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●これまた数多のお維案件の一つ…久保敬・元市立木川南小校長「僕が黙れば問題がうやむやになり、教育が政治家の思うつぼになっていく」と危惧

2024年05月26日 00時00分52秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


(2024年05月08日[水])
数多のお維案件の一つ。
 《◆定年退職後、人権侵害救済を申し立て 久保さんは同年3月、定年退職したが、沈黙を選ばず、昨年2月には大阪弁護士会に人権侵害救済を申し立てた。「僕が黙れば問題がうやむやになり、教育が政治家の思うつぼになっていく」と危惧するからだ》(こちら特報部)。初代大阪「ト」知事も、ウタの強制に夢中でした。たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令を校長に出し、音圧計でも持ち出しそうな勢いでした…《現場の闊達(かったつ)さは十数年来、橋下徹氏や松井氏による大阪維新の会の行政下で損なわれた》(こちら特報部)。

   『●犬がワンと鳴き、飼い主が喝采する、というお話
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
        たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令…アホらしい
   『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も十分に〝ト〟、
                      そして自民党も同じ穴のムジナ

 前大阪「ト」知事も同様だ。その恫喝体質、傍から見ていても、気分が悪い。元木川南小校長・久保敬氏への恫喝がその典型例。

   『●《大阪維新「ファクトチェッカー」が一般市民の事実に基づく行政
     批判を吊るし上げ!「まず吉村のイソジンをチェックしろ」と非難殺到》
   『●《4月の任期満了に伴う府知事選に出馬する意向》の大阪「ト」知事…
     お維の「ファクトチェッカー」は「吉村のイソジンをチェック」したの?
   『●《維新は何かと「大阪では高等教育まで無償化」と主張し、タダで学校に
        通えるかのように主張するが、真っ赤なウソだ》(日刊ゲンダイ)

 東京新聞の記事【こちら特報部/市長の方針に異論唱えたら処分…元校長が7日会見、教育現場への政治介入に危惧「発信し続けることが大事」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/325523?rct=tokuhou)。《新型コロナ禍で授業の原則オンライン化を突然発表した松井一郎大阪市長(当時)の方針に異論を唱え、文書訓告を受けた元市立小学校長の久保敬さん(62)が7日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見を開く。定年退職から2年余り。権力に向き合い、処分の理不尽さについて発信を続けるのはなぜか。(北川成史)》。

   『●「公務日程なし」としてあまり登庁しない松井一郎大阪市長・元大阪「ト」
       知事…「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」ねぇ?
   『●在阪メディアのお維《追従は相変わらず。性懲りもなくヨイショ報道ばか
      りが繰り広げられている》そんな中、「カジノ用地賃料疑惑」を追及…

 木川南小校長とお維大阪「ト」知事三代・大阪市教委と、どちらが子供や教育のことを真剣に考えておられるでしょうか? 《大阪市教育行政への提言 豊かな学校文化を取り戻し、学び合う学校にするために》を読んで、判断してみるといい。
 《久保さんは「政治的権力による教育への不当な介入は大阪だけの問題ではない」と感じている。背景に第1次安倍政権下の2006年に成立した改正教育基本法を見て取る》(こちら特報部)…こちらは数多のアベ様案件の一つ。

   『●前川喜平さん《本来は自由で自律的でなければならない分野にまで
     政治支配が及ぼうとしている…新聞やテレビ…教育、文化や学問…》
    《その森さんの後を継いだ小泉純一郎内閣で、教育基本法改正のための
     中央教育審議会の答申がまとめられました。その結果として、
     2006年の第一次安倍内閣のときに教育基本法の改正が行われた
     わけです。この改正教育基本法には、「道徳心を培う」とか
     「公共の精神」、「学校生活を営む上で必要な規律を重んじる」
     など、教育勅語を復活させたい、戦前に戻りたいという傾向を持った
     人たちが好むような言葉が、かなりちりばめられたことは確かです。
     なんと言っても「我が国と郷土を愛する」態度を養う、といった
     愛国心教育が教育の目標に掲げられました》

 前川喜平さんのつぶやき:

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https://twitter.com/brahmslover/status/1429019119328796680

前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民)@brahmslover

大阪市の教育行政を批判する提言書を出した木川南小の久保校長に対し、大阪市教委が信用失墜行為を理由に訓告処分いったい久保校長のどの発言がどのような信用を失墜させたというのか不当な処分だ

午後6:54 2021年8月21日
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/325523?rct=tokuhou

こちら特報部
市長の方針に異論唱えたら処分…元校長が7日会見、教育現場への政治介入に危惧「発信し続けることが大事」
2024年5月7日 06時00分

 新型コロナ禍で授業の原則オンライン化を突然発表した松井一郎大阪市長(当時)の方針に異論を唱え、文書訓告を受けた元市立小学校長の久保敬さん(62)が7日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見を開く。定年退職から2年余り。権力に向き合い、処分の理不尽さについて発信を続けるのはなぜか。(北川成史

     (教育への政治の介入に懸念を深める久保敬さん)

 「単に僕が名誉を回復したいからじゃない。教育委員会が子どものほうを向き、自立して教育政策を進めているかを問いたい」。久保さんは、そう強調する。

 2021年5月、市立木川南小校長だった久保さんは、通信環境が不十分なまま導入されたオンライン授業について「学校現場は混乱を極めたなどとする提言書を松井市長らに送付した。すると3カ月後、市教委から職務上の義務に違反し、教育公務員としての信用を傷つけたと文書訓告を受けた

 2022年1月、久保さんは市教委に要望書を提出。処分の取り消しとともに、職務上の義務違反や信用失墜行為について具体的説明を求めたが、回答はなかった

     (久保さんが松井市長に送った提言書のコピー(久保さん提供))


◆定年退職後、人権侵害救済を申し立て

 久保さんは同年3月、定年退職したが、沈黙を選ばず、昨年2月には大阪弁護士会に人権侵害救済を申し立てた。「僕が黙れば問題がうやむやになり、教育が政治家の思うつぼになっていく」と危惧するからだ。

 1985年に教員になり、解放教育にも携わった久保さんは「大阪の教員には、学校教育を通じて助け合う社会をつくる心意気があった」と振り返る。だが、現場の闊達(かったつ)さは十数年来、橋下徹氏や松井氏による大阪維新の会の行政下で損なわれたという。

 教育振興基本計画づくりに首長が関与できる条例の制定や、内申点に結果を反映させる独自の学力テストの導入などが進んだ。「統制強化の教育施策がトップダウンでどんどん下りてきた子どもに対してはテスト、テストで競争させ、画一的な数値評価が進んだ

 教育の独立性低下に危機感を抱く人は多い。久保さんを支援するため、教員OBを含め100人以上の規模の市民応援団が結成された。

     (久保さんに対する文書訓告のコピー(久保さん提供))


◆「大阪だけの問題ではない」

 市民応援団は今年1月、文書訓告を決定した経緯の調査を求める要請書を市教委に提出した。市教委幹部のメールのやりとりを情報公開請求した結果、久保さんの提言書への対応は市教委の主体的な判断ではなく、ゆとり教育に否定的な元文部科学官僚で、大阪市特別顧問を務めていた大森不二雄氏の指示がうかがわれるという。

 久保さんは「政治的権力による教育への不当な介入は大阪だけの問題ではない」と感じている。背景に第1次安倍政権下の2006年に成立した改正教育基本法を見て取る。

 改正法で愛国心が盛り込まれたほか、教育の自由をうたう条項の文言が修正され、政治介入の余地をつくった教育現場が疲弊し、息苦しくなっている実態は、教員のなり手不足のほか、子どもの自殺やいじめ件数の増加という面でも表れていると指摘する。


◆脳裏をよぎる戦前の暗い歴史

 「現場の先生が考えなくなっている」。久保さんは暗い歴史を念頭に、警鐘を鳴らす。「戦前の教員も『上が言うから仕方がないとあきらめているうちに、教え子を戦場に送り出すようになったのではないか。戦争がいつでもできる国につながる危険な状況だ

 一連の出来事は、欧米やアジアなどの教育研究者にも伝わり、久保さんと交流の輪ができた。「正当性のない文書警告を放置すれば、さらに意見が言えず、ますます抑圧的な学校になる」と背中を押された。特派員協会での会見では、こうした海外の教育研究者からの反応も、内外のメディアに知ってほしいと願う。

 久保さんは力を込める。「小さな声でも、発信し続けることは大事だ後になってこんな日本の教育になってしまったと、何も言わなかったことを後悔したくない


【関連記事】維新、またぞろ「大阪都構想」もくろむ? 市長が提唱「区のブロック化」は不人気万博に代わる頼みの綱か
【関連記事】勤労感謝の日に職員3000人を7時間タダ働きさせようとする大阪府・大阪市のヤバさ これが「維新流」?
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●トンデモなお維とカルトな統一協会、なんという相性の良さでしょう…「統一協会の反社会的行動を批判」が「宗教弾圧」だと叫ぶ「ト」なお維

2022年08月17日 00時00分21秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


(20220802[])
トンデモなお維とカルトな統一協会、なんという相性の良さでしょう…「統一協会の反社会的行動を批判」が「宗教弾圧」だと叫ぶ「ト」なお維。呆れたことに、懲りずに関西生コンイジメまで持ち出すとはね…。

   『●《足立議員は…「…」を犯罪者集団であるかのように取り上げ、
     「破防法を適用すべき」とまで主張…だったら、まず維新に適用すべき》

 そもそも、ありゃぁ「宗教」なのかね? 宗教に失礼だし、教会に失礼。アレ自身も「教会」と称していないのに、「教会」と呼ぶことに凄い抵抗がある。

 リテラの記事【維新も統一教会とズブズブ! 松井一郎から、馬場伸幸、藤田文武、音喜多駿まで。足立康史は「宗教弾圧」と統一教会擁護】(https://lite-ra.com/2022/07/post-6217.html)によると、《足立康史福田達夫「何が問題かわからない」発言に「敬意」を表し、統一教会追及を「宗教弾圧」と攻撃 …挙げ句、〈関西生コンはほとんど報道しないマスコミが、統一教会ではお祭り騒ぎのよう。宗教団体よりメディアの方が問題かも〉だの、福田発言を問題視する日本共産党に対し〈宗教弾圧してる暇があるなら〉だのとも投稿。つまり、政治と統一教会の関係を追及することは「宗教弾圧」だというのだ》。
 相変わらずだ。正気なのかね?

 《それでもバカとは戦い続けなければ
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/カルトはどこまで政界に食い込んでいるのか 議員から湧き出るしらじらしい釈明】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/309018)によると、《松井一郎は、勝共連合が統一教会系とは知らなかったとすっとぼけた。勝共連合が1968年に創設されたときの名誉会長は笹川良一である。松井の父親の良夫は笹川の側近だ松井が知らないはずはなく、本当に知らなかったとしたら、また別の問題である。同じく維新の足立康史は統一教会系の世界戦略総合研究所で講演していた件について〈関連団体とは存じ上げませんでした〉とツイートし、「統一教会の何が問題なのか正確に承知していません」と釈明。56歳の元官僚が知らないわけがない。しらじらしいにも程がある》。

   『●ト知事たちのハタとウタ
   『●パンダの方が働いているとは!
    《いまや破綻寸前の新銀行東京に1400億円を投入。
     150億円を使って招致失敗に終わっても、懲りずに五輪招致基金を
     4000億円も積んでいます。移転ゴリ押しで大モメの
     築地市場移転の総事業費は、
     4316億円に達する見込みです。
     これだけでも計1兆円のムダづかいです》
    《都民にすれば石原に払ってきた報酬の方が、よほど高くついている

   『●「公務日程なし」としてあまり登庁しない松井一郎大阪市長・元大阪
     「ト」知事…「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」ねぇ?

 1年ほど前 (2021年09月15日) に、ブログに書きましたが…(大阪にはコロナ禍はないのでしょうか?)「公務日程なし」としてあまり登庁しない松井一郎大阪市長・元大阪「ト」知事…「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」「ルールを破れば処分の対象」ねぇ? かつて、《空疎な小皇帝石原慎太郎元東京「ト」知事も働かないことで大変に有名でした。パンダの方がよっぽど働いていました。その割には、「10・23通達」など、「ト」教委を使って、教師の内心をかき乱すようにハタやウタを強制することに夢中でした。初代大阪「ト」知事も、ウタの強制に夢中でした。たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令を校長に出し、音圧計でも持ち出しそうな勢いでした。

   『●犬がワンと鳴き、飼い主が喝采する、というお話
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
        たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令…アホらしい
   『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も十分に〝ト〟、
                      そして自民党も同じ穴のムジナ

 さて、吉村洋文大阪「ト」知事についても、パンダの方が働いているようだ。先の参院選で、よくもまぁ、お維に投票できたものですね、お維支持者の皆さん。カジノ反対住民投票条例案も、無残にも即座に却下です。お維支持者の皆さんの投票行動が大阪やその周辺で一体どんな無残で、悲劇的なことをもたらしているのか、見えてます?
 日刊ゲンダイの記事【吉村知事がコロナ対策に費やした時間は「10日で60分」大阪府は感染死者数ワースト独走中!】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/309168)によると、《1日までの10日間の公務日程を見ても、先週月曜は庁内執務の後、夜はパナソニックスタジアム吹田で行われたパリ・サンジェルマン対ガンバ大阪の試合を観戦し、翌日の火曜は「公務日程なし」だった。…この間、コロナ対策に時間を割いたと言い切れるのは、先週水曜の午後140分から約1時間、「新型コロナ対策本部会議」に臨んだ程度である。…吉村知事はトンチンカンな対策で得意の「頑張っている」感を漂わせる前に、参院選の応援演説で見せた必死さをコロナ対策にぶつけるべきだ》。
 10日間で、《コロナ対策に時間を割いたと言い切れるのは1時間》って、まともな知事のすることか。(リテラ)《いったい何度同じ失敗を繰り返せば気が済むのだろう》、それはお維支持者にも言えること。《ご都合主義の住民投票条例案否決に、繰り返されるコロナ失策、そしてお手盛りの調査でお茶を濁そうとしている統一教会との関係……自民党の下劣さの陰に隠れているが、あらためてあらわになっているこの維新の醜さにも、厳しい視線を向けなければならないだろう》…ことは、お維支持者の皆さんには見えていないらしい。

 宮本徹さんと辰巳孝太郎さんのつぶやき:

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https://twitter.com/miyamototooru/status/1553521813413433349

宮本徹@miyamototooru

私たちが統一協会の反社会的行動を批判していることについて、維新の会の国会議員が「宗教弾圧」だと述べている。統一協会側の言い分そのものではないか

維新の会がおこなっている、統一協会と維新の会の国会議員の調査は、反省を伴わない、まったく形だけのものではないのか。

午前8:23 · 2022年7月31日
――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――
https://twitter.com/kotarotatsumi/status/1553595072804900864

