36℃の経年優化

日々一歩一歩自然体で成長し、経年優化を実現するための奮闘ブログ

 「『失敗』が怖くならない仕事術(その2)」

2016-02-27 09:06:56 | 仕事術


 前回は仕事の上で新しいことに挑戦するためには
失敗を恐れていては何もできなくなります、というお話でした。
そこでOzakiがおススメするのは失敗しようとなにしようと
とにかく手数を出して、繰り返し類似の仕事をすること。

 シャドウ電話受けといった模擬訓練、
 営業トークのロールプレイング、
 特定の作業工程の徹底した反復練習、
 
こういった直接仕事の成果につながらない
「練習」であってもとにかく繰り返し行うことで、
体や口が自然と動くようになってくるはずです。
その上で実戦の場とも言える仕事に臨めば、
比較的緊張せずに一つ一つの作業を行えるのではないでしょうか?



 さて、今回は手数を出すことで失敗が怖くなくなる
メカニズムに触れてみたいと思います。
Ozakiはたくさんの類似業務を繰り返し行うことで
失敗を恐れなくなる理由は二つあると考えています。

 一つはチャレンジの数を増やすことで、失敗経験もおのずと増え、
失敗するパターンがおおよそつかめるというもの。
人間誰しも学習能力を持っています。
全く取り組んだことのない、目新しい仕事に取り組む時、
自分が失敗するとどの程度損害が出るか、
周囲の同僚や先輩、上司に影響があるか、
はわからないはずです。

 もしかしたら会社が倒産するほどの大失敗につながるかもしれませんし、
もしかしたら、誰かがすぐリカバーできるレベルのミスかもしれません。
通常新人/若手が任される仕事で会社が倒産することはまずありませんが、
失敗した際の影響度合いが分からない人間にとっては、
恐怖感から体がすくんでしまいかねませんよね。

 昔お年寄りが携帯電話をうまく使えない理由の一つに
ボタンを間違って操作した時に携帯が壊れてしまうのではないか、
という懸念があるという話を聞いたことがあります。

 若い世代の人たちは操作ミスで携帯が故障することはない、
万が一間違ったとしてもメニューボタン等で初期画面にすぐ戻れる、
ということをよくわかっているので

 こう操作するとどうなるのだろうか?
 このボタンは何のためにあるのだろうか?
 とりあえずいくつかアプリをダウンロードしてみよう

といった使いながら使い方に習熟するという方法が一般的です。
ところが、自分の力では元に戻せなくなるかもしれない、
と感じてしまうとこの方法は通用しません。
そのため、本来有効なはずの使いながら使い方を覚えることができない、
そういうお話でした。



 仕事でも同じように、

 失敗してもなんとかなる、
 リカバーする方法は存在する、
 フォローしてくれる人もいる、 

と思えるようになるまで、失敗のパターンを学ぶことができれば、
失敗しながらでも成長できるようになるはずですよね。
数多くの失敗、色々なパターンの失敗を体感するには、
まずは数多くの挑戦をしてみなければなりません。
挑戦数が多くなれば、同じ失敗回数でも失敗率は減るもの。
失敗から学び、失敗率を下げるためにも新しい仕事、作業に
ひるむことなく手数を出すとよいのでは、とOzakiは考えます。



 もう一つの経路は失敗を繰り返すことで、
精神的にタフになれるというものです。
失敗のパターンを学ぶだけでなく、
数多くの失敗を繰り返すことで、多少のことには動じなくなります。

 もちろん失敗をして全く反省しないのは考え物ですが、
どうがんばっても事前に予想もしなかった事態によって
思い通りの結果が得られないということはままあるもの。
そういったときでも焦らず、怒らず、慌てず対応するためには、
常に精神状態にゆとりが必要です。



 常にゆとりがあるように見える上司や先輩も
過去に全く失敗せず、常に冷静に対処できてきたわけではないはずです。
彼らは仕事の経験が長いがゆえに、いろいろな失敗もしてきています。
しかし、繰り返し失敗を経験することで、徐々に

 「思い通りではなくても冷静でいられる範囲」

を広げてきたのではないかとOzakiは考えています。

 精神的なタフさ、ゆとり、落ち着きといったものは
一朝一夕には身に着くものではありません。
もし、読者のみなさんがそういった精神力を備えた人に憧れるのであれば、
自分の「許容範囲」を広げるためにも手数を出して、
さまざまな失敗を経て打たれ強くなっていくというプロセスが
必要なのかもしれない、と考えてみてはいかがでしょうか?

