち帰る人もいるとか。
たしかにうまいし、雰囲気もいいしで、壁には有名人、タレントがテレビ収録などで訪れた時の写真がたくさん飾ってありました。
中にはかなりの大御所タレントがいるにもかかわらず、なぜか一番奥、上座に丁寧に飾られてあったのは、『シルシルミシル』のAD堀くんの写真とサイン。
きったねー字で「おいしかったです」と。

なんだろう。なんで堀くんが特別。


まあいいや。
ひとしきり、10本ほど食ってお会計。そしたらびっくりした。
1本50円。

えー。
いやほんとに合計額聞いて「エッ」とか言っちゃいました。
安すぎる。

「別に贅沢しなくても生きていければいいから」

だそうです。
恐れ入ります。

お店の名前は『まるしま』。静岡駅南口、歩いて数分。
朝早くからやって、他のおでん屋が開店する夕方までやってるそうです。


安さになんだか申し訳なくなり、深々とお辞儀し、店を出ました。
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日本海旅行記 【7】 大間崎

2010-11-06 00:04:26 | 
8時半起床。
シャワーを浴びて宿を出る。しかしこの宿は壁が薄くてうるさかった・・・。


今日もいい天気。天気予報が外れてくれて助かった。曇りの海も悪くないが。

宿の前を流れる、大湊湾から流れる田名部川は、白鳥の飛来地で、さらに鈴屋(この日泊まっていた宿)が餌付けしているらしかった。
川では白鳥とカモメが仲良く群れていた。


11時、下北交通バスにて本州最北端である大間崎へ移動。

約2時間かけて到着。途中、窓から見る津軽湾が突き抜けるような青で、魅了された。
日本海的な暗さがないように感じた。


バスを降りたのは俺一人だった。

外に出た瞬間、凍えるような寒さ。そして突風。
土産物屋からはのんきに演歌が流れている。


吹きすさぶ風の中、海を見に行く。
容赦なく叩きつける風。
遮るものがなにもない。くさい言い方だけど、地球が生んだひとつの力を、体一つで受け止めることの厳しさを知った。

しかしその景色は何にもたとえられない。
いくらカメラで撮っても伝えきれない。
この青のパノラマはなんだろう?今まで見たことがない一面の青。こんな景色は知らなかった。

見渡す限りの青。
激しく吹き付ける突風。凪ぐことを止まない海。その中で悠々と群をなし、羽を休めるカモメ。遥かに見える函館の山々。
全てが混然となって、脳裏にグサッと刺さる。


しかし寒い。もういかん。
とりあえず目的の一つだったマグロ丼を食べよう。
ようやく一軒だけ開いてる店を見つけたが、他は閉まっていた。確かにシーズンではないから観光客自体が少ない。

マグロ丼を頼んだのに、来たのはマグロ定食だった。

飯が熱いからだと。その飯は蒸らし足りないのか、少しグチャグチャして、熱すぎて不味かった。
しかしマグロはさすが。舌に置いたとたん、とろける。たしかにこれだと、熱いめしの上に置いたらすぐにとろけてしまうかも分からん、と思った。
¥1500。


ちょっと土産物屋を見たりして時間をつぶしたが、しかしここで3時間の立ち往生を食らった。
このクソ寒い中・・・!!!
風邪がぶり返さなければいいが・・・と思いつつそう言えばこの旅に出る前、東京で買った50円の貼るカイロがあったことを思いだし、腰につける。
これがだいぶ、助かった。
たった50円でずいぶん違うものだ。

バスを待つ3時間の間、たまに海を見に行ったり、木造のバス停の中で缶コーヒー飲んだり、iPhoneで「津軽海峡・冬景色」聴いたり、ストⅣやったりした。


16時13分、ようやくバス。
17時、下風呂温泉にて下車。港町の、小さな温泉街。

大衆浴場「大湯」にて温泉につかる。
硫黄系の泉質濃い湯。
とにかくべらぼうに熱い。入っていた地元のおじいちゃんに「水でうべろ」と言われてそうして、やっと3分ほど入る。

