時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

日本のバレーボール、これでいいのか

2007年11月26日 | 社会問題
男子バレーボールのワールドカップが行われている。
女子の結果は6勝5敗で、まぁそんなものかと思ったが、男子も初戦のチュニジア戦をフルセットの末に落とし、現在は実力どおりの3勝3敗である。
さて、柳本ジャパンとか、植田ジャパンなどと騒がれているが、日本のバレーボールの実力と言うのはどの程度なのだろうか?
最近の世界ランクによると、女子は7位、男子は10位というが、試合内容をみていると、どうもそれほどのレベルではない。もっと低いのではなかろうか。
とてもオリンピックでメダルを狙えるようなレベルではない。
にもかかわらず、ワールドカップで3位以内の入賞を目指して、いかにもオリンピックの出場権を得て、オリンピックでもメダルの期待がかけられているのは、マスコミの過剰報道以外の何物でもない。
試合開始前のセレモニーでは、ジャニーズのわけのわからない歌とダンスが披露され、1人1人の選手にも、聞いているほうが赤面してしまうようなニックネームが付けられている。選手にもいい迷惑ではなかろうか。
フジテレビが報道してくれるお陰で、バレーボールの試合をテレビで見られるということは良いことであるが、あのお祭騒ぎはいただけない。
選手たちも、特に女子選手はマスコミ(フジテレビだけだが、)のバラエティ番組にまで出演し大はしゃぎで、とてもオリンピック出場をかけてたたかおうという気迫や気概は感じられない。
また、野球やサッカーなどでは、1、2年で結果が出せないと、監督の進退が問題になるが、柳本、植田両監督も、どういうわけか何年も居座ったままだ。監督としての指導力や采配がそろそろ問われても良い時期ではなかろうか。
どのスポーツもそうであるが、試合には流れが存在する。バレーボールでは、たとえば、3点くらい連取されるとタイムを要求することが多い。しかし、3点連取されてタイムを取ることくらい、ズブの素人にでもできる。監督に求められるのは、3点連取されそうだという悪い流れをいち早く読み取り、その前にタイムを要求し、悪い流れを早めに断ち切ることだ。
そういう観点で試合を見ていると、どうも両監督とも素人の域を出ていないと思われる。
男子のチュニジア戦だったと記憶しているが、5セット目に日本に流れが傾き始めた時に、チュニジアの監督がすばやくタイムを取り、再開後に日本が1点を取ると、すかさず2回目のタイムを要求し、悪い流れを立て続けのタイムで断ち切り、5セット目を奪取した。見事な采配だと感心した。個々の選手やチームの実力が接近している場合、勝敗のカギは、監督の采配にかかってくる。
さて、ワールドカップに参加している選手たちは、いずれも優秀なアスリートたちばかりであろう。普段は企業で働きながら、地道に練習を重ねて来たわけで、心から敬意を表したい。
だからこそ、マスコミもバカ騒ぎではなく、選手の置かれた境遇に焦点を当てて、真摯な態度で精神的にも財政的にも応援ができるような環境作りに取り組むべきではないかと思っている。
少なくともフジテレビのバカ騒ぎだけはいただけない。