たつみコータロー 前参議院議員@kotarotatsumi

足立康史議員ですね。彼には反社会的勢力と政治との癒着という前代未聞の政治腐敗を批判することが宗教弾圧に見えるらしい。そんなズレた認識だから統一協会系の会合にノコノコ出かけていって講演してしまうのではないか。全く反省していない議員の資格なし

……

午後1:15  2022年7月31日
――――――――――――――――――――――――――

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https://lite-ra.com/2022/07/post-6217.html

維新も統一教会とズブズブ! 松井一郎から、馬場伸幸、藤田文武、音喜多駿まで。足立康史は「宗教弾圧」と統一教会擁護
2022.07.31 02:57

     (日本維新の会HPより)

 あらためて維新の二枚舌、ご都合主義があらわになった。カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致の是非を問う住民投票条例案が、大阪維新の会や公明党などの反対多数で大阪府議会で否決された件だ。

 吉村洋文・大阪府知事は議決前、整備計画がすでに府議会で可決され、国に認定申請済みだという理由から「住民投票に意義を見いだしがたい」などと述べたが、維新はこれまで「大阪都構想」の賛否を問う住民投票を「究極の民主主義と言って2度も強行してきたではないか。つまり、自分たちのご都合主義で二枚舌を使い、20万近い有効署名をした住民の民意を踏みにじったのである。

 しかも、議決後には、傍聴していた市民に向かってなのか、議員席からはよ出て行けやなどと暴言が飛び出したり、維新所属の永井公大・大阪府議にいたっては市民のほうを見ながら馬鹿にしたようにニタニタと笑いを浮かべるなど、あまりにも下劣な光景まで繰り広げられた

 だが、維新が酷いのは住民投票条例案の否決だけではない。新型コロナ対応も然りだ。第6波で国内最悪の死者を出したというのに、またしても大阪では高齢者施設でのクラスターが急増し、協力医療機関がまだ見つかっていない施設があるなど対策が追いつかない状態に。すると、吉村知事は27日になって、高齢者にかぎって不要不急の外出を控えるよう要請した。

 高齢者がむやみに出歩いて感染しているかのような言い草だが、高齢者の感染ルートとして考えられるのは家庭内や施設内感染だろう。つまり、高齢者と接触する世代の感染を抑え込まなくては意味がないのだ。だいたい、吉村知事は第6波の際、何のエビデンスを示すこともなく「高齢者と若い世代の生活圏が非常に近いとおっしゃる方もいる」などと言い張っていたのに、高齢者だけ外出自粛を要請するとは、まったく整合性がとれていない

 いや、そもそも第6波で国内最悪の事態を招いておきながら、感染が拡大傾向の最中には参院選の選挙運動に全集中。6月29日には大阪独自の「見張り番指標」について「アラートが鳴っている状況」と自ら説明していたにもかかわらず、新型コロナの対策本部会議は開かれず、選挙翌日の7月11日になってようやく開催。さらに、7月16日には新規感染者が1万2000人を突破したというのに、18日には松井一郎・大阪市長と一緒にユニバーサル・スタジオ・ジャパンで大阪万博のPRを実施する始末だった。

 このように、コロナ対応も放り出して選挙活動や大阪万博のPRに必死だったというのに、挙げ句、最近はまたもテレビに出演しては「やってる感」アピールに余念がない吉村知事。いったい何度同じ失敗を繰り返せば気が済むのだろう


■維新は統一教会問題でもやってる感! 松井一郎は「勝共連合、はじめて知った」と噴飯発言

 しかも、こうした維新らしいご都合主義や「やってる感」だけの対応は、いま大きな関心を集めている旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の問題でも発揮されている。

 そもそも、安倍晋三・元首相の銃撃事件以降、統一教会と政治家のつながりが注目されるなか、自民党と同様、維新所属議員にも統一教会との関係がネット上で相次いで指摘されていた。そのため、7月21日に維新の松井一郎代表は我が党の国会議員には関係性について聞き取り調査をしたいと発言、馬場伸幸・共同代表に調査を指示したと述べた。

 しかし、この松井氏の発言にツッコミが殺到。というのも、松井氏が調査を指示した馬場氏は、統一教会のダミー団体である「世界平和女性連合」のイベントやクリスマスパーティに参加していたことが、統一教会を取材してきたジャーナリスト・鈴木エイト氏によって指摘されていたからだ。

 いや、馬場氏だけではない。松井氏自身もこの日、かつて統一教会の別働隊である国際勝共連合の集まりに参加したことがあると自白。ようするに、調査を指示する側も、指示され調査する側も、統一教会の関連団体と接点を持っていたのである。

 当然、そんな状態で調査などできるものなのかと疑問を抱かずにはいられないが、22日の囲み会見で松井氏は「反社会勢力ならすぐわかるけど、それ以外の団体は、社会通念上、ちょっと逸脱した活動をしているかどうか調べようがない」などと主張。統一教会が霊感商法などで大きな批判を浴びたことを知らないはずがなく、その後も違法献金を続けていることは全国霊感商法対策弁護士連絡会などが指摘し続けてきたし、団体名をGoogleで検索すれば統一教会の関連団体であることはすぐにわかるはずだが、その上、松井氏はこんなことを言い出したのだ。

「今回、統一教会というのも、僕もはじめて、そういう、その、勝共連合という、そういう団体があったことをはじめて知った

 国際勝共連合が統一教会の団体だとはじめて知った……!? 国会議員経験もあるというのに、そんなバカな話があるだろうか。しかも、松井氏の父で大阪府議会議長まで務めた松井良夫氏はかつて、国際勝共連合の名誉会長だった笹川良一氏の運転手を務めていたと報じられていた。そのような深い接点がありながら、「勝共連合をはじめて知った」というのは、あまりにも無理がありすぎるだろう。


■足立康史は福田達夫「何が問題かわからない」発言に「敬意」を表し、統一教会追及を「宗教弾圧」と攻撃

 だが、統一教会をめぐる維新の対応の酷さは、これだけでは終わらなかった。7月25日には、維新の副代表である吉村知事が会見で、「藤田(文武)幹事長が調査をしている最中」と述べたのだが、その藤田幹事長も、馬場氏と同様に「世界平和女性連合」のイベントに参加していたことが判明したのだ。

 代表である松井氏をはじめ、共同代表である馬場氏、幹事長である藤田氏も、統一教会系団体と関係を持っていた──それどころか、政調会長である音喜多駿・衆院議員も、統一教会系メディアである「ワシントン・タイムズ」関連のイベントに出席。国会議員団政調会長を務める足立康史・衆院議員も、統一教会のダミー団体である「世界戦略総合研究所」で講演をおこなっていたことがわかっているようするに、幹部が揃いも揃って統一教会と関係を持っていたのである

 しかも、足立議員にいたっては、自身のnoteに「そもそも、統一教会の何が問題なのか、国会で取り上げ、カルト規制等の導入をリードするに十分な正確性をもって承知していません」などと綴って炎上しただけでなく、福田達夫・自民総務会長の「(統一教会との関係について何が問題かよくわからない」という発言に対しても〈全く同感〉〈この雰囲気の中で本当のことをテレビで言うって、なかなか出来ることじゃない。心から敬意を表します!〉とツイート。挙げ句、〈関西生コンはほとんど報道しないマスコミが、統一教会ではお祭り騒ぎのよう。宗教団体よりメディアの方が問題かも〉だの、福田発言を問題視する日本共産党に対し〈宗教弾圧してる暇があるなら〉だのとも投稿。つまり、政治と統一教会の関係を追及することは「宗教弾圧」だというのだ

 昨日30日、維新の藤田幹事長は調査の結果として、維新所属議員のうち13人が統一教会や関連団体のイベントに参加するといった接点を持っていたことを公表したが、繰り返すが、この調査とやらは、第三者によるものなどではなく、調査するほうも関係アリというお粗末さで、しかも自己申告にすぎないシロモノだ。このような調査で、維新と統一教会の関係がすべて明らかになったとは、到底言い難いだろう。

 ご都合主義の住民投票条例案否決に、繰り返されるコロナ失策、そしてお手盛りの調査でお茶を濁そうとしている統一教会との関係……自民党の下劣さの陰に隠れているが、あらためてあらわになっているこの維新の醜さにも、厳しい視線を向けなければならないだろう。

(編集部)
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●「公務日程なし」としてあまり登庁しない松井一郎大阪市長・元大阪「ト」知事…「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」ねぇ?

2021年09月15日 00時00分09秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


 (2021年08月29日[日])
アサヒコムの4つの記事【大阪市立木川南小学校・久保校長の「提言」全文】(https://www.asahi.com/articles/ASP5N6KWMP5NPTIL00R.html)、
【「学校は混乱極めた」 現職校長、実名で大阪市長を批判】(https://www.asahi.com/articles/ASP5N6HGBP5NPTIL00F.html?iref=pc_rellink_01)、
宮崎亮記者に記事【松井市長に提言書、小学校長を文書訓告 大阪市教委】(https://www.asahi.com/articles/ASP8N5F2YP8NPTIL00K.html?iref=pc_ss_date_article)、
【勇気ある怒りの校長「僕は大阪市長よりも自分に怒った」】(https://www.asahi.com/articles/ASP8T7R8JP85UPQJ007.html)。

 《松井市長は20日、「公務日程なし」として登庁していない。朝日新聞は市教委を通じコメントを求めたが、担当者は「市長が次に登庁した時に確認してほしい」と話した。松井市長は5月20日、久保校長について報道陣に「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」などと述べ、6月2日には「ルールを破れば処分の対象」と述べた。その一方で「校長の文章に対して、一般的に違うというところについては否定しただけで、彼を処分するなんて一言も言っておりません」とも話していた。(宮崎亮)》。

   『●ト知事たちのハタとウタ
   『●パンダの方が働いているとは!
    《いまや破綻寸前の新銀行東京に1400億円を投入。
     150億円を使って招致失敗に終わっても、懲りずに五輪招致基金を
     4000億円も積んでいます。移転ゴリ押しで大モメの
     築地市場移転の総事業費は、
     4316億円に達する見込みです。
     これだけでも計1兆円のムダづかいです》
    《都民にすれば石原に払ってきた報酬の方が、よほど高くついている

 (大阪にはコロナ禍はないのでしょうか?)「公務日程なし」としてあまり登庁しない松井一郎大阪市長・元大阪「ト」知事…ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」「ルールを破れば処分の対象ねぇ?
 かつて、《空疎な小皇帝石原慎太郎元東京「ト」知事も働かないことで大変に有名でした。パンダの方がよっぽど働いていました。その割には、「10・23通達」など、「ト」教委を使って、教師の内心をかき乱すようにハタやウタを強制することに夢中でした。初代大阪「ト」知事も、ウタの強制に夢中でした。たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令を校長に出し、音圧計でも持ち出しそうな勢いでした。

   『●犬がワンと鳴き、飼い主が喝采する、というお話
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
        たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令…アホらしい
   『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も十分に〝ト〟、
                      そして自民党も同じ穴のムジナ

 大阪「ト」知事三代…一体誰が支持しているんでしょねぇ。大阪や関西以外、傍から見ていて理解不能。

   『●「広域行政一元化」なんて言い始めた《大阪の3バカが活動拠点を
     国政に移せば、日本は目も当てられなくなるだろう》(適菜収さん)
   『●リコール対象はコチラなのでは? 大阪市廃止「ト」構想の《関連経費
      として投入された公金は100億円を超える》、さらに公明党と密約
   『●大阪「ト」知事三代が大阪破壊 … 「身体が痛いおばあさんに手術を
      待ってもらう知事が、先の万博を胸にぶら下げてる…」(坂本篤紀氏)
   『●組織的な署名不正など無く公正な条件下でリコールされるべきはお維
          ――― 吉村洋文大阪「ト」知事「厳正に処罰されるべきだ」と宣う
   『●大阪「ト」知事三代の重大な責任 ——— 大阪市廃止大阪「ト」構想、
     カジノ、万博、お維関係者の数多の問題、そして、リコール不正署名
   『●《巨額の税金を“言い値”でフンだくられ、リターンは「遅さ日本一の
      命綱」…まるでパソナ支援金》(日刊ゲンダイ)…大阪「ト」知事三代
   『●《「中等症以下は自宅療養」の方針。…そんななかこれを「菅首相の
     大英断」と褒め称えた人物がいる。橋下徹・元大阪市長だ》(リテラ)

 木川南小校長とお維大阪「ト」知事三代・大阪市教委と、どちらが子供や教育のことを真剣に考えておられるでしょうか? 《大阪市教育行政への提言 豊かな学校文化を取り戻し、学び合う学校にするために》を読んで、判断してみるといい。

 前川喜平さんのつぶやき:

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https://twitter.com/brahmslover/status/1429019119328796680

前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民)@brahmslover

大阪市の教育行政を批判する提言書を出した木川南小の久保校長に対し、大阪市教委が信用失墜行為を理由に訓告処分いったい久保校長のどの発言がどのような信用を失墜させたというのか不当な処分だ

午後6:54 2021年8月21日
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   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」


   『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
     下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね
   『●佐高信さん《井手正敬…松田昌士、葛西敬之と共に「国鉄改革の
       3人組」…私に言わせれば、これは断じて「改革」ではなかった》
   『●『機会不平等』《教育格差を取り上げた時にインタビューした

     江崎玲於奈氏は「これからの教育には遺伝子検査による選別すらありうる」》
   『●総合科学技術・イノベーション会議(菅義偉議長)…《「稼げる大学」
       へ外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正》(時事通信)

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https://www.asahi.com/articles/ASP5N6KWMP5NPTIL00R.html

大阪市立木川南小学校・久保校長の「提言」全文
2021年5月20日 21時30分

 大阪市淀川区の市立木川南小学校(児童数140人)の久保敬校長が、市の教育行政への「提言書」を松井一郎市長(57)に実名で送った。全文は以下の通り(原文ママ)。

     (「学校は混乱極めた」 現職校長、実名で大阪市長を批判)

     ◇

大阪市長 松井一郎 様

大阪市教育行政への提言
豊かな学校文化を取り戻し、学び合う学校にするために

 子どもたちが豊かな未来を幸せに生きていくために、公教育はどうあるべきか真剣に考える時が来ている。

 学校は、グローバル経済を支える人材という「商品」を作り出す工場と化している。そこでは、子どもたちは、テストの点によって選別される「競争」に晒(さら)される。そして、教職員は、子どもの成長にかかわる教育の本質に根ざした働きができず、喜びのない何のためかわからないような仕事に追われ、疲弊していくさらには、やりがいや使命感を奪われ、働くことへの意欲さえ失いつつある