しかしこのおかげで、長時間冷えきっていた体が、芯まで暖まった。
温泉ってのは本当にすごいもんだ。
来客は地元の人々ばかりらしく、仕事終わりに来ているようなとっつぁんばかりだった。

湯上がり、コーヒー牛乳を飲む。
バスが来るまでの時間、街をうろつく。

18時13分のバスで、下北へ戻る。

19時着。
最後の夜なので、体を休めるためビジネスホテルに泊まる。プラザホテルむつ ¥5500

夜はすき家の持ち帰りで焼き鳥丼・・・寂しい。
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日本海旅行記 【6】 五能線→下北

2010-09-29 03:44:05 | 
8時半起床。
発熱はだいぶおさまった。腹下しはまだ続く。炎症のためなかなか直らない。まさか旅先でこれになるとは。


朝風呂を浴び、深浦駅へと向かう。
晴れている。昨日着いたときは真っ暗で分からなかったが、街の雰囲気などを見ることができた。
まさしく地方の港町だ。海もきれい。


9時45分五能線へ。
海側の席がない・・・どうやらじいさんばあさんのツアーと乗り合わせてしまったらしい。
途中でぞろぞろ下車したので、さっと席を見つける。

景色はえんえんと日本海ばかり。
本当に「沿って」走っている。これが見たかったんだ。


やがて海の景色ともお別れになり、陸ばかりとなる。
そのはじまりあたりに鰺ヶ沢駅はあった。
10時50分着。

つげ義春先生「リアリズムの宿」の舞台となった街。
「床屋がやたらとある」という台詞の通り、たしかに今でも多かった。
30分かそこら街を歩き、5件ほど見つけた。

そういえば・・・昨日足止めを食らった岩館駅にも、食堂は無くとも床屋だけは2件あった。
不思議だ。何故だろう?住民のコミュニケーションの場として機能しているのか?それとも漁師は髪が伸びるのが早いのだろうか。

一通りぶらつき、喫茶店ともレストランともつかないところでカフェオレを頼む。
胃が荒れているせいでうまくない。

駅前でたこ焼きと大判焼きを買い、食う。
ここのたこ焼き、なつかしい味がした。あの、スーパーの前で売ってるような、うまくもなんともないヘニャヘニャしたやつ。
イイ。


12時45分再び五能線へ。
五所川原で降りようとするも、入ってきた女子高生の集団がドア前で動かず、下車できず。

もう・・・・
もういい。進む。

引き返してまで五能線をうろうろする気はないので、一気に弘前へ向かった。
車窓から広大なりんご畑が見えた。遥かに見える山々に、雪と晴れ渡った空。贅沢だ。


14時10分、弘前着。

一応ガイドパンフレットももらったが、どこにも行く気が起きず、喫茶店へ逃れる。
体調が悪いせいもあるが、ガイドを見ても、なにもそそられない。
弘前城か。城を楽しめたら、旅ってずいぶん楽しいのかもな。


16時25分~17時10分で東北本線→大湊線と乗り換え、下北へ。
その乗り換えの途中、夜の帳がいままさに降りようとしている瞬間だった。
素晴らしく綺麗に、空が深い青と赤に包まれていた。


すっかり暗くなった頃、下北駅到着。
駅近くの民宿に宿をとる。¥3800
夕食に近くのラーメン屋にて味噌バターコーンラーメンを食べる。あまりうまくない。

午前2時・就寝。
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日本海旅行記 【5】 五能線・青森

2010-08-27 02:25:02 | 
9時半に起きる。少しは良くなったか。熱も収まったよう。
しかし腹の調子がおかしい。このおかしさは普通の腹下しではない。この独特の痛さと胃への干渉は、間違いなく腸炎だ。

