自民党の「参院選総括委員会」の谷津義男委員長(選挙対策総局長)は、臨時役員会と総務会で、参院選で惨敗した最大の要因として「政府・与党の危機管理能力の欠如」を挙げた参院選総括を報告した。
総括は、年金記録漏れ問題、政治とカネ、閣僚不祥事、住民税の定率減税廃止による国民負担増に加え、組閣における論功行賞人事や郵政造反組の復党などを敗因として挙げ、安倍首相の一連の対応について「一般国民の側ではなく、永田町の政治家の側に立っているようなイメージを持たれた」と厳しく指摘したと報じられている。
その通りである。しかも、国民の立場に立っていない「イメージ」ではなく、まさしく、国民不在の政治を強引に進めてきた結果が参院選の結果のすべてである。
事務所費問題も国民の意識とはかけ離れているし、閣僚の暴言も単に本音が出たにすぎない。そういう自民党の腐りきった政治に国民はノーの審判を下しただけのことである。
この点をうわべだけ反省しても、国民の支持をつなぎとめることはできないに違いない。
一方、与党の片割れの公明党も、参院選総括のために党本部で開いた全国会合で、県本部代表の1人から、現在の自公連立体制を見直し、閣外協力を検討するよう求める意見が出ていたことが分かったと報じられている。
関係者によると、県代表の一人が「自公連立8年間の総括をするべきだ。自民党と距離を置き、閣外協力もあっていいのではないか」と発言し、北側幹事長が「自公連立政権で改革を進めてきたのは間違いない。自公路線は揺るぎない」と引き取ったという。
今回の選挙で、公明党は、参院選の敗北があたかも自民党の不祥事によるものと思っているようだが、それはとんでもない間違いだろう。
自公連立で、公明党は数々の強行採決に加わり、憲法の改正も認め、年金問題でも自党の議員が厚生労働大臣を長く務めながらまったく対策を打てなかったではないか。また、住民税の定率減税の廃止を言い出したのも公明党であり、新聞や週刊誌でも「増税戦犯」、「定率減税廃止は公明党のおかげです」などと皮肉られる始末である。
自民党だけでは、あるいは自民党さえ二の足を踏むようなことまで平気で進めてきたのが公明党である。公明党も自民党と同様に、国民の立場に立っていないからこそ、厳しい審判を受けたのである。
両党とも、自浄能力のかけらさえない選挙総括ではないか。笑うほかはない。
ところで、よく知られているように、公明党は創価学会の名誉会長のひと声によって作られた政党であり、自公連立も名誉会長の「天の声」によるものであろう。
「自民党と距離を置くべき」と発言したこの県の代表は、「天の声」に反したということで、袋叩きに会わないのだろうか。他人事とは言え、そのことだけが少々気がかりである。
総括は、年金記録漏れ問題、政治とカネ、閣僚不祥事、住民税の定率減税廃止による国民負担増に加え、組閣における論功行賞人事や郵政造反組の復党などを敗因として挙げ、安倍首相の一連の対応について「一般国民の側ではなく、永田町の政治家の側に立っているようなイメージを持たれた」と厳しく指摘したと報じられている。
その通りである。しかも、国民の立場に立っていない「イメージ」ではなく、まさしく、国民不在の政治を強引に進めてきた結果が参院選の結果のすべてである。
事務所費問題も国民の意識とはかけ離れているし、閣僚の暴言も単に本音が出たにすぎない。そういう自民党の腐りきった政治に国民はノーの審判を下しただけのことである。
この点をうわべだけ反省しても、国民の支持をつなぎとめることはできないに違いない。
一方、与党の片割れの公明党も、参院選総括のために党本部で開いた全国会合で、県本部代表の1人から、現在の自公連立体制を見直し、閣外協力を検討するよう求める意見が出ていたことが分かったと報じられている。
関係者によると、県代表の一人が「自公連立8年間の総括をするべきだ。自民党と距離を置き、閣外協力もあっていいのではないか」と発言し、北側幹事長が「自公連立政権で改革を進めてきたのは間違いない。自公路線は揺るぎない」と引き取ったという。
今回の選挙で、公明党は、参院選の敗北があたかも自民党の不祥事によるものと思っているようだが、それはとんでもない間違いだろう。
自公連立で、公明党は数々の強行採決に加わり、憲法の改正も認め、年金問題でも自党の議員が厚生労働大臣を長く務めながらまったく対策を打てなかったではないか。また、住民税の定率減税の廃止を言い出したのも公明党であり、新聞や週刊誌でも「増税戦犯」、「定率減税廃止は公明党のおかげです」などと皮肉られる始末である。
自民党だけでは、あるいは自民党さえ二の足を踏むようなことまで平気で進めてきたのが公明党である。公明党も自民党と同様に、国民の立場に立っていないからこそ、厳しい審判を受けたのである。
両党とも、自浄能力のかけらさえない選挙総括ではないか。笑うほかはない。
ところで、よく知られているように、公明党は創価学会の名誉会長のひと声によって作られた政党であり、自公連立も名誉会長の「天の声」によるものであろう。
「自民党と距離を置くべき」と発言したこの県の代表は、「天の声」に反したということで、袋叩きに会わないのだろうか。他人事とは言え、そのことだけが少々気がかりである。