 今、価値の転換を図らなければ、教育の世界に未来はないのではないかとの思いが胸をよぎる。持続可能な学校にするために、本当に大切なことだけを行う必要がある。特別な事業は要らない。学校の規模や状況に応じて均等に予算と人を分配すればよい。特別なことをやめれば、評価のための評価や、効果検証のための報告書やアンケートも必要なくなるはずだ。全国学力・学習状況調査も学力経年調査もその結果を分析した膨大な資料も要らない。それぞれの子どもたちが自ら「学び」に向かうためにどのような支援をすればいいかは、毎日、一緒に学習していればわかる話である。

 現在の「運営に関する計画」も、学校協議会も手続き的なことに時間と労力がかかるばかりで、学校教育をよりよくしていくために、大きな効果をもたらすものではない。地域や保護者と共に教育を進めていくもっとよりよい形があるはずだ。目標管理シートによる人事評価制度も、教職員のやる気を喚起し、教育を活性化するものとしては機能していない

 また、コロナ禍により前倒しになったGIGAスクール構想に伴う一人一台端末の配備についても、通信環境の整備等十分に練られることないまま場当たり的な計画で進められており、学校現場では今後の進展に危惧していた。3回目の緊急事態宣言発出に伴って、大阪市長が全小中学校でオンライン授業を行うとしたことを発端に、そのお粗末な状況が露呈したわけだが、その結果、学校現場は混乱を極め、何より保護者や児童生徒に大きな負担がかかっている。結局、子どもの安全・安心も学ぶ権利もどちらも保障されない状況をつくり出していることに、胸をかきむしられる思いである。

 つまり、本当に子どもの幸せな成長を願って、子どもの人権を尊重し「最善の利益」を考えた社会ではないことが、コロナ禍になってはっきりと可視化されてきたと言えるのではないだろうか。社会の課題のしわ寄せが、どんどん子どもや学校に襲いかかっている。虐待も不登校もいじめも増えるばかりである。10代の自殺も増えており、コロナ禍の現在、中高生の女子の自殺は急増している。これほどまでに、子どもたちを生き辛(づら)くさせているものは、何であるのか。私たち大人は、そのことに真剣に向き合わなければならない。グローバル化により激変する予測困難な社会を生き抜く力をつけなければならないと言うが、そんな社会自体が間違っているのではないのか。過度な競争を強いて、競争に打ち勝った者だけが「がんばった人間」として評価される、そんな理不尽な社会であっていいのか誰もが幸せに生きる権利を持っており、社会は自由で公正・公平でなければならないはずだ

 「生き抜く」世の中ではなく、「生き合う世の中でなくてはならない。そうでなければ、このコロナ禍にも、地球温暖化にも対応することができないにちがいない。世界の人々が連帯して、この地球規模の危機を乗り越えるために必要な力は、学力経年調査の平均点を1点あげることとは無関係である全市共通目標が、いかに虚(むな)しく、わたしたちの教育への情熱を萎(な)えさせるものか、想像していただきたい。

 子どもたちと一緒に学んだり、遊んだりする時間を楽しみたい。子どもたちに直接かかわる仕事がしたいのだ。子どもたちに働きかけた結果は、数値による効果検証などではなく、子どもの反応として、直接肌で感じたいのだ。1点・2点を追い求めるのではなく、子どもたちの5年先、10年先を見据えて、今という時間を共に過ごしたいのだ。テストの点数というエビデンスはそれほど正しいものなのか

 あらゆるものを数値化して評価することで、人と人との信頼や信用をズタズタにし、温かなつながりを奪っただけではないのか。

 間違いなく、教職員、学校は疲弊しているし、教育の質は低下している。誰もそんなことを望んではいないはずだ。誰もが一生懸命働き、人の役に立って、幸せな人生を送りたいと願っている。その当たり前の願いを育み、自己実現できるよう支援していくのが学校でなければならない。

 「競争」ではなく「協働の社会でなければ、持続可能な社会にはならない。

 コロナ禍の今、本当に子どもたちの安心・安全と学びをどのように保障していくかは、難しい問題である。オンライン学習などICT機器を使った学習も教育の手段としては有効なものであるだろう。しかし、それが子どもの「いのち」(人権)に光が当たっていなければ、結局は子どもたちをさらに追い詰め、苦しめることになるのではないだろうか。今回のオンライン授業に関する現場の混乱は、大人の都合による勝手な判断によるものである。

 根本的な教育の在り方、いや政治や社会の在り方を見直し、子どもたちの未来に明るい光を見出したいと切に願うものである。これは、子どもの問題ではなく、まさしく大人の問題であり、政治的権力を持つ立場にある人にはその大きな責任が課せられているのではないだろうか。

令和3(2021)年5月17日

大阪市立木川南小学校
校 長 久保 敬
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https://www.asahi.com/articles/ASP5N6HGBP5NPTIL00F.html?iref=pc_rellink_01

「学校は混乱極めた」 現職校長、実名で大阪市長を批判
宮崎亮、加藤あず佐 2021年5月20日 21時30分

     (大阪市の松井一郎市長に「提言」を送った市立木川南小学校の
      久保敬校長。取材中はマスクをし、記者との間についたてを置いた
      =2021年5月18日、大阪市淀川区木川東1丁目、宮崎亮撮影)

 大阪市立小学校の校長が、市の教育行政への「提言書」を松井一郎市長(57)に実名で送った。今回の緊急事態宣言中、市立小中学校の学習を「自宅オンラインが基本」と決めた判断について「学校現場は混乱を極めた」と訴える内容。全国学力調査や教員評価制度などにも触れ、子どもが過度な競争に晒(さら)され教師は疲弊していると訴えた。松井市長は20日、報道陣に「子どもの命を守ることを最優先にコロナ対応の手段としてオンラインを活用した」と反論した。(宮崎亮、加藤あず佐)

 現職の校長が実名で市長を批判するのは異例だ。提言書の筆者は大阪市淀川区の市立木川南(きかわみなみ)小学校(児童数140人)の久保敬(たかし)校長(59)。17日朝、松井市長宛てに封書で郵送し、山本晋次・市教育長にも同じ内容を送った。

 提言は、オンライン学習を基本とした松井市長の判断を「子どもの安全・安心も学ぶ権利もどちらも保障されない状況をつくり出している」と批判している。久保校長自身はSNSに投稿していないが、内容を聞いた知人が本人の許可を得て投稿し、広がっている。

 松井市長がこの判断を報道陣に表明したのは、府内で新型コロナウイルスの感染者が増えていた4月19日。これを受け市教育委員会は市立小では3限または4限から給食までを「登校時間」と決めた。家庭の要望がある場合、それ以外の時間も児童生徒を校内で預かることも求めた。今月17日、松井市長は宣言下で子どもが重症化した例がないとして、24日に通常授業を再開すると発表した。

 一方で小中学校の現場は、オンライン学習への対応や児童ごとに異なる登校時間の把握に追われた。保護者にも不安が広がっていた。久保校長の提言は「通信環境の整備など十分に練られること(が)ないまま場当たり的な計画で進められ」「保護者や児童生徒に大きな負担がかかっている」と書いた。

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久保校長の「提言」を読んだ大阪市・松井一郎市長は「言いたいことは言ってもいい」としつつ、「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」などと述べました。記事後半で詳報します。
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 久保校長の木川南小学校は独………
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https://www.asahi.com/articles/ASP8N5F2YP8NPTIL00K.html?iref=pc_ss_date_article

松井市長に提言書、小学校長を文書訓告 大阪市教委
宮崎亮 2021年8月20日 16時28分

     (大阪市の松井一郎市長らに提言書を送った
      市立木川南小学校の久保敬校長=2021年5月18日、
      大阪市淀川区木川東1丁目、宮崎亮撮影)

 「オンラインが基本」とした松井一郎市長らに実名で提言書を送った市立木川南(きかわみなみ)小学校の久保敬校長(59)について、市教育委員会は20日、文書訓告とした。市教委は「他校の状況等を斟酌(しんしゃく)することなく、独自の意見に基づき、本市の学校現場全体でお粗末な状況が露呈し、混乱を極め、子どもの安心・安全が保障されない状況を作り出していると断じた」としている。

 市教委によると文書訓告は地方公務員法に基づく懲戒処分ではなく、口頭注意と同じく慣例的な「行政措置」にあたる。久保校長は5月、松井市長と山本晋次教育長に提言書を送り、オンライン学習を基本とした判断を「子どもの安全・安心も学ぶ権利もどちらも保障されない状況をつくり出している」などと批判した。市教委はこれが地方公務員法が定める「信用失墜行為の禁止」にあたると判断。「子どもの安心・安全に関する教育委員会の対応に懸念を生じさせた」とも記している。久保校長の知人が本人の許可を得て提言書をSNSに投稿したことについては「提言を、知人らに提供したことなどにより拡散させた」とした。

 久保校長は「他校の状況を知らなかったわけではなく、私も(オンラインでの)双方向通信学習の練習をするなど対応に苦慮した校長の一人。みなさんが不安に思っていたことを私が意見したと思っている」と話した。

 松井市長は20日、公務日程なしとして登庁していない。朝日新聞は市教委を通じコメントを求めたが、担当者は「市長が次に登庁した時に確認してほしい」と話した。松井市長は5月20日、久保校長について報道陣に「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」などと述べ、6月2日には「ルールを破れば処分の対象」と述べた。その一方で「校長の文章に対して、一般的に違うというところについては否定しただけで、彼を処分するなんて一言も言っておりません」とも話していた。(宮崎亮)
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https://www.asahi.com/articles/ASP8T7R8JP85UPQJ007.html

勇気ある怒りの校長「僕は大阪市長よりも自分に怒った」
聞き手・田中聡子 2021年8月26日 21時10分

     (久保敬さん=大阪府吹田市、滝沢美穂子撮影)

 今年5月、「公教育はどうあるべきか真剣に考える時が来ている」という文章から始まる、ある提言がSNSで全国に広がった。書いたのは、大阪市立木川南小学校の久保敬校長。今月、市教育委員会から文書訓告を受けた。教員生活37年のベテランがなぜ、なにに怒ったのか。それは「勇気がなかった自分への怒り」だったという。


 ――松井一郎市長宛てに、実名で提言を出そう、と考えたきっかけは何だったのですか。

 「新型コロナで、子どもたちの権利が軽視されていると感じたことです。昨年は、一斉休校の遅れを取り戻すために夏休みが短縮されました。感染予防のために学校生活を制約されながらも、詰め込まれたカリキュラムを必死にこなしているけなげな子どもから、これ以上余裕を奪ってはいけない、と僕は思っていました」

 「そこに今年4月、市長が突然、オンライン学習へ切り替えるという方針を出した。通信環境や保護者のサポートの差など課題が多いのは明らかでした。『市民の声』という制度で意見も出しましたが、何も変わらない。憤りに背中を押される思いで、子どもを生きづらくしているいまの社会や教育への批判も含めて文書を書き、市長に直接、郵送しました。先輩3人に『こんなん送りました』とメールしたのがきっかけで、SNSにあげる人も出てきて、全国的に知られることになりました」


 ――ひとりの校長の発言が、なぜここまで広がったのでしょう。

 「できもしない方針を出す市の態度に、多くの保護者や市民が疑問を抱いたことが一番の要因だったのではないでしょうか。政治のやり方を批判すると『反日教育』と言われかねない怖さを感じている教員も少なくない。そういう人が自分の気持ちを代弁してくれた、と受け止めたのかもしれません。全国どこでも、教育の独立性が損なわれていることの表れとも感じます」


文句は「退職まではやめとこ」と思っていたが

 ――「市長への怒りの提言」だと話題になりました。

 「ええ。でも、僕が怒っていた相手は市長ではなくて、自分だったんです」


 ――どういうことですか。

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 記事後半では、久保校長の提言は「理想論では?」と問いかける記者に対し、教育者として忘れられない一つの出来事を答えられます。クラスで頼りにしていたしっかり者の女の子からの「えこひいきや」という痛烈な一言がありました。また、大阪市教委から文書訓告を受けたことへの思い、松井市長からの「提言は社会の現場を知らない」という反発についても語られます。
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 「なんだか学校がおかしいこ………
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コメント (1)
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●前川喜平さん《社会全体が子どもたちを支えられるように、子どもたちに税金を使う仕組みを作らなければいけない》…逆行するアベ様政権

2020年03月28日 00時00分00秒 | Weblog


日刊ゲンダイの記事【前川喜平氏(元文科次官)あれから3年、いま話せること】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/269520)。

 《公開前から話題を集めた映画「子どもたちをよろしく」が2月29日に封切られた。“ミスター文部省”寺脇研氏が企画・統括プロデューサーを担い、元文科事務次官の前川喜平氏も企画に加わった。前川氏は2017年1月に天下り問題で次官を引責辞任。政権を揺るがす加計学園問題で「加計ありきを証言し、渦中の人となった。新宿・歌舞伎町の出会い系バー通いを報じられ、個人攻撃にさらされたこともあった》。



【【教育特報】映画『子どもたちをよろしく』】
 (https://youtu.be/fEttyJh8w6k


 まず、前川さんについて、官邸リークのデマを下足番紙が広報。「新聞」の看板を掲げた広報紙による、官邸リークのデマを広報。いまも、SNS上ではデマ・中傷・《個人攻撃》が続いていますが、下足番紙やその他の広報紙・誌は、アベ様のお得意でない「エビデンス」に基づく、前川さんが「非難されるべきこと」を報じて下さいましたか?