しまった。なんでこのタイミングか。


ともあれ、宿を出て再び五能線に乗り込む。
車窓はすばらしい。やっと本格的な日本海が見えてきた。

これまでの旅路でも見えていたものだが、五能線に入ってからの日本海はさらに荒々しさが増しているように感じる。

しかし五能線、後半の深浦以降は一日に数本しか出ていないのを知らなかった。
岩館駅にて3時間半の足止めをくらう。

駅といっても何もない。
本当に民家以外はない。
海があるのみ。
当然飯も食えない。
歩いているおばちゃんに聞いてみても「ねえヨ」と。

一応食べログアプリを起動させてみたが、今はやっていないイカを食わせる店が表示されたのみだった。

しょうがないので寒さをこらえて海まで行く。風邪をこじらせたくないので、無理はしたくないけど。


さむい!!!
そして荒い。
ただただ押し寄せる迫力。
まさに日本海。


あの波しぶきは何メートルあるのか?
スケールが、今まで見てきたものと違いすぎて、よく分からなくなる。
吹き付ける潮風、岩に飛び散るしぶき、脳に響くような波の音。
これが日本海か。


海辺へ来ると、遊んでいたカモメが群をなしてやってきた。
なにか餌でももらえると思ってやってきたのだろうが、それすら恐ろしかった。

寒い、荒い。そして大きい。
これが日本海。
絶対に変わらない、この力強さ。


間断なくたたきつけられる、凍てつくような潮風。
目の前の大きすぎる海。
なぜかはよく分からないけど、「死」について考えていた。
弱った身体で、誰も知らない土地で、圧倒的なものを見る。
そうすると自分という存在が不安定に思え、このまま波濤の隙間にするっと消えて無くなってもおかしくないんじゃないかと思うようになる。
そういう抽象的なことだけでなく、実際「あそこの防波堤立ったら死ぬな」とか「波に飲み込まれて死ぬときって何を考えるのか、それとも何も考えられないのか」とか「愛する人がもしこの波に飲み込まれたら、僕は助けに行かず冷静にレスキューを呼んで対処するであろう」といった具体的なものまで。


どこどこの景色が見てみたい、なになにの文化に触れたい、と思って旅をする。
しかし、実際にそれらに触れると、ひるんでしまう自分がいる。
情けない。器が小さい。そんな自分が嫌だ。

でも同時に、その小ささが知りたくて旅をしているのかもしれない。



残りの2時間半あまりは、駅舎で過ごした。
思ったとおり体がだるい。胃から腸にかけて鈍痛が止まない。


17時過ぎ。岩館まで行く五能線が到着する。
それに乗り込む。

ちょうど日が暮れかけた時間だった。
空気が違うと空も違う。夕陽がとことん赤い。
都会のようにゆっくりとしたグラデーションではない。
赤は赤、青は青だ。


車窓から見える景色はいつまでも寂しい。
iPhoneの電波も入らなくなった。
ソ○トバンク、日本海に全力で土下座しろ、と思った。

18時15分。
しかし到着した深浦はしっかりした港町だった。
電波も入り、お店もある。
ただ相変わらずひたすら寒い。

駅舎での待ち時間の折、旅館を探しておいた。
そこへ向かう途中、田舎には不似合いなこじゃれた定食屋で、焼きうどん¥600を食べる。
助かった。あったかい。


19時過ぎ、宿に到着。
一泊¥4200。いたってふつうの民宿だが、宿のおばさんが寝ていて暖房がついておらず、部屋へ入ったとき、息が白かった。
客は俺のみ。
とにかくゆっくり休みたい。

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虹をみた

2010-08-03 03:19:20 | 
この前、久しぶりに虹を見ました。
USJのショー、『ウォーターワールド』でなんですけど。

劇中、ヒロインが放水攻撃するんですね。
したらほわーっと虹が。



なんか感動したんで。
そんだけです。
すんません。以上。ズギャンズギャン


行ったことない人は是非。
楽しいよ。





お話とかは、わりとどうでもいい。

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日本海旅行記 【4】 秋田

2010-07-28 01:15:30 | 
フェリーでの睡眠は、あまり心地いいものではなかった。
起きたとき、あまりの寒さに全身の筋肉が痛んだ。
就寝時あんなに暑かったのに。寝ている間に暖房が切れていたらしい。

5時50分秋田へ到着。
バスで港から駅へ移動。
まだ早く、どこも開いていないので駅前をぶらつく。
特に何もない。新潟もそうだったが、基本的に地方の駅前にはなにもない。

