67camper's Blog

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Carl E.Jeffersonのコンコードを代表する1枚

2008-05-02 00:03:25 | jazz & vocal
Seven, Come Eleven/Herb Ellis & Joe Pass
(Concord CJ-2)


 70年代前半のクロスオーバー全盛期に王政復古とも言うべきスタイルでメインストリームジャズをリリースしていった重要レーベルのコンコードジャズがあります。ご存知のように、このレーベルは自らもギタリストであるCarl E.Jeffersonが、自分の故郷コンコードの名前をとって設立したレーベルです。そしてこのレーベル設立に大きな役割を果たしたのがHerb Ellis, Joe Passの2人のギタリストの「Jazz Concord」なるアルバムです。元々は会員配布のレコードでしたが、のちに商業ベースに乗って発売されこのレーベル設立のきっかけになったと言われています。本日アップはこれと同じメンバーのでの第2弾とでも言うべきライブ録音Seven Come Elevenです。

 メンバーはHerb Ellis, Joe Pass(g), Ray Brown(b), Jake Hanna(ds)のカルテットでコンコードお得意の2ギター&ベース、ドラムの編成です。録音は前述の「Jazz Concord」の翌年74年の録音です。A-1の”In A Mellow Tone"から快調なソロが続きます。最初はエリスのソロ、パスのリズム、そしてスウィッチしてアドリブを展開し、レイのベースを挟んでテーマに戻るスタイルは絶妙でこのレーベルの定番スタイルになったのもうなづけますね。ここで聴けるエリスのボンゴのようなパーカッシブなプレイにはビックリですね。次の急速調のタイトル曲はご存知クリスチャンの曲ですよね。彼らのテクニックもさることながら敬意を払った演奏が感動的です。A-3"Prelude To A Kiss"はPassのショーケース。A-4の"Perdido"の躍動感も聞き物ですね。B面はパスのウクレレのようなコードワークが光る"I'm Confessin'"で幕をあけます。続くB-2の"East Living"でエリスがfeatureされます。ラストは最長のエリスのオリジナル"Concord Blues"で締めくくられます。このブルースはじめ、全編にわたって聴けるレイの強靭かつメロディックなベースがすばらしいですね。発売と同時にリアルタイムで聴いてきた数少ないアルバムの一つですね。

 所有盤はコンコードのオリジナル盤です。おなじみのダイスのカバーは良い悪いは別として、一目で分かるインプレッシブなカバーです。ナイスな演奏がカバーの格調を高めた一枚とも言えるのではないかと思います。