36℃の経年優化

日々一歩一歩自然体で成長し、経年優化を実現するための奮闘ブログ

道を求む

2017-06-24 22:06:28 | 意識を整える


 日本時間の今朝方イチロー選手がついに
アメリカメジャーリーグで通算3000本安打を
達成しました。
(このコラムは2016年8月7日に配信したメルマガの
メインコラムを抜粋収録したものです)

 
 3000本は長いメジャーリーグの歴史の中で
30人しか達成していない大記録。


 この事実そのものが圧倒的なイチロー選手の
「超超超超一流」の証明です。

 16年間コンディションを落とさず、
 コンスタントに年間200本近いヒットを打つ

文字にすれば二行ですが、
単なる努力でできるものではないはずです。
努力を越えた修行の成果と言っても
言い過ぎではないのではないかと感じます。



 この偉業を日経新聞では

 「求道者」

という言葉を用いて報じていました。
この言葉を見て、
Ozakiはそれだ!、

 道を追い求める=求道

が適切な表現だ!と感じました。
辞書によると『求道』とは
真理を求めて修行すること、
だそうです。


 野球が上手である、
 上手になるために努力する
 
という練習の域を超えて、
どんなボールを投げられても
ヒットにする真理はないのか。


 想像を絶する野球道を追い求めたからこそ
イチロー選手は3000本安打に到達し、
さらに記録を伸ばそうとしているように
感じます。

 一朝一夕では到達できない究極の境地、
悟りに至るまで物事を突き詰める、
なにかの道を求めることが
誰にもまねのできない偉業につながる
唯一の道なのではないでしょうか。

 
 Ozakiも日々一歩でも成長しようと
頭では分かっているものの、
まだまだ行動が伴っていません。


 イチロー選手とはジャンルが違いますが、
Ozakiなりの「3000本安打」の境地に向けて
道を求め続けるべく意を新たにしています。

人を動かす言葉を発信する

2017-06-17 21:50:37 | 意識を整える

 前回はある程度均質な考え方を持った職場であれば
(「投票率」を踏まえた)実質的な過半数の支持は
思いのほか簡単に得られるのではないか、という話でした。
理論上、国政選挙と比べればそう言えるのは間違いない、と
Ozakiは思っています。
が、実際に自分の考えに賛同してくれる「ファン」を増やすには
黙っているだけではうまく行きません。


 スポーツや芸術のように「パフォーマンス」への評価が圧倒的に
大きい分野でご活躍の方であればパフォーマンスを磨くことで
「鶴の一声」の状態になることがあるかもしれませんね。
では、一人一人の「パフォーマンス」が見えにくい集団で成果を出す
ビジネス環境で影響力を出すにはどうしたらよいでしょうか?

 Ozakiは人を巻き込み、影響力を発揮するための基本は
その人が持つ言葉と熱意ではないかと考えています。
熱意は言わずもがな、本気で夢を語った時、表現が不十分でも
そのエネルギーを受け止めてくれる人は必ずでてきますよね。
しかしながら、熱意だけではたとえ同じような考え方、立場の方でも
より多くの方を巻き込むには必ずしも十分ではないのだと思います。

 そこで浮上してくるのが言葉の力。
皆さんのこれまでの経験の中で心が動いたスピーチや
恩師や先輩の言葉があると思います。

 そうした言葉はなぜ皆さんの心を動かすに至ったのでしょうか?
熱意があることを前提とすれば、簡潔で、わかりやすく、具体的な
メッセージは力強く人間の心の中に入ってくるのではないかと思います。
こういった言葉を意識的に発することができるようになれば、
きっと皆さんの言葉を受け取った方は皆さんに同意し、
そして協力したい、と思ってくれるのではないでしょうか。


 普段、
 
 思ったように伝わらない、
 期待したほど反響がない、

という場合には発信の仕方に
少し工夫を加える必要があるかもしれませんね。
 

 日常的なコミュニケーション、単なる連絡手段として、
であれば前提や暗黙の了解を前提にしていますので、
簡潔で、わかりやすく、具体的でなくてもある程度伝わるでしょう。
日本人同士の場合は「空気を読む」とも言われますが、
相手の言いたいこと、立場を察して理解することも無意識で行っています。
このため、我々が普段発している言葉は相手が主体的に
受け取ってくれることを前提に発していると言ってもいいでしょう。


 もし、積極的に自分が言いたいことを相手にわかってもらい、
納得してもらい、そして味方になってもらう(行動につなげてもらう)
ということを目的とするのであればいつもとは違う発信の仕方が必要です。
双方が前提としている「コンテクスト」をあてにせず、
また、なんとなくわかってよ、という「ニュアンス」でもなく、
具体的な内容(コンテンツ)をはっきり示すこと。
これができればきっと皆さんの周囲の反応も変わってくるはずですし、
メッセージを受け取った方の何割かを巻き込むことができそうです。

 人を動かす言葉の発信の仕方ができるようになれば、
自分の心の底からやりたいこと、かなえたいことが見つかった時、
是非その発信のやり方を使ってみてください。
きっと皆さんが思っている以上に周囲の人が手を貸してくれるはず。
同じ言葉でも周囲の人に伝わりやすく、巻き込みやすい発信力を
身に着けるだけでも世界は変わるのではないかとOzakiは感じます。