一角にほとんど廃墟じゃないかと思えるような場所があり、そこにあるビジネスホテルが¥2500と格安だった。しかし滞在する気もないうえ、あまりにもボロかったのでびびって泊まりはしなかった。


近くには廃墟と思われる長屋もあった。
地方にはこういった駅前廃墟が多い。



駅ビルの喫茶店でモーニングを食べながら、秋田での予定を立てる。
すぐ五能線を目指すことにした。

奥羽本線にて東能代へ。東能代からいよいよ五能線に乗り換え、能代へ。

今日はとりあえずここに宿をとる。

周辺はとにかくさびれている。駅前に廃墟かと思ったら機能しているビルなどあり。

商店街がかろうじて残っている。近くにジャスコがあり、そこに客を奪われているのだろう。
地方を旅すると、こうした「地方の現実」ってやつを目の当たりにする。見かける人々も殆ど若者はいない。そこへきてこの厳しい寒さと吹き荒ぶ潮風で、人も建物も、発展するのを諦めているような退廃的な雰囲気を感じてしまう。




日本海が近い。風が海の匂いをはらんでふきつける。
とにかく寒い。
想像していた以上に寒い。風が吹く度に息を止める。
しばらくして体の調子がおかしいのに気付く。
どうも風邪をひいたらしい。

チェックインまで時間があったので、喫茶店のようなレストランで2時間ほど時間をつぶす。
背中がぞくぞくする。
寒い。体力が無くなっていくのが分かる。
バス宿泊、フェリー宿泊がたたった上、この寒風に一気にやられたらしい。

薬、食べ物、飲み物を買い込み、14時半、早めに民宿にチェックイン。

翌朝まで寝込む。汗にまみれ、何度も夢を見て何度も起きた。

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旅とわたくし

2010-07-25 06:18:19 | 
なんだか旅ブログになっております。
こうして日本各地を転々として、リアルタイムで更新とかしたらカッコイイですね。
現代版寅さんのごたる。

今回はちょっとお休みして、そもそもなんで旅日誌をさらそうと思ったか、この誰も知りたがらない秘密を大公開しちゃおうと思います。


写真、見てください。
つげ義春先生の『リアリズムの宿』です。
舞台となった鯵ヶ沢は、実際に今回の旅で行ったのですが、それはまた別の話でして。

このいわゆるつげ義春の「旅もの」と呼ばれるシリーズは何作もあり、全て短編です。
主人公は先生ご本人が投影された「マンガ家」で、常に貧乏しながらうらぶれた僻地や、秘境の温泉などを訪ね歩きます。
それでこの主人公、『もっきり屋の少女』という作品で、こう漏らしています。

「精神的にはけっして遊んでいるんではないんだよ」

ただ気楽に旅を楽しんでいるのではなく、これは理由がある旅なんだ、と。
実際につげ先生自身が「蒸発」というものに強く惹かれる一方、これらを「取材」としていくつもの名作を世に送り出しているのです。


で、この写真ですが・・・
主人公は旅先で入っためし屋でラーメンをたぐりつつ、非常に「さみしい計算」をします。
旅にかかる取材費がいくらで、作品からの原稿料がいくらで・・・と。
わたしがこの漫画に出合ったのは、もう10年以上も前のことなんですが、その時からこのシーンに憧憬の念を抱いていました。
「見たことのない風景を旅して、そこからお金を生み出すってすげーなー、こんなふうに働きたいな」と。

とにかくお仕事で様々な場所に行くことに、憧れを抱いていました。
それから何年もたち、こうして映像をお仕事とするようになってから、西日本を中心にいろいろ行きました。
今でも年に数回ですが行きます。来月、再来月も行けるみたい。

ただこれは自主的な旅からなるものではないので、根本的に違うんですよね。
自主的ではないからこその発見は、それはそれで素晴しいものでしたが。

実際、今回の旅のテーマであった「日本海側の厳しさを体験する」っていうのも、一昨年あたり観光では絶対行かないような場所をお仕事として取材し、それがあまりにも印象に強く残ったからです。
「観光地じゃない、日本の地方を見たい」という思い。


