ビジネスに取り組んでおられる方であれば、
効率よく、できるだけ大きな成果を得たい、
そうお考えなのではないでしょうか?
もちろんこのメルマガでもその点は
十分理解していますし、
時には短期的に成果が出るであろう
仕事上のテクニックなどを
コラムでお伝えすることもあります。
他方で、このコラムの本来の趣旨は
タイトルにもある通り、
時間をかけてゆっくりと自分をよくしていく、
「経年優化」
を目指して中長期的に効果がありそうな
取り組み、考え方のご紹介の方が多いはず。
今回も効率優先ではない考え方を
あえてご紹介させて頂きます。
ビジネスの世界ではよく
「仕事を重要度と緊急度で四つに分類し、
取り組む優先順位を考えましょう」
と言われることがあります。
優先順位の高い方から
1:重要かつ緊急
2:重要だが、緊急ではない
3:重要ではないが、緊急
4:重要ではなく、緊急でもない
となるのですが、往々にして2と3の
取り組み順位が変わってしまいますね、
ということが説明されます。
3に該当するのは、例えば
重要ではない社内作業(電話やメール対応等)
自分が発言する機会のない会議出席
慣習的に続いている儀式的(?)業務
などなど。
テトリスのブロックの如く次々と
降ってくるそういった業務に忙殺されて、
なんとなく仕事をしている気になるが、
その実重要なことに取り組めていないですよ。
こんなことを聞いた方は少なくないはず。
さて、通常こういったテーマでの研修で
ほとんど話題に上らないのが4の項目。
重要でもなく、緊急でもない業務。
つまり「ムダ」と呼ばれてしまうような業務です。
実例として、職場内での噂話や
無意味に長い電話などが時間の浪費として
指摘されることが多いようですね。
ただ、一見「ムダ」に分類される行為でも
二種類あるように感じ始めました。
一つは暇つぶしや未来に全くつながらない行動、
つまり真正の「ムダ」。
もう一つは中長期的に意味を持ってくる「ムダ」。
短期的には重要でもなく、緊急でもないけれども、
心や体を整える行動
将来の収穫に(思いがけず)つながる行動
一緒にいる相手との関係が深まる行動
といった効用のある「ムダ」。
中長期的には効用がある、
それも思いのほか重要な意味を持つことすら
ありえるものです。
上述の4つの分類に当てはめれば
2:重要だが、緊急ではないもの
にも分類できてしまう行動です。
ただ、その効用は短期的には見えませんので、
前者の真正の「ムダ」と区別はつきづらいですね。
次回はOzakiの経験も踏まえながら、
具体的にこの効用のある「ムダ」について
考えてみたいと思います。
(次回に続きます)