67camper's Blog

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ドーハムのトランペット

2005-08-08 23:07:43 | jazz & vocal
The Kenny Dorham Memorial Album (Xanadu)

久々に聴いてみるアルバムだ。 言わずと知れたジャロ原盤のドーハムである。オリジナルは幻の名盤を紹介する書籍では必ず取り上げられコレクター垂涎の一枚であることは有名な話である。

新潟でお世話になったジャズフラッシュでは頻繁にターンテーブルにのったLPである。もう四半世紀前の話だが、当時のフラッシュには1000枚前後しかレコードがなかったように記憶している。せっせと食費を切り詰めて買ったレコードを持ち込むとマスターは快く店のバイタボックスで 聴かせてくれた。確かこのLPは初めて自分がもちこんだLPだったと記憶している。ドーハムではNEW JAZZの“Quiet Kenny"が最も有名だが、その後も、フラッシュではなぜかこのLPがよくかかっていた。ワンホーンのQuiet Kennyに対して、ここではCharles Davisのバリトンをフロントに加えている。Flanaganのピアノは同じであるが相変わらず絶妙のバッキングでドーハムとの相性はピッタリだ。

ハーモンミュートをつけてルバートで始まる"Stella~"はドーハムのソロになるとにわかにアップテンポになり、すがすがしいソロで実にきもちがいい。Flanaganのソロの出だしも最高で小気味よい。 ブラウニーの後、JMのフロントをつとめたドーハムの音色は、これがトランペットかというぐらい暖かいサウンドであるが、晩年のアート・ファーマーのフリューゲルホーンなどとは一線を隔しバップ時代を生き抜いた貫禄さえ感じる。

ガレスピー、マイルス、ブラウニーのようなビッグネームではないが、その音色ゆえドーハムは忘れることができない名手である。 一聴あれ!!!