そういう経験から、やっと「精神的にはけっして遊んでいるんではない」旅をすることになったというのに、何も吐き出さないのはもったいない。
これからの人生経験にいかせるから・・・とかそんな曖昧なものじゃなく、即席でもちゃんとカタチにしたい。

かねてからのそういった気持ちが、この味気ないレポートとなりました。
これを残すことでどんな意味が自分に付加されるのか分かりませんが、とりあえずさらすだけさらしてみます。


『日本海旅行記』は次回から五能線に乗り、本格的に日本海入りします。
そんで、ちょっとえらい目に遭います。えろい目じゃないです。えらい目です。



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日本海旅行記 【3】 新潟

2010-07-21 03:58:31 | 
5時40分に起き、朝風呂を浴びる。

宿を出て行きと同じ富山地方鉄道へ。
富山駅に向かうはずが、滑川で乗り損なう。どう考えてもドアが閉まるの早すぎる・・・

次を待っていたら新潟行きのバスに間に合わないので、滑川ICへタクシーで先回りする。
中で運転手さんがいろいろと話してくれた。なんでも山を見るなら滑川が一番、正面に見えるから、とのこと。
たしかに街から望む稜線が美しくデーンと向こうにあった。


無事バスに乗り、新潟へ。
8時20分~11時30分の3時間。


新潟駅近く定食屋にて日替わり定食。フライ定、コーヒー付き。
うまい。米がまたうまいのだが、新潟だからだろうか?
こういった地元のなんでもない店で食うものがうまい、ということに幸せを感じる。

駅前は特に何もなく、閑散としている。

新潟の目的地である「日本一海の近い駅」青海川駅へ向かう。
その車中、ツイッターでのやりとりから、Uさんと再会することになる。

青海川駅到着。
憧れていたが、写真で見るあの「海と駅名標」の不思議な光景以外は、本当に何もない。さらに言えば曇ってきて、雨まで降りだしてきた。

来る価値があったのかどうかは微妙だが、来たものはせっかくなので、写真を撮る。


その後Uさんと再会したが、この付近は本当に何もない、とのこと。
近くのドライブインで魚などをみるが、それでもしょうがないので少し離れた秘湯・栃窪温泉につれていってもらう。