 言葉の力を語るとまだまだ長くなりますが、
今回はこのあたりでとどめたいと思います。 


職場の過半数は手が届く位置にある

2017-06-11 16:39:51 | 意識を整える


 先週は参議院選挙の結果が発表された直後でしたが、
今週は既に東京の都知事選挙の選挙運動がはじまりました。
(この記事は2016年7月19日に配信した
メルマガのメインコラムを収録したものです。
Ozakiの活動記録やおススメ本を含む
メルマガ配信ご希望の方はこちらから)


こう頻繁に選挙があると、あちこちで

 「○○党です!」
 「清き一票を●●にお願いします!」
 「最後のお願いに上がりました!」

といった拡声器を通じた声が聞こえてきて、
蝉の声よりもずっとうるさく感じます。
来週のメルマガ配信時にもまだ都知事選は
終わっていないという事実だけでもややうんざりしますね。


 とはいえ、立候補している方からすれば選挙で当選しなければ
向こう数年間「ただの人」になってしまうわけですから、
必死になって叫びたくなる気持ちもわからなくはありません。
もう少し中身で勝負してくれる人が増えれば、投票率も上がるでしょうし、
日本の選挙の在り方もよりよくなるのだとは思いますが。



 さて、日本、特に東京で繰り返し行われる選挙を見ていて
一つコラムを書きたくなったので、今回はその話をお届けします。


 選挙結果で大事なのは過半数を得ることです。
多数決を前提とする民主主義において過半数を獲得することは
(憲法改正といった極めて重大なことでない限り)
事実上すべての意思決定権を握ることでもあります。

 しかしながら、過半数の支持を得ることはそう簡単ではありません。
特に国政選挙であれば

 年齢や性別
 住んでいる場所
 所得水準
 家族構成
 
などとにかく幅の広い方々すべてが選挙権を持っていますので、
より多くの方に裨益する政策を準備し、実行への道筋を提示し、
支持を得なければならないことになります。
数行で表現していますが、簡単なことではありません。

 唯一やりやすい要素があるとすれば、投票率が50%台であることです。
投票に行かない人が50%近くいるということは、
その方たちには響く言葉を用意しなくてもよいですし、
その方たちに裨益する政策も用意しなくてもよいことになります。
つまりおおざっぱに言ってしまえば、選挙権を持つ国民の
4分の1から支持されれば過半数は取れるわけで、
その4分の1に絞って集中的に活動を行うのが正しい戦略、
ということになりますね。



 では、皆さんの職場、組織で過半数を得るためには
どうすればよいでしょうか?
実態としては意思決定のキーマンとして社長や役員や上司がいますので
多数決重視の民主主義ではないというご指摘はあろうかと思います。
しかしながら、では役職者が従業員の過半数を超える支持を得た意見を
全く無視するかというと、そうではないと感じます。
(全くのワンマン社長であれば話は別だとは思いますが)


 もし同じ組織内で働く同僚からの過半数の支持を得るとなった場合、
国政選挙と比べると支持を訴える相手はかなり均質です。

 少なくともある程度同じ目標に向かっている仲間であり、
 同じような社内用語、社内システムを共有する相手であり、
 給与水準もそこまで大きな差はないと言えるメンバー、

ではないでしょうか?

 住む場所は所属する支社や海外駐在中といった事情によって
やや異なる状況かもしれませんが、仕事を通じた情報があるので
相手の生活状況が想像できない(想像したくても不可能)な
状況ではないはずです。
家族構成や子育て、介護、自身の疾病・障害状況などまで考えると
さすがに幅広くなるとは思いますが、
それでも国政選挙の投票者と比べれば
かなり均質な集団と言えるはずです。

 
 そしてもう一つの要素として過半数の支持を得るのに必要な人数は
全体の約4分の1程度であるということも見逃せません。
国政選挙でも実際に投票権を行使するのは約半分。
これは職場でも同じくらいではないでしょうか?
つまり半分の方はYESかNOか意見を持っており、はっきり主張しますが、
残りの半分の方は意外とどちらでもよいと考えていたり、
なんとなく周りの雰囲気についていこうと考えていたり、
といったことが多いようにOzakiは感じています。


 こうして考えていくと同じ目標をある程度共有している人たちの中で、
なにかしらの改善提案や改革提案をする際、
過半数の支持を取り付けることは意外と手が届く位置にあると言えそうです。
職場内で過半数の支持を取り付けるというのはすなわち、
職場内の空気を動かすということ。
「空気」を握っている人たちだけを考えて
管理職や上席を除けば同じ部署の15%程度から賛同を受ければ
世界が変わりそうな気がしますね。


 もし皆さんがこうしたらいいのになぁ、と思っているけれども
どうやれば職場に変化をもたらせるのかわからない、
と感じている場合まずは気持ちを楽にして意見を表明してはどうでしょう。
文字通りの過半数を獲得するために部署の50%の人の同意を得ようとすると
そう簡単ではないかもしれません。
しかしながら、国政選挙でも明らかなように、実際には皆さんの意見に
賛同する方が15%程度いれば物事が動く可能性があります。
15%の方に響くよい変化を、15%の方に響く言葉で表現してみる。

 意外と簡単に手が届きそうな職場の過半数はこんな考え方の
先に得られるものかもしれません。