36℃の経年優化

日々一歩一歩自然体で成長し、経年優化を実現するための奮闘ブログ

渡る世間は『型』ばかり

2014-08-09 12:02:53 | 意識を整える
 
 皆さんは芸術と聞いてどのような連想をするでしょうか?
絵画や音楽、小説などさまざまな芸術が思い浮かぶと思います。
そういった芸術の共通点として、感性や独創性が重要であろう、
というイメージがあるのではないかと思います。
Ozakiは芸術にとんと縁がないので、

 自分には芸術の才能はないから上手な絵は描けない
 独創性を生かした表現はムリ

といった先入観を持っていました。

 
 しかし、最近本を読んでいて、意外な事実を発見したのです。
それは絵画の教室では徹底してセオリーを教えるということ。
もし、感性や独創性が重要ということであれば、
絵の教室で教える内容も感覚的で抽象的なものになるはず。
ところが、絵画教室の実態は「型」のオンパレードなのだとか。

 具体的には

 「人物を描く時に首の長さと肩の長さの比はこのくらい。
 腕の長さと体の長さの比はこのくらい。
 そうすれば、人間を自然な姿で書けるようになる。」

といったもの。
これだけではなく、上手に見せるためのテクニックがいくつもあるようです。
ピカソやダリといった大画家、芸術家肌の人をイメージすると
意外にもほどがある、といった感じがしますよね。
しかしながら、絵画の世界は「型」がすべてなのだそうです。



 この事実はたとえオリジナリティが優先される芸術分野であっても、
基本となる「型」が重要であることを示しているのだと思います。
まずは定型化されたセオリーを大事に守り、忠実に再現する。
こういった「型」を繰り返せば、ある程度の品質、レベルを保つことができます。

 偉大なる芸術家の感性や独創性はそういった基本の上に
付け加える味付けといったところでしょうか?
基本がしっかりあり、それをいつでも再現できるからこそ、
工夫を加えても、構図や人物が自然と鑑賞者に受け入れられるのでしょう。



 芸術に比べればビジネスの世界は独創性の重要性は下がるはず。
であれば、なおさら「型」が大切になるのではないでしょうか?
新しいアイディアや取り組みはいつの時代も必要です。
これはビジネスの世界でも同じ。

 ただ、長い間受け継がれてきたセオリーや過去の成功事例、
他業種もしくは他国での類似の取り組みといった情報といった
「型」は世の中にいくらでも存在しています。

 やみくもに未知のものに飛びつくのではなく、
 自らの感性に従うのでもなく、
 周囲に惑わされて流行りのものを猛進するのでもなく、

まずは世の中にあふれている「型」から入って、「型」をマスターする。

 「型」が頭に染みつき、体が自然に動くようになり、
そして仕事の成果が継続的に成果が出始めてから自分なりの工夫を
加えても遅くはありません。



 芸術家の卵が絵を描く時の決まりごとを学ぶように、
ビジネスの世界でもまずは仕事のセオリー、「型」を身に着けること。
渡る世間に「型」は溢れています。
そういった「型」から自分なりのオリジナルの土台が生まれるのだと思います。



 独創性のようなスーパースキルを追いかけるのではなく、
世間にあふれている基本形を大事に、日々一歩一歩成長することが
「スーパースキル」なのかもしれませんね。



  ビジネスの格言で

A=当たり前のことを
B=馬鹿にせず
C=ちゃんとやりきる
 
 というものがありますが、「当たり前すぎる当たり前」である「型」を
愚直に実践し続けることができる人こそ将来的に大きな仕事を
するのではないでしょうか。