ちょっと山の中に入ったところにあるその温泉は、まさにつげ的。こんなところが残っているのは奇跡に近い。
全てが古びていてなつかしい感触がする。


湯に至る木造の廊下に、お地蔵様がいらっせる。

お湯はあっさりとした入りやすい泉質。

帰ろうとしたら、湯のオババが「茶飲んでけ」と。
卓上にはどっさりとブリ大根、キムチ、漬け物の数々。
遠慮せずにたっぷりいただいた。


新潟駅に戻り、夜遅くバスがなかったのでタクシーにてフェリー乗り場へ。


23時30分発のフェリーにて秋田へ向かう。
その大きさに驚く。


しかし夜の海は暗く、何も見えない。
飯も売っていないので、酒のつまみで腹をごまかす。

たこ部屋のような部屋で、毛布にくるまって寝る。
微震、音でなかなか寝付けず。


つづく

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日本海旅行記 【2】 金沢~富山・宇奈月温泉

2010-07-09 02:31:12 | 
金沢駅に朝6時着。
観光案内も開いてないので、ネットで調べた東茶屋町へバスにて向かう。

昔ながらの町並みが素晴らしい。
朝の凛とした空気。早い時間、観光客は外に誰もいない。

こけむした石に、猫が目を細めて座っている。

ここには生活もある。
ただ観光地というだけではない、しっかりしたリアリズムもある。

坂を登った古い神社からは、街が一望できる。





続いて兼六園へ。歩いて10分ほど。

門近くの土産物・茶屋にて兼六団子というのを食べる。
ふつうの団子餅に、きなこのような粉をつけて食べる。
特になんとうことはない。


兼六園はデカい木や風流な滝は良かったが、そもそもこういった文化財的なものに何も感じないたちなので、そうそうと出てきた。


11時。駅に戻り、各駅で富山の宇奈月温泉を目指す。

ローカル線の富山地方鉄道からの車窓が素晴らしかった。
古い町並みに、遠くに広がる峰峰。

駅舎などはことごとく古い。各駅に停まって、しっかりと見たくなる。
それは廃屋のようなものから、昭和から形を変えていない鉄筋コンクリートのつくりのものまで。

まるで時が止まったよう。この感じも旅の醍醐味だ。



3時間かけ、宇奈月温泉駅へ。

近くなるとどんどん雪が多くなり、景色も自然豊かなものになっていた。


駅近くの保養所に宿をとり、そこでバッタリと2時間ほど寝てしまう。とにかく疲れていた。


17時から街を見回る。
とても小さな街。すぐ見終われる。




しかし実は目当てにしていた黒部渓谷は、電車が休み期間中で見ることができなかった・・・。
(※無計画な旅というか、ただ単にマヌケです。)

近くの定食屋でビールと焼き肉丼。


帰ってバッタリまた寝てしまう。

起きて温泉につかる。無色透明・無味無臭で、とても入りやすい。
疲れが取れた。


つづく

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日本海旅行記 【1】 天橋立

2010-07-07 01:56:47 | 
今年の3月中旬、お仕事がなくて暇だったときに旅をしました。
ただなんとなく、帰る日も決めずにどっか行こう、と。


最初考えてたのは、行ったことないから北海道に行くか、というもの。
なんの計画も予備知識もなくフト思い立ち実行しようとしたのですが、少し調べたら寒くて死ぬのではないかと思いとどまり、断念しました。

それじゃあということで、これまたなんとなく「日本海側から本州を北上しよう」と考えました。
目的は五能線に乗って、日本海の厳しさを体験しよう、というもの。
厳しさっつったって見るだけですが。
しかし体験者から言わせてもらいますと、見るだけでもあの季節、なかなかのもんでした。この不定期連載が飽きることなく続けば、【8】でおわりなのですが、その道中で「厳しさ」を身をもって知らされることになるので請うご期待です。


今回の旅行記は出来るだけ「思ったこと」系のめんどくさい文章ははぶいて、旅行しながらPomeraでつけていた「旅の記録」的なものをコピペしていこうと思います。
そいではどうぞ。



9時50分、大阪発のバスにて天橋立へ。
「日本海なら」ということで、友人に勧められて行くことにした。
(※帰って調べてみて初めて知ったのですが、日本三景のひとつなんですね・・・)

約3時間半かけて到着。
駅前のボロい定食屋にて牛丼をむさぼる。朝からなにも食べてなかったので腹ぺこだった。



駅近くから出ているリフトに乗り、天橋立ビューランドへ。


すごい高台にある遊園地。
そこから天橋立が一望でき、壮観。コーヒーのんで一服。曇っているのが残念。
男一人旅で、果敢にも股のぞき台にも挑戦。

これはミニスカ女子もやっており、それこそ壮観であったと言わねばならない。

降りて、智恵寺へ。
日本三文殊のひとつだという。



そこから、船を通すために橋が回る「廻旋橋」を渡り、宮津湾に出る。

今回の旅、初めての海。風が冷たい。


近くの茶屋で智恵の団子というのを食べる。いわゆる焼き饅頭。

帰りは各駅を乗り継いで大阪に戻る。


大阪から夜行バスで車中泊。
金沢へ向かう。


つづく

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「太陽の塔」観てきた

2010-06-11 01:38:11 | 
大阪吹田市の万博記念公園にあります、岡本太郎作「太陽の塔」を観にいってきました。


もともと岡本太郎の著作「自分の中に毒を持て」が大好きで、読んでからというもの数年、観たい!という思いだけはあったのですが、このたびやっとこさ本当に観にいってきましたよ。

電車からモノレールに乗り換え、万博記念公園駅へ。
もうそっから少し見えます。駅を出てちょっとすればこんな感じ。


うおおおお・・・なんだあれ。怪獣みたい。分かっちゃいたけど、すげーデカイ。
周りは道路が交差してて、未来都市みたい。


テクテクと5分ほど歩き、公園に近づきます。
この過程がすでにドキドキ!どんどんこうやって近くなってくるんです。




門の前まで来るともうスグソコ。ウヒャホウヒャホ!! て感じです。
んでもってドキドキしつつ中に入る。
すると、 デーン。


キェエエエエエイッ!!!(ガンガン)
こんな写真、見たことあるわ!!目の前にある!爆発するしかねえ!!

