晴耕雨読なくらし

じねんじょに夢をかけるおじさんの物語

バトンタッチ

2020-12-20 06:06:27 | 人生
冬は夜の帳の降りるのが早く時間がいっぱいあるように思えるが、
歳を重ねるごとに布団へ入る時間も早くなり、
時を上手く使いこなしているか自問の毎日です。

6時半ごろから晩酌と食事をおこない、
その後はテレビを見ながらウトウトし、
9時から風呂に入って9時半には就寝です。

ここで布団の中で一日50ページを限度に読書をしています。
谷崎潤一郎の大作「細雪」をやっと読み終えれました。
今は有島武郎の「或る女」を読み始めたところです。

いずれも戦前の社会を舞台にした物語です。
ことに「細雪」は世界大戦に突入する時代背景にもかかわらず、
中流家庭を日常にした物語は戦争とは無縁の展開で語られており、
これが軍部の顰蹙を買って発刊差し止めになったのだろう。
どんな立場であっても戦争は日常生活に不必要なんだと、
谷崎は言いたかったかもしれない。

文中で「古い仕来たりと新しい様式」の表現が何回も出てきて、
時代は変わっても人の思うことは一緒なんだなと、
時代の普遍性を感じたのはなるほどと思ったものです。

「或る女」は更に時代を遡り明治後期の日清日露戦争辺りの舞台かな。
まだ50ページぐらいしか読んでおらず全体像を読み解けないが、
一人の女性をめぐっての展開になるようです。
感情とかの人間描写が細かく描かれており、
ページの数ほど時間は進まない。

本を閉じたらテレビの切りタイマーをセットしてニュースを暫く見ているか、
ラジオ深夜便を聴くためにラジオに切り替えて後は夢の中です。

< かの時舞い降りしは小説極意 >
コメント
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