私のつれづれ草子

書き手はいささかネガティブです。
夢や希望、癒し、活力を求められる方の深入りはお薦めしません。

黄砂の煙幕

2009-02-11 | 14楽しむ
建国記念日の今日、随分久しぶりで、日本海に面した山陰の城下町、萩を訪れた。

吉田松陰の松下村塾から、数多く維新の志士を生み出した町。

人口わずかに5~6万といったところのようだが、人々は誇り高く、地域全体が博物館のような町である。

日本が近代国家として産声をあげた明治維新から、150年しか経っていないのだ。
つい先々代の萩の人たちが、我が国を変革した、気鋭の人材を幾人も輩出している。

気がつけば、平成の我が国は混沌とし、ジレンマの中にある。

真の改革を成し遂げる人材が、日本のどこかに育ちつつあるだろうか。

松下村塾跡に近く、広大な敷地に財を投じた観光ホテルで温泉を楽しみ、モノレールで急勾配の180mを上りきると、萩市と日本海、遠くは大陸を望む展望台にたどり着く。
楽しみに行ったのだが、今年は早くも数日前から黄砂が中国大陸から吹き寄せて、町は煙幕をはったよう。

オリンピックを成功させたかの国の砂漠化は、留まることなく一層進んでいるのか、例年になく早い黄砂到来とか。

どこかで歯止めをかけ、すっきりと視界が良好になるのはいつのことだろう。

白黒はっきりさせぬまま、ぬらりくらりと温存しつつ手を加える文化は、我が国の奥ゆかしき良さを形づくって来ただろうが、近年はそれもこれも、どうにもまどろっこしくてたまらなくなっているような。

この国のどこかで、歴史をつくる志士達が育ちつつあることに希託する一日だった。
コメント
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