「現在」をあらわす顔

「未来」をあらわす顔




さて。
帰・・・るわけがない。せっかくなのでぐるーっと一周してきました。
横から。広場なので、どこからも見えるのです。




人とか、木とかと対比するとそのデカさが分かると思います。実際には65メートルだそう。
つうか、こんな使徒いそうだ。

デン、と、屹立するさまがいかしている。

そして真下へ。
デカイ。とにかくデカイ。



不満そうな顔に見えなくもないが、人間が運命に挑戦するキッとした表情にも見える。

そして裏へ回れば、こんどは「過去」をあらわす顔。

ちょうど、逆光で影になるように出来ています。
ひょろひょろとなっているのは、過去が根をはり、自分にまきついているのかな?


ざっとこんな感じです。
この後、園内に併設されているEXPO'70パビリオンという、万博の資料館にも行きました。ここもたいへん興味深く面白かったのですが、そこから見える太陽の塔もたいそういかしていた。


手前の、公園広場で遊ぶ人々とのコントラストがいい塩梅。


当日はカンカンに日が照っていて、絶好の観覧日和でした。

岡本太郎の作品は都内に(渋谷にも)いくつかあり、街の人々を楽しませています。
観ていていつも感じるのは、その存在感。
じっと観ると、相手の心に入り込んでとにかく印象に残る。それは決して気持ちいいものではないけど、ある種呪いのように刻まれてはなさない。
そこからあらゆる思いが沸き起こり、自分の中の何かに繋がっていく。

当日も家族連れの子供が、まさに文字通り「なんじゃこりゃー!!なんじゃこりゃー!」と叫んでいました(笑)。




あれは孤独に太陽に向かい、大地に挑み続けるだろう

私自身、これからも、わが運命を、私の挑みの実験台にしてやる

危険な道だ 常に死の予感に戦慄する

だが死に対面したときこそ、生の歓喜がぞくぞくっと湧き上がるのだ

血を流しながらにっこり笑おう    岡本太郎




おまけ:
自分お土産に、ストラップとミニチュア買いました。なんかかわいくて、気に入ってます。



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どこかへの冒険

2010-05-07 04:04:12 | 
知らない土地を歩きたい。

日本海旅行から、まだ一ヶ月ちょっとしかたってないのに、また旅に出たくなってる。
なんでこんなんかなあ、と、前から考えていた。

別にうんざりするほど日常が嫌なわけでもないのに。
旅に出て数日すれば、疲れて帰りたくもなってくるのに。

なんで旅をしたがるかな?


三島由紀夫の言う「生の倦怠」みたいなのを、自分なりに解消しようとしてるのか。

知らない土地に行くと、見るものが新鮮で、日常の倦怠感が薄らいでゆく。
でもそれと同時に求めてるのは、他人の日常。


朝の喫茶店。
ひなびた商店街。
定食屋で見るテレビ。
ローカル線で職場や学校に向かう人々。
軒先の干物。
路地裏の猫。
閑散期のおみやげ屋。
町外れの飲み屋街。


自分がまったく違う場所で生まれていたら、まったく違う場所で生活していたら、どうなっただろう。
きっと旅を通して追体験がしたいんだろうな。


人間はみんな無意識に「ここじゃないどこか」を求めてると思う。
その「どこか」っていうのはもしかしたら本当にどこかにあるのかも知らん。

旅はそれを見つけるための、果てしない冒険なのかも、と思うことにする。

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旅トルーパー

2010-04-13 02:45:19 | 
トルーパーくんが旅をしたようです。




          石川県金沢市・ひがし茶屋街




          富山地方鉄道




          宇奈月温泉・保養所




          本州最北端・大間崎



     ああ♪ 初恋の 君をたずねて 今宵また♪
     ギター つまーあーびく♪ 旅の鳥♪
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