先週はサッカーワールドカップにおける番狂わせを事例に
潜在能力(発揮能力の平均値)と実際の発揮能力の差
についてご説明しました。
Ozakiはスポーツに限らず、仕事の場面でもこういった差が
生じているのではないかと考えています。
皆さんは毎日仕事をする中で、
今日は自分が思っていたよりもパフォーマンスがよかったな
もしくは
なんだか気分が乗らず、仕事が進まないまま一日が終わってしまった
というような経験をしたことはありませんか?
Ozakiの勝手な想像ではありますが、皆さんどちらも経験しながら、
これまで仕事に取り組まれているのではないかと思います。
これはいずれも自分自身の潜在能力とその日の瞬間的な発揮能力の差を
自覚しているからこそ起こる現象だと言えるでしょう。
自分の思っている以上に力が発揮できた日もあれば、
自分が(自分に)期待したよりもうまく行かなかった日もある。
それが毎日仕事をするということだと思います。
さて、こういった経験から何を考えるべきでしょうか?
日々の発揮能力がばらつかないようにする?
もちろんそれは大切な心がけだと思いますが、
世界トップレベルのナショナルチームですら、
ゲームごとに発揮能力がばらつくのです。
バラつきを完全に防ぐことは難しいでしょう。
Ozakiが理想だと考えるのは自分のイメージよりも発揮能力が
上振れする日を少しずつでも増やしていくという取り組みです。
つまり現在の潜在能力よりも瞬間的な発揮能力が上回る日を
できるだけ多く作るということ。
潜在能力と発揮能力の差はほんのちょっとした違いで
簡単に生まれてしまうもの。
プライベートで些細ないいことがあったり、
ちょっとした思いつきが新しい挑戦につながったり、
テンポの早い音楽でテンションをあげたり
(人によっては静かな音楽のほうが効果があるかもしれませんが)
こういう時には自分のパフォーマンスが上がるな、と
感じることがあれば、似たような状況を作り出すことは可能なはずです。
そして、本当に自分が思っているよりも首尾よく仕事が進んだなら、
それは自分の能力が発揮できる「条件」の一つを見つけたということに
なるのではないかと思います。
サッカーや競馬でも理想的な条件が揃えば、
本来の実力が発揮できる可能性は高まりますし、
実力以上の結果を得られるチャンスも生まれます。
仕事においても自分の能力が発揮しやすい条件、
言い換えれば「自分の土俵」「勝ちパターン」に持ち込む方法を
発見できれば、発揮能力は上振れするはずですよね。
そして、発揮能力が(自分が思う)潜在能力よりも大きいのであれば、
自分自身はちょっと難しいかな、と感じるような仕事でも
時には「番狂わせ」によって目標を達成してしまうことも可能なはずです。
そうやってブレを許容しつつも、発揮能力のピークを高めるための
努力を続けているとどうなるでしょうか?
自分自身の潜在能力は長期的な発揮能力の平均値と仮定するならば、
日々の発揮能力が高まれば、必然的に潜在能力はあがって来るはずです。
つまり、自分自身の「素」の実力が後からついてくるということですね。
仕事においては目に見える形で自分の能力を評価することは難しいですが、
毎日の仕事の中で、
どうすれば、自分の能力が最も発揮できるのか
どうすれば、自分自身の能力が生きる仕事の仕方ができるのか
どうすれば、発揮能力が高い状態を続けられるのか
と考え、挑戦し続ければその人の長期的な能力は知らず知らずのうちに
勝手に伸びていくのではないかと思います。
実力が伸びれば、当然「番狂わせ」で倒せる相手のレベル、
すなわち対応可能な仕事のレベルもあがります。
「番狂わせ」をどうやれば起こせるだろうか?
上手くいかないことも多いでしょうが、こうした考えを持つか
持たないか、では成長曲線の角度はきっと変わってくるのだろうな、
Ozakiはそんな風に感じます。