時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

紳士服大手「コナカ」に労働組合結成

2007年02月28日 | 格差社会
インターネットのブログでのやり取りをきっかけに、紳士服大手「コナカ」(本社・横浜市)に今月、労働組合が誕生したという。全国の店舗に散らばる社員らが、労働条件の不満を書き込むうちにブログで「団結」し、会社に改善を求めようと話が進んだ。サービス残業や休日出勤の是正などを求めていくと報じられている。
組合は「全国一般東京東部労組コナカ支部」。茨城県の店舗に勤める25歳の副主任が委員長に就き、書記長は他店の同僚が引き受けた。
1年ほど前に、NPO法人「労働相談センター」(東京都葛飾区)に、コナカでの長時間労働などを訴える匿名の手紙が相次いだ。同センターはブログで、具体的な事例を寄せるよう従業員と家族に呼びかけたところ、ポツポツと書き込みが始まったそうだ。
組合の委員長も、相談先を探してブログにたどり着いた。朝8時半に出勤し、閑散期でも夜8時半、繁忙期には9時、10時まで働く長時間労働や、残業代の制限、有給休暇が取りづらいことなどに疑問を感じていたという。
コナカの人事部は、長時間労働の実態は把握しておらず、調査中というから、職場にはサービス残業が横行していた可能性が高いが、団体交渉には真摯に対応したいということである。
労働者は、一般に弱い立場にある。不満があっても、会社の言いなりになるしか仕方がないとあきらめている例が多いと思われる。会社の帰りに屋台で一杯やりながら上司や社長の愚痴を言い合って、憂さ晴らしをしても、本質は何も変わらないのである。
今回のように、労働組合を結成し、団体交渉などを通じて、自らの人生は自ら切り開いていくことなく、職場環境も、自らの人生も打開することはできないのだ。
勇気ある行動と素晴らしい人生に拍手を送るとともに、労働組合が職場でしっかりと根を張ることを願っている。
そして、このような取り組みが、ワーキングプアと呼ばれる貧困層をなくし、サービス残業や過労死を防ぐもっとも有効な手段であることを確信している。全国の職場に広がることを応援したい。