   『●〝前川喜平になるな佐川宣寿になれ〟!?
      「官邸べったり」藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事
    「「前川喜平になるな佐川宣寿になれ」ってこと!?  つまり、
     《政権・官邸の意向に服従しろ》。文部科学省内で《安倍首相が力を入れる
     教育の国家主義化、愛国主義化の強化》してくれそうな、《官邸べったり》
     《官邸のイエスマン》藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事。
     こんな好き勝手な人事、《ロコツな“官邸人事”》で各省がズタズタに…。
      それでも少しはましな「人物」ならまだしもね…。下足番紙にデマを
     リークした官邸の意を受け、《和泉洋人首相補佐官の代理人として前川氏を
     黙らせるために暗躍》。それに、続・大惨事アベ様内閣の文科相が
     アレですものねぇ」

   『●《安倍政権にはどうしても、官邸に近い黒川氏を検察トップに
     据えたい訳がある…検察が政権に私物化されれば、「首相の犯罪」は…》

 さて、「子育て支援など社会保障の充実を据える1億総活躍社会」の推進」・「子育ての党」を詐称する与党・自公。癒着党・お維もハタやウタの推進が大好きだ。「教育再生」という名の下で、教育破壊してきた皆さんに投票し、支持している「1/4」の皆さんや、投票にか行かないことで間接的に自公お維を支持しておられる「2/4」の皆さんの気が知れません。

   『●犬がワンと鳴き、飼い主が喝采する、というお話
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
       たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令…アホらしい
   『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も十分に〝ト〟、
                 そして自民党も同じ穴のムジナ
   『●争点は「壊憲」:創価学会婦人部「ごめんよ
      憲法ぐらい変わっても生活はたいして変わらないと思ってね」
   『●アベ様の《積極的平和主義》を愛し、「子育ての党」を
           詐称する公明はとっくの昔に一線を越えている
   『●非「地方創生」、「僕」(アベ様)が地方「僕」滅…
        沖縄の民意無視し、しかも再び八百長なその「手」で…
    「そして、な~にが「平和の党」「子育ての党」だ。沖縄県本部は「本土」の
     党本部に、そんな詐欺な看板を、少なくとも沖縄では、下ろすように
     言うべきではないのか?」

   『●「「愛人」だと報じられた女性がいる
     バーで1回約180万円の支出を政治活動費で賄っている」財務相
    「教育無償化なんて口先だけなことがよく分かる。どこぞの与党が
     「子育ての党」を詐称するのも噴飯ものだが、自民党
     「子育て支援など社会保障の充実を据える1億総活躍社会」の推進」
     なんて云うのも、御笑いだ」

   『●「女性が輝く社会」の「女性を愚弄した発言」…
      「タマ除けを産めよ殖やせよ勲章をやろう」(鶴彬さん)

 《子供は社会全体で支えるもの》。現実に政治の歪みは家庭に及んでいます》《子どもの中に大きな格差が生まれている。《社会全体が子どもたちを支えられるように、子どもたちに税金を使う仕組みを作らなければいけない》。《作品タイトル…子どもたちを社会全体で支えてくださいというメッセージが込められています彼らが生きられるようにして欲しいとの思いを込めているんですね》。

   『●『人はなぜ学歴にこだわるのか。』読了
   『●アベ様参院選公約「子育て…」: 「3歳児、おなかすいて盗んだ」
                   …アベ様のニッポン、病んでいないか?
   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?
   『●子どもたちが「キチンとした教育」を受けることができ、
                        平和に暮らせる世の中に

   『●「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」
               (『カナエール福岡応援ページ』)

     「番組を見て、そして、そのWPの一つのフレーズ
      「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」を見て、
      小田嶋隆さんの本の言葉を思い出しました……
      「子供の学力は、低年齢であればあるほど、
      親の教育水準および経済状態をストレートに反映
      学歴における機会均等なんてものは、もはや建前でさえない…」
      (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2a1cb2eb9e660199cf4fcdc12a4a8d1f)」

   『●石坂啓さん「道徳心とか愛国心とかが
      コドモたちにとって安全かどうか、なぜ疑ってかからない」

   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
       「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「子供たちの未来が家庭の経済事情によって
      左右されることのないよう」な社会を目指すその先に・・・
   『●《フィンランド…親の経済力にかかわらずすべての子どもたちが
              大学まで行ける…。老後も…》(鈴木穣記者)

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/269520

前川喜平氏(元文科次官)あれから3年、いま話せること
2020/02/29 06:00

■映画には歌舞伎町の出会い系バーの彼女たちが投影されています

 公開前から話題を集めた映画「子どもたちをよろしく」が2月29日に封切られた。“ミスター文部省”寺脇研氏が企画・統括プロデューサーを担い、元文科事務次官の前川喜平氏も企画に加わった。前川氏は2017年1月に天下り問題で次官を引責辞任。政権を揺るがす加計学園問題で「加計ありき」を証言し、渦中の人となった。新宿・歌舞伎町の出会い系バー通いを報じられ、個人攻撃にさらされたこともあった。あれから3年、思うところを聞いた。

  ◇  ◇  ◇

 ――映画は貧困、虐待、いじめに苦しむ中学生を主人公に子どもたちをめぐる問題を浮き彫りにした重い作品です。企画に参加したきっかけは?

 先輩の寺脇さんに声をかけられたから加わった、に尽きますね。現実を見ると、社会の歪みが最も弱い子どもたちに過酷な形で押し寄せている。苦しんでいる子どもたちをどうすれば助けられるのか。寺脇さんもそうですが、僕も教育行政官としてずっと気にかけてきた課題でした。文科省は学校に対しては指導ができますが、家庭にはなかなか手が届かない。いじめや自殺といった問題を根本的に解決するにはどうしたらいいか。社会全体で子どもたちを支えるように、社会のあり方を変えなければならない時にきていると思います。

 ――映画は北関東で暮らす2家族を中心にストーリーが展開し、中心人物のひとりが義父から性的虐待を受けながらデリヘル嬢として働く優樹菜(鎌滝えり)です。前川さんの経験も反映されているんですか。

 優樹菜はひどい状況の中でも、自分らしく生きたいという気持ちを持っている。歌舞伎町で出会った女性の中には、ここまでしっかりしてはいないものの、生い立ちがよく似ている女性がいました。ものすごく生きづらい中で生きている女性がたくさんいた。かれこれ3年ほど通いましたが、何回か顔を合わせるうちに、10人以上から個人的なことを聞く機会がありました。彼女たちのイメージはある程度は優樹菜に投影されていますね。

 ――どんな話を聞いたんですか。

 家庭の事情のために風俗で働いているとか、子どものころに性的虐待を受けたとか。明治大学に合格したんだけれども、進学をあきらめて風俗に入ったという子もいました。母子家庭で母親が精神を病んでいて、その病院代や生活費も彼女が工面しなければならなかったんですね。2人の子持ちでキャバクラで働いている女性もいた。中学時代にレイプされ、17、18歳で結婚。20歳で子どもを2人抱え、21歳で離婚したという。いわゆる普通の生活を送っている人たちにすれば、全く違う世界の話に聞こえるかもしれませんですが、同じ社会で暮らし、同じ空気を吸っている人たちです。彼女らの問題を自分たちの社会の問題だと考えてもらいたいですね。


■和泉補佐官とあの時会っていれば…使える人間、切れ者です

 ――天下り問題で文科事務次官を引責辞任した3カ月後、読売新聞に新宿・歌舞伎町の出会い系バー通いを報じられました。

 ものすごく不愉快でしたね。読売に書かれたのは2017年5月22日。その半年ほど前、現役次官だった時期に杉田和博官房副長官に官邸に呼ばれ、「立場上、こういうところには出入りしない方がいい」。役所の車で行っているわけではないし、役所の身分で行っているわけでもない。個人的な興味関心で行っていただけで、完全に個人行動。それをなぜ知っているのか不思議ではありましたが、能天気にも善意の忠告だと受け止めていたんです。ところが実際は、何らかの警告だった。当時、加計問題も天下り問題も顕在化していませんでした。僕が安保法制反対デモに加わったり、部下に「安保法制は違憲だ」と言っていたのが伝わったのかもしれません。デモ参加を官邸がリアルタイムで把握していたら、次官になっていませんからね。

 ――危険人物だとみなし、行動確認された。

 文科省を辞めて1カ月ほど経った17年3月ごろ、杉田副長官から携帯に電話がかかってきたんです。「君の例の新宿のバー通いを週刊誌が書こうとしているから気をつけたまえ」と。その頃、僕は加計問題でNHKなどのメディアと接触していた。それが官邸に伝わって余計な真似をすると書かせるぞ、とクギを刺すつもりだったのか。そう想像するわけです。

 ――読売報道3日後に「加計ありき」を告発。内閣府から「総理のご意向」と言われたなどと記録した文科省文書の存在を認め、会見を開いた。

 読売報道の前日、後輩の藤原誠初等中等教育局長(現文科次官)からショートメールがあり、「和泉(洋人首相)補佐官が会いたいと言ったら対応するつもりはありますか」と聞かれた。時間稼ぎのつもりで「ちょっと考えさせて」と返信したら、翌日あの記事が出た。これも想像ですが、あの時、和泉補佐官に会っていたら「読売を抑えてやる代わりに加計の話をするな」「これまで話したことは嘘だと言え」と取引を持ち掛けられたかもしれない。ICレコーダーを持って会いに行った方が良かったんじゃないか。そう思っています。

 ――和泉補佐官といえば、厚労省の大坪寛子大臣官房審議官との公金不倫疑惑が浮上しています。

 和泉補佐官は切れ者ですよ。謀略家と言ってもいい。この7年間、政権にダメージを与えそうな厄介事をうまく解決している。上に立つ人からすると、使える人間。白紙に戻った国立競技場建設をめぐり、建築家の隈研吾さんと大成建設でまとめたのも和泉補佐官。上の意向を踏まえ、形にする能力に非常にたけている。構造改革特区で15回もはねられた加計学園の獣医学部新設を、国家戦略特区で実現する知恵を出したのは和泉補佐官だと思います。


■政権は家庭に押し付けるが、子供は社会全体で支えるもの

 ――現役官僚時代は非公開だったツイッターを公開し、政権批判をかなり書き込んでいます。

 安倍政権は弱肉強食の新自由主義的発想で、敗者は自己責任。労働法制の改悪で非正規労働者をどんどん増やしている。企画参加した映画「子どもたちをよろしく」の主人公の中学生・洋一(椿三期)は、父親・貞夫(川瀬陽太)と2人暮らし。ギャンブル依存症の貞夫はデリヘルドライバーで、給料を前借りしてはパチンコですってしまう。ネグレクトされている洋一は、ガスが止められた自宅アパートで袋麺をそのままかじる極貧生活です。同級生には「ゴミオ」と呼ばれていじめられ、どこにも居場所がない

 ――フィクションなのに、児童福祉関係者から「リアルすぎる」との声が上がっています。

 この作品に登場する大人はみな病気で、弱い人間ばかり。どうしてこんな家庭が放置されているのか、と思うかもしれません。しかし、現実に政治の歪みは家庭に及んでいます。学校があえて描かれていないのもポイントなんです。いじめや自殺といった問題が起きると、「学校は何をしていたんだ」と追及の矛先を向けがちですが、問題の構造は単純なものではない。学校は要因のひとつで、家庭の中に問題がある場合がある。同級生にいじめられても、自分を認めてしっかりと受け止めてくれる人がいて、ここでなら生きていけるという場所があれば救われる。子どもたちに関わる大人のあり方を意図的に再構築しなければいけないと思うんですよね。

 ――どうすれば?

 社会全体が子どもたちを支えられるように、子どもたちに税金を使う仕組みを作らなければいけないお金をかけて子どもたちに関わる大人を確保しなければならない。安倍政権の考え方は「家庭の問題は家庭で解決しろ」でしょう。自民党の憲法改正案にまで〈家族は、互いに助け合わなければならない〉と書き込んでいる。政権を支える日本会議もそうですが、戦前回帰を志向し、かつての家制度にこだわり、家庭に責任を押し付けようとする。かつて家庭が持っていた機能はどんどん失われています。大家族で暮らしている家庭はずいぶん減りましたし、2世代同居も少なくなり、ひとり親家庭が増えている。子どもたちにとって苦しいのがひとり親で、養育能力のない大人と暮らしているケースもある。

 ――少子化で子どもの数は減り相対的に大人の数は増えています。

 それなのに、子どもの中に大きな格差が生まれている。作品タイトルは寺脇研さんが考えたものですが、子どもたちを社会全体で支えてくださいというメッセージが込められています彼らが生きられるようにして欲しいとの思いを込めているんですね。しんどい映画です。見終わった後、非常に重い気持ちになりますが、見た人で話をしてほしいですね。

(聞き手=坂本千晶/日刊ゲンダイ)


▽まえかわ・きへい=現代教育行政研究会代表。元文部科学事務次官。1955年、奈良県生まれ。自主夜間中学のスタッフとしても活動。“ミスター文部省”寺脇研氏との共同企画映画「子どもたちをよろしく」(隅田靖監督)が2月29日から全国順次公開。
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●ハタやウタを強制し内心をかき乱す…「良心か職か」、そんな冷たき「強制の発想」を支持する最「低」裁

2019年01月02日 00時00分00秒 | Weblog


東京新聞の社説【君が代判決 強制の発想の冷たさ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018072502000159.html)。

 《卒業式で君が代を歌わなかったから定年後に再雇用されない。その不当を訴えた元教諭の裁判は一、二審は勝訴でも最高裁で負けた良心か職かを迫るそんな強制の発想に冷たさを覚える》

   『●日弁連声明: 都教委を擁護する東京高裁
   『●ハタとウタと東京都教委:
       強制しておいて、その記述を問題視するとは・・・

   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
     たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい

   『●石原慎太郎元東京「ト」知事の都市伝説はどうやら正しかったらしい
   『●「10・23通達」と教育破壊: 
     「石原都政では、教育行政も歪められた。…愛国心教育を強制」
   『●教員イジメ: 元東京「ト」知事の顔色を
        うかがってばかりいた東京「ト」教委、敗れる
    《吉田徹裁判長は「思想信条などに従って行われた行為を理由として
     不利益を課す際には特に慎重な考慮が求められる」と指摘。その上で
     都教委の判断を「職務命令違反があったことだけを不当に重視して
     教職員としての長年の経験や意欲を全く考慮しておらず、
     再雇用への期待を違法に侵害した」と判断》!
    「東京「ト」教委、敗れる……たかがハタやウタを強制し、教員イジメ。
     こんな「ト」な教育委員会なんて要らない」

 ハタやウタを強制し、教員の内心をかき乱す…それを支持する最「低」裁。最近、まともな司法判断をしたことがあるだろうか、最「低」裁? 三権分立を無視して、アベ様の政権に擦り寄り、忖度を繰り返す最「低」裁の堕落ぶり。アベ様は最高裁事務総局を支配し、その事務総長に、核発電《再稼動推進人事》などを乱発。一連の高江・辺野古破壊による沖縄イジメにおいても同様。もうこの国・ニッポンはなにもかも滅茶苦茶。

   『●「最低裁」のコールが聞こえる…沖縄負担軽減担当相らの
            「辺野古が唯一の解決策」をオウム返しでしょう…
    《▼20年前の代理署名訴訟の最高裁判決の法廷で県側敗訴を
     言い渡したとき、傍聴席からは最低裁のコールがわき起こった
     最高裁は再び同じ罵声を浴びることないよう沖縄の訴えに
     真摯(しんし)に向き合うべきだ

