『ソウルボート航海記』 by 遊田玉彦(ゆうでん・たまひこ)

私たちは、どこから来てどこへゆくのか?    ゆうでん流ブログ・マガジン(エッセイ・旅行記・小説etc)

黒い尾っぽ

2013年11月01日 15時11分19秒 | 航海日誌
人間は人間の事がほとんどわかっていない、と、思う今日この頃だ。

ものを食い、セックスし、寝てというのは、動物の行動と同じで、
人間は何が違うかと。。。

人間には知恵がある、というだろう。

その知恵とはなんだ?

文明を構築し、文物を生み出し、豊かな世界を作ってきたのは、その知恵のお陰であると。

それは動物には叶わない英知の結晶だと。

まあ、そう教える。

確かに。動物にはできない芸当に違いない。

ところが、その文化文明の中身、内実を、よくよくご覧。

たとえばだ。病気というものは減るどころか増えている。昭和の時代から、ガン患者が増え続け、今や3人に1人がガンで死ぬようなありさまだ。確実にガンは産業になっている。医療費年間37兆円。国の税収40兆円のほとんどが医療費で消えているといわれる。

現代医学の発達のお陰で、平均寿命も倍になったではないか、というだろう。しかし、その平均寿命という数字は、数字でしかなく、実態は、管に繋がれた延命措置のお陰であり、また、この国では70年余り戦争が起こっていないことでの短命減が加算される。が、おそらく、この10年で平均寿命というものは下降線をたどるだろう。

なにをかいわんや。数字とうものと実態は大きく開き、数値はときにねつ造されてさえいて、それが現代の実態を指数化しているわけではないということだ。アンケートとか、意識調査なだというものは、実に怪しいのです。どうとでも作れる。

動物界に、小賢しいタヌキやキツネというのもいるかもしれないが、人間界ほど酷くはないだろう。人間がなにをしているかといえば、言いなりの人々を騙し、搾取し、それを勝利と思いほくそえむ化け物タヌキやキツネの行為でしかなく、それを知恵と呼んでいるだけの話だ。そういった連中は、それほど多いわけではない。ほんの1%にも満たないだろう。周りにはその一人もいないだろう。化け物は姿を現さないのだ。しかし、確実に存在して、わたしたちを家畜のように思い、コントロールしているのである。

その真似をして、レベルは違うが、小賢しい行為に明け暮れる連中は、ときどき顔を現して、しっぽを見せている。そういうのは、走狗(そうく)と呼ばれる。つまり、遣い走りである。こういったのは、永田町や丸の内かいわいにちらほらいて、紳士然とすずしい顔をしていたりする。

こういう連中こそが、人間文明を賛歌し、文化を語り、経済の必要を説き、戦争に反対を唱えながら原発を奨励するのだ。

よくよく気を付けて、惑わされないように。
よく見れば黒い尾っぽを出しているのでね。
まじわれば、あなたの精神に毒がまわり、
寿命が縮むだけである。