36℃の経年優化

日々一歩一歩自然体で成長し、経年優化を実現するための奮闘ブログ

仕事を再定義しよう(その2)

2020-02-29 20:13:44 | 仕事術


 前回はトヨタや富士フイルムを事例として、
経営環境に適応し、仕事を再定義中の企業を
ご紹介させて頂きました。



 こうした仕事の再定義は個人レベルでも
重要なのではないでしょうか?



 例えば庶務的な仕事。
単なる書類作成や伝票のまとめと定義すると、
日々溜まっていく作業をいかにこなすか、
という消耗戦の様相を呈してきます。

 こういった仕事を再定義してみましょう

 その書類を効率よく作成し
重要な情報をインプットすることで、
チームや会社の生産性を上げる仕事、

 と定義すれば…



 経費精算をスムーズに行い、
無駄な支出を割り出したり、
戦略的投資を機動的に実現する仕事、

 と定義すれば…



 もしかしたら皆さんが日々「雑務」として
忙殺されている各種の仕事に新しい意味を
持たせられるかもしれません。
そしてその先には皆さん自身が環境に適応し、
より一層輝ける未来につながるかもしれませんね。



 もう一つの事例はOzakiの仕事。

 ご存知の通り

 ここでテロがありましたよ
 こちらでは選挙に伴う暴動が予想されますよ
 こういう状況ではここに要注意です!

といった情報をお伝えしていますね。



 一言で表現すれば、

 「海外での安全管理を支援する仕事」

と定義することが一般的でしょう。
実際にホームページ等でもそのように
説明を記載しています。



 しかしながら、Ozaki自身は今の仕事を

「世界で活躍し続けられる日本人を増やす仕事」

と定義しています。

Ozakiにとって海外の治安情報を集めたり、
基本的な非常事態対応を教えること、
すなわち安全管理のノウハウはただのツール。



 確かに安全管理に関する情報や知識は重要です。
その重要性と面白さを実感しているからこそ、
24時間体制で

 ニュースをチェックし、
 大事な情報を発信し、
 無料コラムでノウハウを提供する、
 お客様に応じたコンサルティングを行う、

といった活動を続けることができるのです。



 ただし、Ozakiが本当に伝えたいのは

 安全管理の重要性を多くの人に理解してほしい
 安全管理の仕組みを導入してほしい
 Ozakiにコンサルティング業務を発注してほしい

というメッセージではありません。
これらはあくまで通過点でしかないのです。


安全を確保すれば、
世界で活躍できる日本人はもっと増える。
安全をないがしろにしなければ、
世界に貢献できる期間がもっと長くなる。

 だからこそ、安全対策の知識やノウハウを
実践的に活用してほしいのです。



 今の仕事を初めて半年ほどの段階で、
この事実に気づきました。
そしてOzaki自身仕事を再定義しました。
本Ozakiがやりたいこと、そして
自分でなければできないことは

「自分の判断で自分がやりたい海外での挑戦を
 続けられる日本人を増やす」

ことであり、安全管理の仕事は
その手段に「格下げ」しています。



 
 崇高な目的を掲げ、海外で挑戦する方も
安全管理ができないがために志半ばで
死傷してしまっては挑戦が実りません。


他方で、素晴らしい技術を持っていても、
海外=危険と考え、一切の海外展開から
腰が引けてしまっている方がいたならば、
せっかくの技術も埋もれてしまいます。



 より多くの日本人が世界で輝くために、
それぞれの状況、タイミングに合わせて
リスクを正しくとれるように支援する。



 こう定義すればOzakiの取り組みは
安全管理にとどまらず、
世界で活躍し続けられる人を広く応援する
より意味のある活動になるはず。



 トヨタや富士フイルムほどのインパクトは
ないかもしれませんが、少しでも
世の中に恩返しできるよう、
自分の仕事を再定義しながら、
前進したいと考えているところです。

仕事を再定義してみよう(その1)

2020-02-15 01:30:51 | 仕事術
 最近トヨタが自動車メーカーを止めて

 「モビリティカンパニーになる」

と宣言しました。



 トヨタを筆頭とする各自動車メーカーの
これまでのビジネスモデルは

 「消費者のニーズにあった自動車を生産し、
 他のメーカーよりも多く世界中で販売する」



というものでした。

 デザインや技術力、設計発想などに
それぞれ独自色があったとはいえ、
トヨタであれ、ホンダであれ、日産であれ、
はたまた海外のBMWやVW、GM、フォード等
どんな自動車メーカーも基本的には
全く同じビジネスモデルでビジネス規模を
拡大してきたことは皆さんもご存知の通りです。