   『●最「低」裁(鬼丸かおる裁判長)、
     沖縄に弁論もさせずに「政治判断」…「司法判断」出来ない死んだ司法
   『●アベ様のオトモダチのオトモダチを最高裁判事に任命?  
                「政治判断」乱発の最「低」裁からも忖度?
   『●あのアベ様のオトモダチのオトモダチ・木澤克之氏… 
        《2017年最高裁判所裁判官国民審査》を迎える!!
   『●「完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力に
          ほかならない…暴挙」…着々と司法を掌握した効果
   『●ドロナワとオトモダチ大優遇問題: 
      「検察庁や裁判所も公務員であり、人事権が官邸にあるという弱点」
   『●壊れ行く最「低」裁…「これは「最高裁判決」に対する
         市民の反乱であり、その反乱が美しい形で決着した」
   『●御得意の証拠隠滅中? 内閣官房機密費についての 
        最「低」裁「一部開示」判決を無視してアベ様らは何を?』 
   『●司法判断放棄な内藤正之裁判長、 
     大飯核発電所《危険性は社会通念上、無視しうる程度にまで管理・統制》?
   『●「上告断念は、最高裁への抗議と不信任
     「最高裁にはもはや何も期待できない」」…アベ様支配の最「低」裁

    「《上告断念は、最高裁への抗議と不信任「最高裁にはもはや何も
     期待できない」》…アベ様に支配された最「低」裁に何の期待を持てようか。
     《大飯原発訴訟をめぐってこれまで最高裁による露骨な“再稼動推進人事”
     がなされるなど、異様な経過をたどってきた》《政府や電力会社に都合が
     悪い決定を下した樋口裁判官左遷代わりに最高裁がお墨付き与えた
     エリート裁判官たちを原発再稼働容認のために送り込んだのだ
     《つまり電力会社や政府が“国策”として目指す再稼働に都合の
     悪い裁判所や裁判官に対し人事権を発動し、その後釜として自分たちの
     コントロールのきく人物を、原発訴訟の担当として送り込んだ》。一連の
     高江・辺野古破壊を巡る沖縄イジメでも同様だ。それだけではない。
     例えば、「アベ様のオトモダチのオトモダチを最高裁判事に任命?
     「政治判断」乱発の最「低」裁からも忖度?」や
     「あのアベ様のオトモダチのオトモダチ・木澤克之氏…」、
     また、「「③山口厚」氏についても、問題が大あり」」

   『●「亡命」させられた辛淑玉さんは
     「一時帰国するにも勇気がいる…」とは、一体ニッポンはどんな国なのか?


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018072502000159.html

【社説】
君が代判決 強制の発想の冷たさ
2018年7月25日

 卒業式で君が代を歌わなかったから定年後に再雇用されない。その不当を訴えた元教諭の裁判は一、二審は勝訴でも最高裁で負けた良心か職かを迫る。そんな強制の発想に冷たさを覚える。

 もともと一九九九年の国旗国歌法の成立時には、当時の小渕恵三首相が「新たに義務を課すものではない」と述べた。野中広務官房長官も「むしろ静かに理解されていく環境が大切だ」と。さまざまな思いへの理解と寛容があったのではないだろうか。

 だが、実際には異なった。東京では教育長が二〇〇三年に校長の職務命令に従わない場合は服務上の責任を問われる通達を出した。強制の始まりである

 入学式や卒業式は儀式であり、式典としての秩序や雰囲気が求められるのは十分に理解する。一方で国旗国歌に対し、「戦時中の軍国主義のシンボルだ考える人々がいることも事実である。教室には在日朝鮮人や中国人もいて、教師として歌えない人もいる数多くの教員が処分された

 憲法が保障する思想・良心の自由との対立である強制の職務命令は違憲でないのか。しかし、この問題は一一年に最高裁で「合憲」だと決着している。間接的に思想・良心の自由を制約するが、法令上の国歌の位置付けと公務員の職務を比較衡量すれば正当である。そんな理由だった。

 仮にその判断を前提にしても、重すぎる処分には断固として反対する。最高裁も一二年に「減給以上の処分には慎重な考慮が必要だ」と指摘した。思想信条での不利益だから当然である。

 今回の原告二十二人は〇七~〇九年に定年で再雇用を求めたが拒否された。現在の希望者全員が再雇用される制度の前だった。

 その点から最高裁は「希望者を原則として採用する定めがない。任命権者の裁量に委ねられる」とあっさり訴えを退けた

 失望する。一、二審判決では勤務成績など多種多様な要素を全く考慮せず、都教委は裁量権の逸脱、乱用をしたとした。その方が納得がいく

 再雇用は生活に重くかかわる。君が代がすべてなのか良心と職とをてんびんにかける冷酷な選別である。日の丸・君が代は自発的に敬愛の対象となるのが望ましいと思う。

 自然さが不可欠なのだ。高圧的な姿勢で押しつければ、君が代はややもすると「裏声」で歌われてしまう。
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●保育所・幼稚園の幼児「教育」の破壊: ハタやウタで「将来の国民としての情操や意識の芽生えを培う」?

2017年03月03日 00時00分25秒 | Weblog


リテラの編集部の記事【安倍政権が保育園でも国旗と国歌強制へ! 待機児童問題を解決せず国家主義教育に夢中の極右バカぶりに唖然】(http://lite-ra.com/2017/02/post-2921.html)。

 《来年2018年度からの保育所保育指針の改定案として〈3歳以上の幼児を対象に、国旗と国歌に「親しむ」と初めて明記した〉…保育所でも公立・私立の区別なく、国旗と国歌が幼児教育の場にもちこまれることになる…国に従順な人間の育成のために、さらに幼児にまで手を伸ばそうというわけだ》。
 《安倍政権は真っ先に待機児童の解消と保育所の増設、保育士の待遇改善などの手を打っていかなくてはいけない》。
 《国有地を格安で「愛国小学校」に売却していた問題では、設立予定時の学校名が「安倍晋三記念小学校」だったという疑惑》。


 《安倍首相が進める「愛国教育」の一環》…って、デンデン王国「裸の王様」アベ様らのやっていることの、一体、どの辺が「愛国」なのか? 散々、不「道徳」なことばかりしておいて。《安倍首相は「教育勅語を暗唱させる保育園なら増やしてもいい」という考え》は「安倍晋三記念小学校」疑獄・国有地無料譲渡問題からも明確。
 散々教育を破壊しておいて、幼稚園の幼児教育や保育所の社会福祉にまでハタやウタを強制。正気か?

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●教育破壊: 「「ボンクラ」「嘘つき」」につける薬なし、
                そして、「戦争絶滅受合法案」の制定を!

   『●ハタとウタと東京都教委: 強制しておいて、その記述を問題視するとは・・・
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
      たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい
   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?
   『●自公投票者が目指す社会?、「公園の人の命を
     支えるためにかけずり回る石崎さんを思うと、情けなくなる」
   『●「歳出抑制が狙い」ならば、教育破壊ではなく、
        「害遊」のカネバラマキ「害交」こそ何とかしなさいよ
   『●2016年7月参院選、「あとの祭り」…
      教育破壊の効果とアベノサギという「壊憲=争点」隠し
   『●「歳出抑制が狙い」ならば、教育破壊ではなく、
      「害遊」のカネバラマキ「害交」こそ何とかしなさいよ
   『●「10・23通達」と教育破壊: 
     「石原都政では、教育行政も歪められた。…愛国心教育を強制」
   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く
      「「欧米列強に倣え、進め」と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
   『●「EMを超能力だと教える向山のやり方の本質を
     表現するのに多くの言葉はいらない…愚民教育」と一刀両断
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた
              歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」

   『●「日本を守ってくれる人」って、アベ様は 
      「破壊している人」なんですが! 一体何を「記念」した小学校?
    「《私も妻も一切この認可にも、あるいは、この国有地の払い下げにも
     関係ない」「私や妻が関係していたということになれば、間違いなく
     総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げて
     おきたい》と大見得を切りました

   『●コラム『筆洗』「さて、この学校はどんな「愛国心」を、
          子どもたちに伝えたいのか」? グロテスクな洗脳
   『●裸の王様「記念」小学校・女王様「名誉」校長…
        証拠隠滅=「文書を存在しないことにする手法」炸裂か?
   『●アベ様王国「同じ穴のムジナ夫婦」(鈴木耕さん)、
       そして、「大新聞も同じ穴のムジナ」(日刊ゲンダイ)


 日刊ゲンダイの記事【HPでヘイト連発 塚本幼稚園長の“反中嫌韓”トンデモ言行録】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/199972)によると、《園長は筋金入りの差別主義者なのか。9.5億円相当の国有地を実質タダで払い下げを受けた大阪府の「森友学園」。…この学園ではヘイトスピーチが日常茶飯事のようだ。…根拠不明なヘイト文書をネット上に拡散している。安倍首相を〈偉人〉とあがめながらも、…》。

 《安倍首相を〈偉人〉》…って、スッゴイね! その偉大さを《記念》されるらしい、デンデン王国「裸の王様」からして差別主義者だという、その幼稚園や小学校に大変にお似合いな哀しい状況。

   『●一国の首相が歴史修正主義者なんて恥ずかしいし、
                 羞恥心の無さと自覚の無さという救いの無さ

   『●首相からして歴史修正主義者な国の文科大臣の「食言」

 同様に、琉球新報のコラム【<金口木舌>家庭教育支援法案】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-451101.html)においても、《▼国有地売却問題で揺れる「森友学園」が新設する小学校のホームページには「愛国心の醸成」「天皇国日本を再認識」などの言葉が並ぶ。学園との関係を否定した安倍首相だが、教育基本法を改正し愛国心教育を強化した首相である。思想的には近いのでは、と法案を見て思う》。
 《さて、この学校はどんな「愛国心」を、子どもたちに伝えたいのか》? グロテスクな洗脳にウンザリ。

   『●「EMを超能力だと教える向山のやり方の本質を
     表現するのに多くの言葉はいらない…愚民教育」と一刀両断
    「『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の記事
     【「家庭教育支援法案」の裏にも…安倍政権と一体化する
     極右オカルト教師集団「TOSS」の正体】(http://lite-ra.com/2017/01/post-2886.html)」
    《「共謀罪」と並び、多くの人たちのあいだから「危険法案」
     「戦前回帰の体制づくりでは?」としていま注目を集めて
     いるのが、「家庭教育支援法案」…〈水に「ありがとう」「優しいね」
     といういい言葉をかければ美しい結晶ができる〉》
    《この「家庭教育支援法案」は、〈保護者が子に社会との関わりを
     自覚させ、人格形成の基礎を培い、国家と社会の形成者として
     必要な資質を備えさせる環境を整備する〉〈保護者が子育ての
     意義を理解し、喜びを実感できるようにする〉(毎日新聞2016年
     11月2日付)などと規定し、それに沿った基本方針を国や自治体が
     協力する、という内容。公権力が家庭内の教育に介入することを
     定める法案なのだ。
      しかも、この法案は、安倍首相が会長となり2012年4月に
     発足させた「親学推進議員連盟」が立法化を宿願としてきたもの》

 一方、リテラの記事を裏付けるように、東京新聞の記事【「保育所20カ所以上落ちた」 今年も変わらぬ窮状】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201702/CK2017021602000125.html)によると、《育児休業中の会社員女性(42)=東京都=は「昨年二月に長女を出産し、認可と認可外の保育所計二十カ所以上に申し込んだが落ちた。今年四月の復職のめどがたたず、困っている」と窮状を訴えた。七カ月の長女を預ける保育所を探す、別の休業中の会社員女性(42)=同=は、妊娠中に体調を崩して入院した経験を紹介。「区役所の担当者に早い段階から保育所を探すように助言されたが、無事に生まれるかどうかも分からない時に保育の悩みを突きつけられる現状は残酷だ」と述べた》とのこと。
 幼児にハタやウタを強制している場合なのか? アベ様の「政」無残さ。

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http://lite-ra.com/2017/02/post-2921.html

安倍政権が保育園でも国旗と国歌強制へ! 待機児童問題を解決せず国家主義教育に夢中の極右バカぶりに唖然
2017.02.15

 「愛国小学校」の国有地“格安”売却問題に揺れるなか、昨日14日、厚生労働省がとんでもない発表をおこなった。共同通信によると、来年2018年度からの保育所保育指針の改定案として〈3歳以上の幼児を対象に、国旗と国歌に「親しむ」と初めて明記した〉というのだ。

 幼稚園ではすでに「幼稚園教育要領」において〈幼稚園内外の行事において国旗に親しむ〉という項目があり、その目的を〈将来の国民としての情操や意識の芽生えを培う〉と解説しているが、今回の改定によって、保育所でも公立・私立の区別なく国旗と国歌が幼児教育の場にもちこまれることになる。

 この保育所保育指針の改定は、安倍首相が進める「愛国教育」の一環であることは一目瞭然だ。同じように来年度からは小学校で「道徳」を教科化し、愛国心などの国歌の価値観を一方的に押し付ける教育がはじまる。そして、国に従順な人間の育成のために、さらに幼児にまで手を伸ばそうというわけだ

 しかし、保育所は児童福祉法に定められている通り《保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又は幼児を保育することを目的とする施設》であり、幼稚園のような教育施設ではなく社会福祉施設だ。にもかかわらず、幼児に愛国教育を強制しようと言うのだから、これは大問題だろう。

 いや、そうした思想の押し付けも問題だが、今回の一件であらためて露呈したのは、安倍政権がいかにいま、現実に起こっている保育園問題に無関心であるか、ということだ。

 ただでさえ、保育所と保育士は過重な負担をしいられ、悲鳴をあげている状態だ。労働時間の長さや「持ち帰り残業」などの問題も指摘されている。

 こうした喫緊の問題を解決せずに、愛国教育などという現場を混乱させる問題をよりにもよっていま、なぜもち込むのか

 保育指針に「国旗と国歌に親しむ」という文言を加えれば、各保育園は保育内容の見直しなど、逆に新たな負担を強いられることになる。国旗掲揚のための備品なども調達しなければならない保育園も出てくるかもしれない。そんなことのために費用を使っている場合ではないのは明々白々ではないか。

 いま、SNS上では、保育所の落選通知を受け取った多くの保護者たちによる「#保育園落ちた」「#保育園に入りたい」という悲痛なハッシュタグが溢れかえっている安倍政権は真っ先に待機児童の解消と保育所の増設、保育士の待遇改善などの手を打っていかなくてはいけない。しかし、そうした素早い動きは皆無で、逆に反対の声も大きい育休延長を待機児童対策に据えている有り様だ。

 そんななかで公表された、今回の保育指針改定案。これはつまり、安倍首相の頭のなかはいかに国家主義に突き進むかという興味しかなく、「保育園落ちた」という声に対して真摯に受け止める気などさらさらない、という意思表明だ。でなければ、このような待機児童問題によって生活不安に直面している多くの人びとの気持ちを逆撫でするような改定案を打ち出すことは絶対にしない。

