前回までの「悩みの法則」シリーズが予想以上の好評でした。
あちこちから、反響のメールをいただきました。
メッセージをいただいた方々、ありがとうございました。
調子に乗って、悩みをテーマにもう一つコラムを書いてみます。
前回は悩みの量は一定という仮説から、悩んでも仕方がない、
というOzakiなりの結論に至る考え方をご説明しました。
しかしながら、そうはいっても
あーでもない、
こーでもない、
やっぱりあーでもない、
と悩んでしまうのが人間の性。
悩みはあるけれども、悩みにとらわれすぎないように
自己をコントロールする必要があるのだと思います。
もし、悩みが大きすぎる場合やサイズはともかく抱えきれない場合
どういったことが起こるでしょうか?
Ozaki自身はそこまで深刻になる前に
寝て忘れる
周囲の信頼できる人と馬鹿話をしながら気分を変える
単純作業で時間が過ぎるゲームをして頭をからっぽにする
などの対処法で逃れてきています。
が、人によっては悩みがあるがゆえに、悪意を持った人や組織に
つけこまれるといったことがあるかもしれません。
(むしろつけこまれる人がいるので詐欺という犯罪ジャンルが
成立し続けているのだと思います)
この壺を購入すればあなたの悩みが消えますよ
あなたの悩みを解決する秘密のマニュアルを特別価格で提供します
株やFXの必勝法を教えてあげましょう
などなど。
もしかしたら本当に万能の壺や画期的なマニュアルや本物の必勝法が
存在しているかもしれませんが、Ozakiは今まで確認できていません。
また冷静な状況ならば、仮にそういったものがあるとしても、
「そう簡単に他人には提供せんやろ」
というツッコミを入れて詐欺にはひっかからないでしょう。
ただし、本当に悩んでいる人からすれば文字通り藁にもすがる思いですから、
信じてしまうこともあるかもしれませんね。
さて、↑で挙げた例であれば、読者の皆様がだまされるとは思いません。
ではビジネスのシーンに絡めた似たような話はどうでしょうか?
出世のためにはここを押さえるべし!
転職でキャリアアップ(年収●●円)を実現する10の秘訣!
こうすれば起業で成功できる!
といった広告が電車の中や街中の看板に溢れているのは
皆さんも日々ご覧になっているのではないかと思います。
これは自己研鑽を望む消費者のニーズにあったビジネスですし、
もちろん実践することで成長できるヒントも多々あるでしょう。
そういう意味で「詐欺」とは一線を画すものです。
では本を読んだり、講演を聞いたり、面談を実施したりするだけで
即広告にある通りの効果が見込めるか、と言われるとそれはまた別の話。
世の中はそう簡単に自分の思い通りには動いてくれません。
どんなに今目の前の仕事やクライアントとの関係に悩んでいたとしても、
それを一日や一週間で解決できる『魔法の解決策』を求めてしまうと
悩みにつけこまれ中途半端な知識だけが増えるのではないでしょうか?
短期的な悩みの解消、低減に気を取られて、
ノウハウ、マニュアルといったものに依存しても
根本的な解決にはならないのです。
むしろ、悩みに正面から向き合って
数か月~数年単位で考え抜いて体得した解決策が
後から振り返ってその人を成長させていた、という話が
成功した経営者や長期にわたって業績を維持している起業家等から
語られる事例は枚挙に暇がありません。
悩みは一定、そして悩みは一生ゼロにはならない。
そうであればこそ、悩みと上手に付き合うことが大事なのだと思います。
そのためには『魔法の解決策』よりも一歩一歩努力を積み重ねることが
求められるのではないか、
そしてそれこそが悩みを上手にコントロールする秘訣なのではないか、
Ozakiはそう考えています。