 ところが、昨年末にトヨタが突然

 「ビジネスモデルを転換する。
 自動車の販売ではなく、
 移動手段を提供する
 モビリティカンパニーになる」

と発表したのです。

参考 財経新聞
 



 世間的にはそれほど話題になっていませんが、
ozaki自身、相当の衝撃を受けたニュースでした。
クラウンやレクサスはもちろんのこと、
ハイブリッド車の先駆けとなったプリウスを
開発した世界一の自動車メーカーであるトヨタが



 「車を売ることを重視しない」



と言い始めているのです。
ozakiからするとそんなことってあるのか?、
というのが正直な感想でした。



 ただ、よくよく調べてみると
こういった仕事の再定義は既に多くの企業で
当たり前のように行われているようです。
大きく、しかも素早く変化する世界に適応するには



 我が社は〇〇を作る会社です
 うちの商品は■■とその関連部品だ
 △△サービス一筋でがんばってきました



という「一本足打法」が難しくなっているのでしょうか。



 
 例えば富士フイルムという会社があります。
ozakiと同年代かそれ以上の方であれば
デジカメではない、フィルムカメラを
使っておられた方も多いでしょう。
(若い人はぜひグーグル先生に聞いてください)
会社名にもある通り写真のフィルムで
圧倒的な強さを誇っていた会社です。



 レンズ付きカメラ「写ルンです」や
インスタントカメラ「チェキ」など
フィルムを用いたヒット商品も多く生み出し、
まさにフィルムの会社として
成長してきた歴史があります。
(なお正式な会社名はフ「イ」ルム)



 しかし、同社の最新の決算書を見てみると
売上高、利益共に主力は写真事業ではありません。
関連会社の富士ゼロックスが行う
コピー機やオフィス複合機の事業でもありません。
なんと富士フイルムの現在の主力事業は
医薬品や化粧品、医療機器なのです。
(同社の呼称はヘルスケア&マテリアル)



参考 富士フイルム社HP

 

 
 同社のビジョンは写真フィルムを軸に培った
化学物質の吸着や光の制御、画像処理の技術を
用いて世界に貢献することに拡大発展しています。
この再定義に基づけば、写真の会社ではなく
より広い分野で社会に貢献できるという
考え方なのでしょう。



 まさにトヨタがこれからやろうとしていること、

 自動車、二輪車製造を軸に培ったノウハウで
 より広く社会に貢献しよう、



という取り組みを一足先に実践した企業と
言えるのではないでしょうか?



 こう考えてみると仕事の再定義は
企業が変化する世界情勢の中で生き残るために
必須のもののように思えてきますね。
そして、これは企業だけでなく、
我々一人一人の仕事にも当てはまるのではないか、
とozakiは考えるようになりました。



(次回に続けます)

ちょっと賢い人の欠点(その2)

2020-02-08 11:55:47 | 意識を整える

 前回はOzakiがよくやってしまう悪癖、

 「無理だと思った瞬間諦めてしまう病」

のお話をさせて頂きました。



 せっかく何か新しいことに挑戦しているのに、
気がつけば、うまく行かない空気を察して、
早々と諦めてしまうことが多いのです。



 この特徴は競馬評論家の
井崎修五郎さんという方によれば
賢すぎる馬にもよくみられる特徴なのだとか。


「競走馬というものは、
 あまり頭が良すぎると駄目だ。
 少し良いくらいがいい。
 頭の良い馬は、戦況を自分で判断し、
 レースを途中で投げてしまうから」



 ラストスパートを前にして、
自分がしんどい思いをしている、
ライバルはまだ頑張れそうだ、
という雰囲気を察してしまうと
それ以上頑張れない競走馬がいます。

 全力を出し切るよりも前に諦めてしまい、
勝負所で力を抜いてしまうのです。
これは頑張っても報われそうにない、
ということを予知する能力があるからこそ、
できる省力化の取り組みですね。