 前述した国有地を格安で「愛国小学校」に売却していた問題では、設立予定時の学校名が「安倍晋三記念小学校」だったという疑惑も浮上するなど、背後に安倍首相自身が関与していたのではないかという見方も出てきている。待機児童問題解消のための予算よりも防衛費そして現場の混乱を招くだけの保育指針改定案。こうした姿勢を見ていると、安倍首相は「教育勅語を暗唱させる保育園なら増やしてもいい」という考えなのではないか。そう思っても不思議ではないだろう。

(編集部)
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●「EMを超能力だと教える向山のやり方の本質を表現するのに多くの言葉はいらない…愚民教育」と一刀両断

2017年02月08日 00時00分12秒 | Weblog


LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の記事【「家庭教育支援法案」の裏にも…安倍政権と一体化する極右オカルト教師集団TOSS」の正体】(http://lite-ra.com/2017/01/post-2886.html)。

 《「共謀罪」と並び、多くの人たちのあいだから「危険法案」「戦前回帰の体制づくりでは?」としていま注目を集めているのが、「家庭教育支援法案」…〈水に「ありがとう」「優しいね」といういい言葉をかければ美しい結晶ができる〉》。

 《セミに「ありがとう」 平均寿命の4倍長生き》…虚構新聞社の『虚構新聞』に、かつて、出ていた記事です。「水伝(みずでん)」(「水からの伝言」)へのオマージュ。

   『●EM菌に感謝状
   『●都知事選展望
   『●「水伝(みずでん)」へのオマージュ ~ニセ科学を嗤う~
   『●「ところがこのEM菌、鳥インフルエンザや
       放射能の被害まで消せると称する“疑似科学”の産物」

 あらゆる手段を使って教育破壊ニセ科学まで持ち出すオカルトぶり。嘆かわしい。とあるところで、以下の様に引用させて頂いた斎藤貴男さんの鋭い指摘。

   「ジャーナリスト斎藤貴男著『カルト資本主義』(文春文庫) によると、
    『TOSS (Teachers Organization of Skill Sharing = 教育技術法則化運動。
    向山洋一氏が推進) に参加する小学校教師たちは……EMは超能力を
    持っている』と子供たちに教えているそうである。また、『EMは800度でも
    死なないからセラミクスに焼き込めて超能力を発揮できる』そうである。
    斎藤貴男氏は本書で、『EMを超能力だと教える向山氏のやり方の本質を
    表現するのに、多くの言葉は必要ない……愚民教育』と喝破している」

   『●『カルト資本主義』読了
    「ニセ科学関連で「万能」微生物EMの項に興味が。独特の”波動”を発する
     そう…。こちらも初等教育の場に持ち込む方がいるそうで、困ったもの。
     その他、ソニーや京セラ、科技庁。ヤマギシ会、アムウェイなど。
     宗教との親和性が強い。オカルト志向」
    《…彼らの扇動にたやすく操られ、一定方向に突っ走ってゆく
     われわれ日本人が、…》
    《…売れ筋を狙ったマスコミが、カルト資本主義の浸食に拍車…記事や番組を
     流し続ける媒体は、犯罪的…》

 本記事でも、《たとえば、日本企業内にオカルト思想がいかに浸食しているかを告発したジャーナリスト・斎藤貴男氏のノンフィクション『カルト資本主義』(文藝春秋)にもTOSSは登場し、〈EMを超能力だと教える向山のやり方の本質を表現するのに、多くの言葉はいらないと思った。わずか一言で足りる。愚民教育〉と一刀両断》。
 そして、巨額な兵器研究費というで、いまや、最高学府の教育までが歪められようとしている。大学人に矜持は無いのか?

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●教育破壊: 「「ボンクラ」「嘘つき」」につける薬なし、
                そして、「戦争絶滅受合法案」の制定を!

   『●ハタとウタと東京都教委: 強制しておいて、その記述を問題視するとは・・・
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
      たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい
   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?
   『●自公投票者が目指す社会?、「公園の人の命を
     支えるためにかけずり回る石崎さんを思うと、情けなくなる」
   『●「歳出抑制が狙い」ならば、教育破壊ではなく、
        「害遊」のカネバラマキ「害交」こそ何とかしなさいよ
   『●2016年7月参院選、「あとの祭り」…
      教育破壊の効果とアベノサギという「壊憲=争点」隠し
   『●「歳出抑制が狙い」ならば、教育破壊ではなく、
      「害遊」のカネバラマキ「害交」こそ何とかしなさいよ
   『●「10・23通達」と教育破壊: 
     「石原都政では、教育行政も歪められた。…愛国心教育を強制」

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http://lite-ra.com/2017/01/post-2886.html

「家庭教育支援法案」の裏にも…安倍政権と一体化する極右オカルト教師集団「TOSS」の正体
2017.01.31

     (「TOSSランド」より、安倍首相の応援メッセージ
      掲載されたセミナーのチラシ)

 今国会で自民党が提出する「共謀罪」と並び、多くの人たちのあいだから「危険法案」「戦前回帰の体制づくりでは?」としていま注目を集めているのが、「家庭教育支援法案」だ。
 この「家庭教育支援法案」は、〈保護者が子に社会との関わりを自覚させ、人格形成の基礎を培い、国家と社会の形成者として必要な資質を備えさせる環境を整備する〉〈保護者が子育ての意義を理解し、喜びを実感できるようにする〉(毎日新聞2016年11月2日付)などと規定し、それに沿った基本方針を国や自治体が協力する、という内容。公権力が家庭内の教育に介入することを定める法案なのだ。
 しかも、この法案は、安倍首相が会長となり2012年4月に発足させた「親学推進議員連盟」が立法化を宿願としてきたもの。実際、安倍氏は当時のメルマガで、同議連についてこう記している。

   〈教育は本来「家庭教育」「学校教育」「社会教育」の三本柱で
    行われなければなりません。しかし戦後「家庭教育」が消され、
    家族の価値すら、危うくなっています〉
   〈子供に輝宙(ピカチュウ)愛猫(キティー)礼(ペコ)とまるでペットに
    つける様な名前をつける親が増えています。(中略)こうした現状は
    子供をどう育てるかわからない親が増えている結果と言えます〉
   〈私達の議連は改正基本法を基に、「家庭教育支援法」を制定し、
    子供達の為に子育て家庭を支援していきたいと思います〉

 だが、安倍首相が必要であると強調する「戦前の伝統的な子育て」の中身は、トンデモと差別的思想で固められたシロモノだ。
 本サイトでは何度も俎上に載せてきたが、「親学」とは極右団体「日本会議」の中心メンバーである高橋史朗氏が提唱する教育理論で、「子守歌を聞かせ、母乳で育児」「授乳中はテレビをつけない」などと提唱。さらには「児童の2次障害は幼児期の愛着の形成に起因する」と主張し、“子どもを産んだら母親が傍にいて育てないと発達障害になる。だから仕事をせずに家にいろ”という科学的にはなんの根拠もない理論を展開。当然ながら、大きな反発を受けてきた。
 さらに、高橋氏が会長を務める「親学推進協会」は日本会議の別働隊であり、「家庭教育支援法」は日本会議がめざす憲法24条改正のための布石であるとも目されている。事実、日本会議の椛島有三事務総長は「『親学』は男女共同参画に対する対案の意味を持つ。ジェンダーフリーに対する保守の側の回答であり対策であります」「親学は父親母親の違いを明確にし、結果として男らしさ女らしさを育みます」などと日本会議福岡の総会で述べたとされる(朝日新聞16年6月17日付)。
 つまり、根拠もない非科学的なものを「伝統的な家庭教育」と呼び、母親である女性に強制して家庭に縛り付ける戦前の「家制度」下の思想が、極右の運動によっていまや法制化されそうになっているのである。
 もはや背筋が凍るような法案だが、しかも、この「家庭教育支援法」の制定には、日本会議だけではなく、教師が会員となったある巨大組織が関わっているという。
 その団体とは、TOSS」(Teacher’s Organization of Skill Sharing/教育技術法則化運動)。全国1万人超の小中学校の教師がTOSSの会員であるとされ、代表者は元小学校教諭の向山洋一氏。向山氏は「モンスターペアレンツ」などの命名者であるとされ、一部の教育関係者のあいだでは「カリスマ」と呼ばれる人物だ。
 そして、TOSSの公式サイト「TOSSランド」には、昨年開催した「TOSSサマーセミナー2016」に対し、安倍首相と山谷えり子議員からの「応援メッセージ」を掲載。そのなかで安倍首相は、こんな言葉を寄せている。

   〈TOSSの指導法が全国に広まるように、支援して参る所存であります〉
   〈教育は国の礎であります。そして、教育は皆様教師の力にかかって
    います。(中略)休日を返上し、自費でTOSSのセミナーに参加される
    皆様方のますますのご活躍を祈念いたします〉

 公的でもない教師の一団体に内閣総理大臣としてメッセージを送る──。それだけでも親密さが見て取れるが、じつは12年10月に地元・山口県下関市で開かれた「親学推進セミナー」においても、安倍首相はわざわざ「TOSSのみなさんの活動に敬意を持っています」と名指しでエールを送っている。
 なぜ、親学のセミナーに教師の教育団体の名が出てくるのか。じつはTOSS代表の向山氏は「親学推進協会」の顧問であり、「親学推進議員連盟」の事務局長として同連盟の立ち上げに関与。前述の「TOSSランド」においても、〈日本の伝統的な子育てを再度見直し、その子育て方法を学ぶシステムが、今、求められています。それがTOSSの取り組む「親学(おやがく)」です〉と説明するなど、親学を現場の教師たちに推進しているキーマンでもあるのだ。
 トンデモ理論の親学を取り入れているという事実だけでもTOSSに怪しさを感じずにいられないが、疑惑はこれだけではない。TOSSを「安倍教育親衛隊」としてその関係にスポットを当てた「FACTA」17年1月号の記事によれば、TOSSの教えには以下のようなものがあるという。

   〈水に「ありがとう」「優しいね」といういい言葉をかければ美しい結晶ができる
   〈人間の身体は70%が水で出来ているのでお友達にも優しい言葉をかけよう
   〈米のとぎ汁で作るEMI溶液をプールや川に流すと水質浄化になる
   〈「傘かしげ」「こぶし腰浮かせ」など「江戸しぐさ」という公共マナーが
    江戸時代からあった

 「水からの伝言」に「EM菌」、「江戸しぐさ」……まさにオカルト教育の役満といったラインナップだが、実際、こうしたTOSSの教育題材に対して、以前から批判の声が上がってきた。
 たとえば、日本企業内にオカルト思想がいかに浸食しているかを告発したジャーナリスト・斎藤貴男氏のノンフィクション『カルト資本主義』(文藝春秋)にもTOSSは登場し、〈EMを超能力だと教える向山のやり方の本質を表現するのに、多くの言葉はいらないと思った。わずか一言で足りる。愚民教育〉と一刀両断。
 同様に、教育学者である左巻健男氏も、「水からの伝言」授業をおこなう向山氏のことを〈科学リテラシーが弱いのではなく、彼は確信的オカルティスト〉〈彼らにとって異端である教育方法は切り捨て、オカルトやニセ科学教育を広めている。会員は、いわば新興宗教の信者のように代表を崇拝しているようだ〉と批判している(「論座」07年1月号/朝日新聞出版)。
 こんなオカルト教育に、なんと安倍首相は「TOSSの指導法が全国に広まるように」などと支援を表明しているのである。しかも、このTOSSは、非科学的な教育題材を取り上げるだけでなく、安倍首相と同様の「歴史教育」「戦前の教育」を推奨する。
 事実、「TOSSランド」では、〈TOSSは、「日本の正しいすがた」を教える教育を推進しています〉と打ち出し、〈正しい日本の領土・領海、日本の歴史、世界からの評価などを教え、子どもたちが「日本にうまれて良かった」と、日本人であることを誇りに思える教育に取り組んでいます〉と説明。また、靖国神社についても〈教育界ではそれを取り上げることはある種のタブーとされていました。そこに斬り込んだのがTOSSです〉と誇り、「靖国神社の授業」も展開しているのだという。
 向山氏も、インタビューでこう語っている。

   「歴史的背景から政府として遠慮する部分もあったと思いますが、
    今後は尖閣諸島や北方領土など、本来の日本の姿をきちんと
    教える必要があるでしょう。古事記、日本書紀をはじめ、日本の歴史も
    きちんと教える必要があります。そうして、日本に誇りを持てる子どもを
    育てることが重要だと思います」
   「今後は家庭教育支援法の制定など、さまざまな取り組みをおこないながら、
    明治時代のようなやさしい家庭教育を取り戻していきたいと考えています」
    (「月刊私塾界」2013年12月号)

 非科学的なオカルト教育を取り入れ、同じくオカルティックな親学を「伝統的な子育て」と呼び、明治期の家族観、子育てを肯定する──このような組織に1万人超もの教師が会員としてかかわっている事実には愕然とさせられるが、問題は、こうした団体と安倍政権の蜜月関係だろう。
 前述したように、安倍首相はTOSSに対して熱心にラブコールを送るが、前掲「FACTA」によると、一方のTOSS側は、安倍首相の側近だった下村博文・元文科相が代表を務める自民党支部に対し、「NPO法人TOSS」として15年11月に10万円の献金をおこなっていたことが発覚。TOSSは「そもそも法人の代表の献金である、個人の献金として訂正してもらうよう要請している」とコメントしているが、〈その「法人の代表」こそ向山だった〉(同誌より)だったのだ。
 オカルトと結びつき、背後で極右が成立に向けて暗躍する「家庭教育支援法案」。こんなとんでもない法案を、しかし、いま安倍政権は押し通そうと画策しているのである。常套手段である「強行採決」をさせないためには、この法案の危険性を広めるしか方法はない。本サイトでは今後も同法案に注視していくつもりだ。

(編集部)
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●2016年7月参院選、「あとの祭り」…教育破壊の効果とアベノサギという「壊憲=争点」隠し

2016年07月12日 00時00分27秒 | Weblog


東京新聞の二つの記事【18、19歳は自民40%トップ 改憲賛否は拮抗、出口調査】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016071001001745.html)と、
【「安倍政権下で改憲反対」50% 共同通信出口調査】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016071102000186.html)。

 《18、19歳は自民40%トップ 改憲賛否は拮抗…民進党19・2%、公明党10・6%と続いた。憲法改正の賛否については賛成46・8%、反対47・2%で拮抗》。
 《「安倍政権下で改憲反対」…反対が50・0%に達し、賛成は39・8%にとどまった。女性は賛成34・6%に対し反対52・6%。男性は賛成45・0%、反対47・3%だった》。

   『●2016年7月参院選、今回も「眠り猫」だった皆さん…

 いや~驚きました。教育破壊の凄まじき成果です。「赤紙」「人殺し」に最も近い若者の比例代表の投票先のトップが自民党、さらに驚きなのが、「公明党10・6%」! 理解に苦しみます。一体、自公に何を期待してるの??
 そりゃぁ、「戦争反対」「憲法9条を守れ」なんて生徒に言おうものなら、「密告」される訳ですから、先生方も大変です。でも、被害者は「赤紙」を受け取る側、「人殺し」に行かされる側なのではないですか。教育破壊の凄まじき成果は、《憲法改正…賛成46・8%》でしょう。驚きました。ブログ主が教育を受けたころには、絶対にそのような「壊憲」派が半数などということは無かった。戦前の教育の反省の下、「戦争反対」「憲法9条を守れ」が普通に教育されていました。そう遠くない昔です。哀しい世の中、哀しい国のカタチになりました。

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●教育破壊: 「「ボンクラ」「嘘つき」」につける薬なし、
                そして、「戦争絶滅受合法案」の制定を!

