時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

「黒ネコヤマト」が悪質な残業隠し

2007年11月12日 | 社会問題
宅配便最大手「ヤマト運輸」が宅配ドライバーらにサービス残業(賃金未払い残業)をさせていた問題で、ドライバーらが携帯する勤怠管理用のコンピューター端末が、関東の支店などで、1時間未満の休憩時間を入力できない設定になっていることがわかったと報じられている。
労働基準法では、8時間を超えて働く労働者には少なくとも1時間の休憩を与えるよう事業者に義務付けているが、新聞の取材に応じた20人以上の現・元ドライバーらは「配達に追われ、休憩を1時間取ることはほとんどない」と証言したという。
全国6087か所の集配拠点「宅急便センター」で勤務するドライバーらは、コンピューター端末を携帯。電源を入れて起動させた時刻が「出勤」、電源を切って終了させた時刻が「退勤」として記録される仕組みになっている。
極めて悪質なサービス残業である。
一般に、外回りの営業などでは、顧客が昼休みを取っている時間に訪問しても仕方がないので、それに合わせて昼食球形も取れるが、このような配送業者の場合、顧客の休憩時間などは関係ないだろう。
ましては、一人暮らしや共働き家庭のように、昼間は留守にしている家庭が増えているだろうから、宅配業者も夕方以降の配送も多いのではなかろうか。その結果、昼休みどころか、夜間も休みなく配送を続けなければならなくなる。
宅配業者も次々と参入し、競争が厳しくなっているが、結局、そのツケはそこで働く労働者の賃金の抑制、そして違法なサービス残業などが横行するようになる。
こういう違法な行為を法律で規制をするとともに、業界団体や企業の中で働くルールを確立することが重要である。