 馬の場合は頭が良すぎるから
将来を予知して辞めてしまうのですが、
人間の場合は「小賢しい」程度のレベルで
こういった現象が起こりやすいのかもしれません。



 本当に賢い人であれば
自分自身がうまくできないことからこそ
大きな学びがあるということをよく知っています。
そして、多くの失敗から学ぶためには



 今の自分がうまくできないこと、
 できるかできないかわからないこと、
 そもそも人生で一度もやったことがないこと



に挑戦しなければならないことも知っています。
ですので、本当に賢いと言える人たちは
何か新しいことに挑戦し始めた段階で

 失敗することも
 格好悪いと思われることも
 力をセーブしてもいいことがないことも

すべて織り込み済みなのではないかと思います。



 その上で、あえて全力を尽くして失敗する。
これができるからこそ失敗から得られる学びが
自分の中に蓄積されるように思うのです。



 それに引き替え、
 Ozakiも含めちょっと先が読めてしまう、
(読めた気になってしまっている)
小賢しい人たちというのは
せっかく何かに挑戦しているにも関わらず、



 自分を恥ずかしい存在だと思いたくない、
 周りに格好悪いところを見せたくない
 自分の能力のなさを直視したくない

などという自分中心の理由を上げつらい
全力を出さないだけでなく、
次につながる貴重な経験、教訓を得ることも
放棄してしまっているのかもしれません。

 
 全く無知な状態であれば、
ちっぽけな自己防衛本能などは働かず、
成否関係なくぶつかっていくでしょう。
ですので、この機会損失は
ちょっと賢い人だけが有する欠点と
言えるのかもしれませんね。



 競馬評論家の言葉から、
思いがけない激励(喝!)を
もらいました。

ちょっと賢い人の欠点(その1)

2020-02-01 03:10:42 | 意識を整える


 二回にわたり、



 今の自分がうまくできないこと、
 できるかできないかわからないこと、
 そもそも人生で一度もやったことがないこと



に挑戦しませんか?
ということをお伝えしてきました。



 ただ、こういった挑戦をするときに
障害になるのは



 失敗してしまうとかっこ悪い
 恥ずかしいことはしたくない
 あえて難しいことはやりたくない



といった考え方ではないでしょうか?


 新しいチャレンジを意識的に
行い続けているOzakiも
しばしばちっぽけなプライドを守るために
挑戦に尻込みすることがあります。


 
 実はもっと厄介なのは挑戦中に
ちょっとうまくいかないことがあると



 「ああ、これはダメだ」



と諦めモードに入ってしまうこと。
全力で取り組んで失敗してしまうと
言い訳ができなくなるからでしょうか?


 「もうちょっとタイミングが整ってから
  全力で挑戦しよう」


だと言った考えが頭に浮かんでしまい
全力でぶつからずに失敗してしまう
といった経験が何回かあります。





 ある程度失敗を織り込んで挑戦している
にも関わらず、いざ失敗が目に見えてくると
途中でやめてしまうのはなぜなのか。

 もし全力で取り組んでいれば、
例え失敗したとしても、
次回につながる貴重な経験、教訓が得られるはず。
頭では分かっているのですが、
プライドを優先してしまっているのでしょうか。
なんとも根性のない人間だなぁと
力を抜いてしまうたび、自分で反省していました。



 

 そんな時、有名な競馬評論家の
井崎修五郎さんという方が
昔こんなことを言っていた、
という文章を目にしました。



「競走馬というものは、
 あまり頭が良すぎると駄目だ。
 少し良いくらいがいい。
 頭の良い馬は、戦況を自分で判断し、
 レースを途中で投げてしまうから」




 競走馬にとってレースは当然しんどいもの。
まして、

 強い相手がいる、
 この相手には今回勝てそうにない、
 これ以上頑張ってもよいことはなさそう、



と感じてしまったらより一層つらく感じてしまい
頭がいい馬ほどレースをやめてしまうのだとか。
馬が自分で走るのをやめてしまうと、
どんなに騎手が上手でもそれ以上
速く走らせることはできません。
ですので、結果的には馬が諦める=レース敗退、
ということになってしまいます。



 この文章を読んで、Ozakiはハッとしました。
過去の自分の経験を思い出して、

そうか、自分は「頭が良すぎる競走馬」
と同じくらいの頭の出来しかないんだな、

ということを自覚させられたからです。



(次回に続けます)