   『●ハタとウタと東京都教委: 強制しておいて、その記述を問題視するとは・・・
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
      たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい
   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?
   『●自公投票者が目指す社会?、「公園の人の命を
     支えるためにかけずり回る石崎さんを思うと、情けなくなる」
   『●「歳出抑制が狙い」ならば、教育破壊ではなく、
        「害遊」のカネバラマキ「害交」こそ何とかしなさいよ

 一方、《安倍政権下で改憲反対》が50%なのに、与党・「癒(着)」党で「2/3」に達しようという状況。争点は「壊憲」だったのに?、このあり様。要は、「ト」なアベノサギに騙されたわけね。「三度目の正直」かと思いきや、「二度あることは、三度ある」。100万歩ほど譲って、ドアホノミクス(©浜矩子さん)一つを見ても、アベドアホノ丸と化して、漂流・座礁していて、評価できるものは皆無。アベ様らときたら、「矢」を放つどころか「的」を投げる始末。格差は広がるばかり。
 50%近い「眠り猫」の皆さんといい、三度もアベノサギに騙される皆さんといい、どうしたらいいんでしょうね。教育破壊の効果と報道機関の矜持の無さでしょうかね?

   『●争点は「壊憲」: 「選挙で勝てば一転、
     「信任を得た」とばかりに突き進む手法」=三度目のアベノサギ
    「争点は壊憲。「選挙で勝てば一転、「信任を得た」とばかりに
     突き進む手法」=アベノサギ。《特定秘密保護法安全保障関連法
     制定がその例》であり、今度で三度目のアベノサギ。自公は争点にもせず、
     選挙で訴えもしない「壊憲」を、選挙後に、進めます。引き返す、
     最後のチャンスでではないでしょうか? 
     「20XX年、再び戦争が始まった…」でいいのでしょうか…」

   『●争点は「壊憲」: アベノサギを見逃し「眠り猫」となれば、
                    「未来に向けた道」を閉ざすことに
   『●争点は「壊憲」: アベ様「マニフェストのなかに
       書いてあります」!…「いちばん最後、たったの10行」

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016071001001745.html

18、19歳は自民40%トップ 改憲賛否は拮抗、出口調査
2016年7月10日 21時53分

 共同通信社の出口調査によると、選挙権年齢の引き下げで新たに有権者となった18、19歳の比例代表投票先は、自民党が40・0%でトップ、民進党19・2%、公明党10・6%と続いた。憲法改正の賛否については賛成46・8%、反対47・2%で拮抗した。

 共同通信社が3~5日に行った全国電話世論調査では、18、19歳の比例代表での支持政党は自民が35・4%で最多、他の政党は民進8・5%、公明5・0%、共産党1・5%などいずれも10%以下、「分からない・無回答」は42・9%だった。出口調査からは、自民が堅調に票を獲得したことがうかがえる。

(共同)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016071102000186.html

「安倍政権下で改憲反対」50% 共同通信出口調査
2016年7月11日 朝刊

 共同通信社は参院選で、投票した候補者名や政党名を有権者に質問する「出口調査」を全国で実施した。「安倍晋三首相の下での憲法改正」について賛否を聞いたところ、反対が50・0%に達し、賛成は39・8%とどまった。女性は賛成34・6%に対し反対52・6%。男性は賛成45・0%、反対47・3%だった。

 男女を合わせた年代別で反対の最多は五十代の53・4%。四十代と六十代も50%を超えた。賛成は二十代の48・0%が最も多く、十代の46・8%、三十代の45・3%と続いた。

 支持政党ごとの比較では、自民党の賛成70・6%、反対20・8%に対し、公明党は賛成が48・5%で、反対は39・6%に上った。与党支持層の間で、改憲への温度差が浮かび上がった。自民で賛成が最も多かったのは二十代の72・7%。十~四十代はいずれも賛成が70%を超えた。公明で賛成が50%を超えたのは四十代の51・2%のみだった。

 改憲勢力のおおさか維新の会は、賛成が46・4%で、反対の48・5%とほぼ拮抗(きっこう)。日本のこころを大切にする党は、賛成51・3%、反対44・0%だった。

 安倍政権下の改憲阻止を唱える野党のうち、民進党は反対が86・0%で賛成の9・3%を圧倒。四十代以上でいずれも反対が80%を超えた。賛成が最も多かったのは十代の22・3%だった。他の野党でも反対は共産89・4%社民84・7%生活85・7%を占めた。
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●教員イジメ: 元東京「ト」知事の顔色をうかがってばかりいた東京「ト」教委、敗れる

2015年05月30日 00時00分22秒 | Weblog


東京新聞の記事【再雇用拒否 都に賠償命令 君が代不起立元教職員勝訴】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015052602000117.html)。

 「「都教育委員会は裁量権を逸脱、乱用しており、再雇用を認めなかった判断は違法」と指摘し、全員に一人当たり約二百十万円~約二百六十万円の賠償を都に命じた・・・・・・吉田徹裁判長は「思想信条などに従って行われた行為を理由として不利益を課す際には特に慎重な考慮が求められる」と指摘。その上で都教委の判断を「職務命令違反があったことだけを不当に重視して教職員としての長年の経験や意欲を全く考慮しておらず、再雇用への期待を違法に侵害した」と判断」!
 東京「ト」教委、敗れる・・・・・・たかがハタやウタを強制し、教員イジメ。こんな「ト」な教育委員会なんて要らない。

   『●日弁連声明: 都教委を擁護する東京高裁
   『●ハタとウタと東京都教委:
       強制しておいて、その記述を問題視するとは・・・

   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
     たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい

   『●石原慎太郎元東京「ト」知事の都市伝説はどうやら正しかったらしい

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015052602000117.html

再雇用拒否 都に賠償命令 君が代不起立元教職員勝訴
2015年5月26日 朝刊

 卒業式や入学式で君が代斉唱時に起立して歌わなかったことを理由に定年後に再雇用しなかったのは違法として、東京都立高校の元教諭二十二人が都に損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は二十五日、「都教育委員会は裁量権を逸脱、乱用しており、再雇用を認めなかった判断は違法」と指摘し、全員に一人当たり約二百十万円~約二百六十万円の賠償を都に命じた。

 訴えたのは二〇〇七~〇九年に定年などで退職し、再雇用を求めたが、都教委から不合格とされた二十二人。いずれも卒業式などで君が代斉唱時に起立することを命じた学校長による職務命令に従わず、戒告などの懲戒処分を受けていた。

 吉田徹裁判長は「思想信条などに従って行われた行為を理由として不利益を課す際には特に慎重な考慮が求められる」と指摘。その上で都教委の判断を「職務命令違反があったことだけを不当に重視して教職員としての長年の経験や意欲を全く考慮しておらず、再雇用への期待を違法に侵害した」と判断した。

 原告団によると、同様の再雇用拒否をめぐっては、元教職員側の敗訴が最高裁で確定した訴訟が、これまでに三件ある。

 判決後に東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見した原告の永井栄俊(えいしゅん)さん(68)は「学校現場は都教委の言うことを聞かなければ定年退職後に採用されないと萎縮している。今回の判決が現場に与える影響は非常に大きい」と語った。

 ◆中井敬三・東京都教育長の話 大変遺憾だ。判決内容を精査して今後の対応を検討する。
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●石原慎太郎元東京「ト」知事の都市伝説はどうやら正しかったらしい

2014年06月14日 00時00分27秒 | Weblog


CMLの記事【[CML 031811] 石原慎太郎、衝撃発言「皇室は日本の役に立たない」「皇居にお辞儀するのはバカ」(『Business Journal 』)】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-June/031843.html)。

   『●日弁連声明: 都教委を擁護する東京高裁
    「これに関しては、都知事の顔色をうかがってばかりの都教委が問題でしょう。
     小皇帝都知事は、祝日に国旗を掲揚していないとの都市伝説があります。
     その一方で、教員に踏み絵させてるわけ。酷いものです。四選を阻止しなくて
     いいんですか、都民の皆様。それじゃなくても、三度も、世界に恥をさらした
     のですよ。出馬も許されるべきじゃないでしょう。
      裁判所(東京高裁)までがそれになびくのですから、救い難いです」

 立場の弱い教師に「ウタハタを強制しておきながら・・・・・・都市伝説は事実だった・・・・・・「老化とともに、単なる独りよがり思いつき政治家に・・・・・・二枚舌が過ぎますが、特権意識の塊」。それにしても「「わがひのもとは(私の日本は)」」だそうですよ、「たみがよ(民が世)」ならまだしも。それから、大阪市教委大阪「ト」教委橋下徹元大阪「ト」知事に、この件を、是非、インタビューしてもらいたいですね。もちろん、東京「ト」教委にもね。

   『●ハタとウタと東京都教委:
       強制しておいて、その記述を問題視するとは・・・
   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?

   ●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
     たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-June/031843.html

[CML 031811] 石原慎太郎、衝撃発言「皇室は日本の役に立たない」「皇居にお辞儀するのはバカ」(『Business Journal 』)

・・・・・・
2014年 6月 7日 (土) 09:11:21 JST

前田朗です。
6月7日

・・・・・・さん
ご苦労様です。

この話は、右翼の間でも以前から知られた話です。
三島由紀夫江藤淳と比べて、石原慎太郎の独自性、特異性です。
青嵐会の時代から、石原は、保守でも、民族派でも、天皇派でもなく、
過激な「革新派」でした。
それが老化とともに、単なる独りよがりの思いつき政治家になってきました。
ご指摘の通り、二枚舌が過ぎますが、特権意識の塊というべきでしょう。

----- Original Message -----
> ・・・・・・です。

> 他の方が紹介されていたのですが、石原慎太郎氏が意外な発言をしているとのこと。
>   
> 石原慎太郎、衝撃発言「皇室は日本の役に立たない」「皇居にお辞儀するのはバカ」
> http://biz-journal.jp/2014/03/post_4279.html
> (『Business Journal 』) 
>
>  
> それによると、
>     
> ●石原氏「国歌は歌わない
> 「文學界」(文藝春秋/3月号)に「石原慎太郎『芥川賞と私のパラドクシカルな関係』」
> と題されたインタビューが掲載されているのだが、そこで石原氏は「皇室について、ど
> のようにお考えですか」と聞かれ、次のような発言をしているのだ。
>   
> 「いや、皇室にはあまり興味はないね。僕、国歌歌わないもん。国歌を歌うときには
> ね、僕は自分の文句で歌うんです。『わがひのもとは』って歌うの」
>  つまり、石原氏は国歌を歌わないばかりか、仕方なく歌う場合には歌詞を「君が代
> は(天皇の世は)」ではなく「わがひのもとは(私の日本は)」と歌詞を変えてしまうとい
> うのだ。
>
>  
> (中略)
>   
> ●国歌斉唱時の起立義務付けをしながら、自分は斉唱拒否
>  先に紹介した「文學界」インタビューでも、石原氏は戦時中、父親から「天皇陛下が
> いるから皇居に向かって頭を下げろ」と言われた際、「姿も見えないのに遠くからみん
> なお辞儀する。バカじゃないか、と思ったね」と語っている。
>  もちろん思想信条は自由だし、最近は反韓反中がメインで天皇に対しては否定的
> という右派論客も少なくない。だが、石原氏は都知事時代、都立高教員に国歌斉唱
> 時の起立を強制し、不起立の教師を次々に処分していたのではなかったか。また、
> 日本維新の会の共同代表で石原氏のパートナー・橋下徹氏も大阪府知事だった11
> 年、国歌斉唱時に教職員の起立を義務付けた、いわゆる「君が代条例」を大阪府で
> 成立させている
>  一方で国民に愛国心を強制しながら、自分は平気で「国歌が嫌い」と斉唱を拒否す
> るというのは、いくらなんでもご都合主義がすぎるのではないか
>     
> この記事でも指摘するように、自分は「国歌が嫌い」と斉唱を拒否しながら、都知事
> 時代、都立高教員に国歌斉唱時の起立を強制し、不起立の教師を次々に処分した
> のは、いくらなんでもご都合主義がすぎる!  
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●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?

2013年12月25日 00時00分02秒 | Weblog


東京新聞の社説3つ。
フィンランドの教育現場(1) すべての子に学ぶ支援】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013121602000138.html)、
フィンランドの教育現場(2) 人に投資、現場を信じる】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013121702000133.html)、
フィンランドの教育現場(3) 解決のかぎは公正さ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013121902000132.html)。

 愛国心を押し売りし、ハタやウタに目の色を変える国。格差社会が教育にも大きな影を落とす国。それが愛国とは程遠く、『非国民』こそが愛国的であるかに気づかない国。彼我の教育に対する考え方の大きな差、この国のレベルの低さを感じる。かたや「教育大国」、かたや「愛国強制大国」。どちらの国に生まれた子どもの方が本当に幸せなのだろうか?

   『●犬がワンと鳴き、飼い主が喝采する、というお話
   『●『創(2009年8月号)』読了(2/2)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(2/3)
   『●大阪元〝ト〟知事、重いツケ、将来への大きな禍根
   『●日の丸訴訟、君が代判決
   『●「東京都立三鷹高校元校長」対「東京都教委」
   『●我が身を省みらずに遠吠えする元新聞記者らしき人と
              校長の検閲に喝采を送る元弁護士らしき人のイサカイ
   『●ト知事たちのハタとウタ
   『●元大阪〝ト〟知事は単なる目立ちたがり屋!? 「あざとい」・・・
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●ハタとウタと東京都教委: 強制しておいて、その記述を問題視するとは・・・
   『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
          たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい

   『●『人はなぜ学歴にこだわるのか。』読了
     「「・・・旧弊な身分制度社会の桎梏から近代の人間を解放する役割を
       果たしてきたはずの学歴システムが、いつの間にやら階級固定
       道具になっている現実・・・」(p.19)。「・・・子供の学力は、低年齢で
       あればあるほど、親の教育水準および経済状態をストレートに反映・・・」(p.66)。
      「・・・学歴における機会均等なんてものは、もはや建前でさえない・・・」(p.168)。
       斎藤貴男さんの『機会不平等』(※1) と同じ指摘。
      「学歴問題は、環境問題にも似ている」(p.56)。 [学歴社会反対・
       環境破壊反対に] 「誰もが賛成しているが、具体的な場面において
       人々が何をやっているのか・・・」」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013121602000138.html

【社説】
フィンランドの教育現場(1) すべての子に学ぶ支援
2013年12月16日

 「みんなも同じ時代に生きていると想像してね」。地理の時間。シモ先生(43)の明るい声に励まされ、生徒たちは色鉛筆を手に、米大陸の先住民族インディアンの肖像画を描き始めた。

 首都ヘルシンキから東へ約百三十キロ離れた地方都市、コトカ市にあるランギンコスキ中学校。教員歴十八年のシモ先生は、脳機能の障害などで読み書きが難しい生徒たちの特別支援学級を受け持つ。絵を描くのは、言葉や感情を上手に伝えられない生徒たちにとって、表現力を養う工夫でもあるのだという。

 人口約五百五十万人のフィンランドは、小国ながら二〇〇〇年以降、経済協力開発機構(OECD)加盟国を中心とする国際学習到達度調査で常に上位に位置してきた。「教育大国」を自任するのはそのためだ。応用力や読解力を養う総合学習の成果とも言われているが、エリート教育はされていない。高い学力の秘密はむしろ生徒間の学力差の小ささにある。成績下位の子どもが少ないことが水準を押し上げているのだ。

 フィンランドでは親の経済力に関係なく、大学まで無償で学ぶ機会が保障される。公財政支出に占める教育費は13%弱。日本の9%を上回る。一学級の人数は二十人前後で、授業に応じてアシスタントの教師が配置される。

 特別支援学級はさらに少人数で行われる。シモ先生の一人一人の力に応じたきめ細かな指導も、ハンディがある子どもをこそ手厚く支えようとするこの国の教育のあり方を表している

 背景には、一人一人の学ぶ権利を大切にするという社会の合意がある。すべての子に支援を惜しまないと決めた教育が、格差の小さな学力と高い学力とを両立させている

 日本でも習熟度別授業などで教師を増やしているケースはある。でも一学級四十人の基準は減らない。財政難を理由に教育予算が削減されるなら、今以上に学校からゆとりが奪われるだけだ。フィンランドに日本が学べることは何か。コトカ市の学校現場を訪ねながら考えた。    (佐藤直子)



http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013121702000133.html

【社説】
フィンランドの教育現場(2) 人に投資、現場を信じる
2013年12月17日

 教育大国と呼ばれるフィンランドの転機は一九九〇年代のバブル崩壊後に訪れた。財政難で教育予算も大幅な削減が求められた。だが当時の教育相は「教育の力で不況を切り抜けたい。むしろ予算を増やして人に投資すべきだ」と、大胆な教育改革を打ち出した。

 教育の権限は国から地方へと移され、予算執行は自治体に任された。学習内容も国は大綱によって最低限の目標を示すだけで、具体的なカリキュラムや授業配分は自治体や学校が決める。現場の裁量は広がる一方、教師にはより高い質が求められるようになった。

 教職の人気は高い。大学の養成課程には意欲ある学生が集まり、みな修士号を取る。「教職に就いてからも指導法の研究は欠かさない」とコトカ市の中学校教師タイナさん(36)。「教師は競争を勉強の動機づけにしないのです」

 子どもたちは「勉強は自分のためにするもの」と教えられる。金曜日の小学校では、ある子は国語の書き取りに、ある子は計算問題に取り組んでいた=写真。「週内に十分に達成できなかったことを、それぞれが考えて補習している」と担任が教えてくれた。

 義務教育は日本と同じ九年。最後に到達度をはかる学力テストがあるが、それは公教育を競わせるためのものではない。学力差のある子らが同じ教室で学びながら、一人一人が目標にどう近づくのかが大切にされる。詰め込みや点数競争にさらされない子どもたちの姿はのびのびとしてみえた。

 学校や教師の「責任とやる気」にかけたフィンランドの改革は、国際的な学習到達度調査の上位国となることで成果を収めたようにみえる。だが課題がないわけではない。一部の自治体では、人件費抑制のために教師が交代で休まされるようなことも起き、学習環境の悪化が心配されている。

 「よりよい公教育を目指し、学校や教師は努力してくれる」。来日したキウル教育相は学校現場への信頼を口にし、「それでも」と言葉を継いだ。「私たちの改革はまだ道半ばです」 (佐藤直子)



http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013121902000132.html

【社説】
フィンランドの教育現場(3) 解決のかぎは公正さ
2013年12月19日

 木くずを飛ばし、のこぎりを引く。障害児学級を併設したコトカ市のムッサロ学校で、知的障害のある生徒たちが教師に手伝われて木工に取り組んでいた。

 フィンランドでは成人して親と一緒に暮らす者は少ないという。身体に障害があっても同じだ。このため九年の義務教育では木工の授業を重視する=写真。技能があれば社会的な自立につながるからだ。職業学校に進んだり、木工所で働くこともできる。

 課題を抱えた子だからこそ手厚く支え、その方が将来の自立につながるという考えはごく当然だ。しかし、その先に「その方が社会全体にとってもいい」と考えるのがフィンランド流だと思う。

 不登校の子どもはどうか。市の特別支援調整役のハナレさんによると「ゼロ」だという。市内の小中学生約五千五百人のうち病気で登校できない三人がいるが、日本のような不登校はいない。全国で十万人を超え、どの学校にも数人の不登校児童・生徒を抱える日本では想像もつかないことだ。

 学校に行きたがらない子に対しては、校長がカウンセラーらと協力し、家まで迎えに行くこともある。「何度か訪ねると来てくれるようになりますよ」と、ムッサロ校の校長は言う。信頼とは簡単にいかなくても、そこには校長が同じ位置に立とうとする思いがある。

 経済協力開発機構(OECD)が実施した二〇一二年の国際的な学習到達度調査で、日本は「教育大国フィンランド」を、すべての分野で上回った。だが排除される子どもがどうしてこんなにも生み出されるのか。

 むろんフィンランドも夢の国ではない。厳しくなる財政事情や失業の増加など問題を抱えている。

 だが公正さを失わず、一人ひとりの力を伸ばすことで社会の発展を目指そうとする福祉国家の原則は古びていない

 それはあらゆる場で格差を広げている今の日本にこそ取り入れられてほしい考え方だ。時間のかかる教育も、機会が平等に保障されてこそ、成果が生まれる。フィンランドののびやかな教育現場がそれを物語っている。 (佐藤直子)
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●「原発事故避難者 3年目の冬」 『週刊金曜日』(12月6日、971号)についてのつぶやき

2013年12月10日 00時00分24秒 | Weblog


週刊金曜日』(2013年12月6日、971号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、畠山理仁さん【アリバイづくりに使われた福島県民の怒り】と青木理さん【国会が「国権の最高機関」の座を失う】。

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■①『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 「原発事故避難者 3年目の冬」。ようやく開封できた。古是三春氏【山本太郎議員への安倍首相の答弁書で発覚 秘密を53もの機関が保有?】、「呆れたのは・・今年廃止された・・が挙げられていたことだ」

■②『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 石山剛氏【官邸側は受け取りを拒否 脱原発の署名838万人】、「官邸側は「内閣府へ持って行け」と受け取りを頑なに拒んだ。これは・・脱原発への願いの拒否である」。原発再稼働・輸出する気満々だ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/976cc2457ab8d171c1c6f19c9a356899

■③『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 石坂啓さん【風速計/ムカムカと吐きそう】、「石破幹事長のブログ・・安倍首相が怖いジョーク・・読売・・会長・主筆の部屋・・「それは特定秘密です」と。・・みんな笑うと思ったのだろうか。アタマ悪すぎないか」。同感(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e80d574657d67602a1a5793a852da237

■④『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) /木村聡氏【満腹の情景第24回 水田と油田】、「しかし、少なくとも荒廃した休耕田や限界集落の耕作放棄地に比べれば、よほど農と結び付いた現場に見えた」。米からバイオエタノール

■⑤『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 畠山理仁さん【アリバイづくりに使われた福島県民の怒り】、「全員反対した公聴会直後に強行採決」、「公述人の一人・・「福島県の人に『私たちは日本人ですか?』と絶対言わせたくありません」。福島の声を踏みにじる行為(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e80d574657d67602a1a5793a852da237

■⑥『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 青木理さん【国会が「国権の最高機関」の座を失う】、「参議院の元ドン、村上正邦氏も廃案を主張」「警察官僚利権の法案」「家族に主張してもテロ」「警察官僚は高笑いし、公安警察は権益拡大のための危険な玩具(おもちゃ)を手に入れる・・」

■⑦『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 【大村アスカの政治時評/「渡邊主筆の部屋は特定秘密」なんて安倍首相の「冗談」? 質が悪すぎて笑えませんけど】、「そんな危うい、というか恐ろしい法案を審議している時に、あまりに浅はかで軽い冗談を飛ばすのである」・・

■⑧『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 【大村アスカの政治時評/「渡邊主筆の部屋は特定秘密」なんて安倍首相の「冗談」? 質が悪すぎて笑えませんけど】、・・「安倍晋三とはそういう人なのだ。そういう人が首相でいいんですか」。「平成の治安維持法」をつくった総理(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/28f2776c14d6c2da79a0c4220d510a79

■⑨『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 伊田浩之氏【12・1「NO NUKES えひめ」に約8000人 裏切りとウソにまみれた伊方原発の再稼働は許されない】、「原子力規制委員会の更田豊志委員は『とても優秀な原発です、トップバッターです』とコメントした」。やはりね(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/976cc2457ab8d171c1c6f19c9a356899

■⑩『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 問山栄恵氏【なぜ沖縄の反対派議員たちは切り崩されたのか 辺野古容認の自民県連に高まる反発】、「県連は県政与党として今後、仲井眞弘多知事を説得する役目を担わされる・・県連は政府・党の圧力に屈したが、県民世論は県内移設に依然強く反対している」

■⑪『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 【新-わたしと憲法シリーズ アン・ライト 九条を世界に伝え歩く元米陸軍大佐・外交官】、「「もう戦争はしない」という憲法を持つからこそ 世界は日本を信頼し尊敬する」「九条で戦争を放棄したのだと宣言しているからこそ・・」。それなのに(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/28f2776c14d6c2da79a0c4220d510a79

■⑫『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 平舘英明氏【教育があぶない2013/「命令」と「処分」に抗う 礫の教師、奥野泰孝さん 大阪教育委員会「君が代」「口元チェック」の違法性を問う】。音圧計でも持ち出しそうな勢い、たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2252fd9141128687a0a307594aaf9cc8

■⑬『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 北原みのり氏【メディア仕分け人vol.82/「絶叫デモはテロ行為」? びっくりですよ石破君~ 後の世代のために私たちは今何ができるだろう】、「こんな世の中に誰がした? そう二〇年後に私たちが問い詰められないように・・」

■⑭『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 山口正紀さん【「可視化つぶし」許さない報道を 村木さん体験記】、「村木厚子・・「無罪推定のはずなのに検察の言い分だけ伝える。非常に偏った報道でした」」「可視化が実現すれば不可能な、精神的拷問というべき取調べ」。郵便冤罪事件(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d219475afa2b49272cbbffc2d8efbbe1

■⑮『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 田島泰彦氏【デモは「テロ」行為!? 石破発言で露わになった法案の危うさ】。「数十万人単位のテロリスト」のいる「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリhttp://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e80d574657d67602a1a5793a852da237
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●音圧計でも持ち出しそうな勢い、たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい

2013年10月20日 00時00分34秒 | Weblog


asahi.comの【天声人語】(http://www.asahi.com/paper/column.html?ref=com_top_tenjin、9月21日)。

 東京「ト」教委と同じですね、大阪「ト」教委。目視に飽き足らず、音圧計でチェック、なんてことをやりかねない。

   『●犬がワンと鳴き、飼い主が喝采する、というお話
   
   『●『創(2009年8月号)』読了(2/2)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(2/3)
   『●ト知事たちのハタとウタ
   『●大阪元〝ト〟知事、重いツケ、将来への大きな禍根
   『●日の丸訴訟、君が代判決
   『●「東京都立三鷹高校元校長」対「東京都教委」
   『●我が身を省みらずに遠吠えする元新聞記者らしき人と
              校長の検閲に喝采を送る元弁護士らしき人のイサカイ
   『●元大阪〝ト〟知事は単なる目立ちたがり屋!? 「あざとい」・・・
   『●ト知事たちのハタとウタ
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~

 「自主性が大切と普段から説いてきた先生が、信念を封じて口パクをする。想像したくない光景だ」・・・・・・残酷で、胸が締め付けられる。そして、「先生がお互いに監視しあう」・・・・・・、一体どこが教育改革なのか? 教育壊革である。

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http://www.asahi.com/paper/column.html?ref=com_top_tenjin、9月21日】

2013年9月21日(土)付
天声人語

 歌い手が録音に合わせて口だけ動かす。俗にいう「口パク」である。オバマ大統領の2期目の就任式で、歌手のビヨンセさんが披露した米国歌がそうだった。北京五輪の開会式での「天使の歌声」もそうだった。音楽業界では珍しくないらしいが、それが学校の入学式や卒業式という場であったらどうだろうか▼大阪府教委が府立高校に通知を出した。式で君が代を斉唱する時、教職員が本当に歌っているかどうか、「目視」で確認せよ、と。去年、府立和泉高校長が教員の口の動きを監視させ、物議を醸した。その校長が教育長になり、全校に広げる▼式場で教頭らが目を光らせ、歌っていない者がいたら、名前を府教委に報告する。判断の基準は形式的な「口元チェック」ではなく、「公務員として誠意ある態度かどうか」だという。漠然とした話だ▼例えば「感極まって歌えなかった」場合は目こぼしになるかも知れないという。そんなことまで考える情熱があるなら他のことに注いではと思う。自主性が大切と普段から説いてきた先生が、信念を封じて口パクをする。想像したくない光景だ▼起立斉唱を義務づける条例がある以上、守るのは当然と考える人も少なくないだろう。だが、君が代をどう考えるか、歌うかどうかは個人の思想・良心の自由にかかわる。最高裁も去年の判決で教員へのいきすぎた処分に釘を刺している▼先生がお互いに監視しあう。教育の場が荒廃しないか。多感な生徒の心に暗い影を落とさないか。
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