 「『失敗』が怖くならない仕事術(その1)」

2016-02-13 01:06:14 | 仕事術
 
 日本ではゴールデンウィーク真っただ中。
(このコラムは2016年5月5日に配信したメルマガの一コーナーです)
メルマガ読者の方も多くの方はお休み中かもしれません。
Ozakiは基本的にあまのじゃくですので、
人が休むときにはあまり休まず、
人が休まなさそうな時にまとめて休みを取るのが好みです。
(GW中会社は休みですが、その分自己投資、人脈づくりを
意識して続けるようにしています)



 お休み中に溜まったメールボックスの中でこのメルマガが
埋もれてしまうかもしれませんし、
また、読んでいただけたとしてもじっくり読む時間はないかもしれません。
そのため、今週、来週は少し軽いテーマでお届けしたいと思います。



 日本の会社の場合、4月から始まる新年度に新人さんが多く入社します。
皆さん、社会人生活がスタートして1ヶ月、環境にも慣れて、
ようやく一息ついているのではないかと思います。
このメルマガでも新人の方を含む数名の若い読者を
お迎えすることができましたのでそういった方にお伝えしたい内容です。



 社会人になるとこれまでやったことがないような行動が増えているはず。

 名刺交換
 外部から会社にかかってくる電話への対応
 自社製品の見込み客向けプレゼンテーション
 議事録の作成
 上司・先輩への報連相

などなど、新しく覚えなければならない業務が多すぎて
とてもここでは書ききれないくらいです。
まだどきどきしながら取り組んでいる仕事があるかもしれません。

 Ozakiも10年前には外線の着信音が鳴るたびにビクっと反応し、
受話器を取った瞬間から全身から汗が吹き出すといった経験をしました。
あまりにも電話がぎこちないので、家に帰った後、
受話器を取るふりをして

 「はい、○○の▲▲部です」

と口を動かす「シャドウ電話受け」を毎日50回ほど繰り返していました。

 野球にはシャドウピッチングという言葉がありますが、
自分の体に基本動作を覚えこませるため、ボールを投げずに
タオルを持ってピッチングフォームを繰り返し練習するというやり方です。
こうすることで、体に負荷をかけずに基礎が身に着くという
コンセプトの練習なのですが、おかげさまでOzaki自身も
およそ1週間ほど、この「シャドウ電話受け」を繰り返した結果、
緊張せず、スムーズに電話応対ができるようになりました。
(嘘やろ!とツッコんでいる方もいると思いますが、事実です)



 この経験もそうですが、Ozakiが新しいことに取り組む時、
「失敗」を極度に恐れなくてすむように心がけていることがあります。
それは「失敗」が怖い時ほど、失敗しそうな新しい作業、業務を
集中的に繰り返すということ。



 新しいことを始めた時、いきなりうまくできることはまずありません。

 どのように体を使えばいいのか、
 作業全体のどこが最も重要なのか、
 仕事にかけていい時間はどのくらいなのか、

すべてが手さぐりなのですから、むしろ「失敗」して当然とも言えます。
他方で、人間誰しもプライドがありますし、いい格好したいという
気持ちを持っているのは否定できませんよね。
自分に自信が持ちきれない時ほどなんとかうまくやってやろう、
という「欲」が出るものではないでしょうか?



 そんな「失敗」が怖い時にどう対処すればよいか。
それはとにかく手数を出して、「失敗」に慣れることだとOzakiは思います。
次回は手数を出すこと、「失敗」に慣れることの効用をお伝えします。

(次回に続けます) 

Ozaki流足を使った仕事術

2016-02-06 20:22:11 | 仕事術


 日本に戻ってきて約二か月が経過しました。
自己評価ではある程度マイペースに仕事ができるように
なってきたかなと感じている毎日です。
(このコラムは2015年4月28日に配信したメルマガの一部です)


 自分のペースで仕事ができるようになってきたということは
自分自身ですら気づいていない癖も出やすくなっているということ。
本部で働き始めて周囲の方に

 「Ozakiさんってよく立ち上がってますよね」

と言われ、自分はそういう癖を持っているのかと
気づかされたという出来事がありました。



 確かに、Ozakiは仕事を進める上で、

 わからないことがあればすぐ関係者に質問しに行ったり、
 担当者に直接書類を手渡しにに行ったり、
 気分転換も兼ねた情報交換に行ったり、

立ち上がってというよりもそのまま誰かの席を訪問してみる、
そういうシーンが多いのかもしれません。
改めて指摘されると自分自身の癖がよくわかるという事例です。



 さて、よく立ち上がって誰かのところに行っているOzakiですが、
なぜこういう仕事のスタイルになったのでしょうか?
自分自身でもこれだ!という理由はよくわからないのですが、
一つ気づいたことは、Ozakiの発想の根底に
同じ建物の中で、せいぜい2~3階移動するだけで用事が済むのであれば、
さっさと訪問して用事を済ませるのが最も効率的であろう、
という考え方があるということです。



 自分が分からないこと、知らないことをマニュアルで調べたり、
過去の事例をひっくり返して確かめるよりも、
Ozakiよりも当該分野の経験豊富な方に質問して回答を得るほうが、
圧倒的に短い時間で済むはずです。
2~3階の移動に必要な時間はせいぜい20~30秒ですから、
調べものに1分以上かかるのであれば、直接質問した方が早い、
そうOzakiは考えているのだと思います。

 海外の事務所から日本にいる同僚を訪れることはまず無理ですので、
その時には電話やメールを活用せざるを得ませんが、
近い場所にいるのであれば直接話をする、これがOzaki流のようです。
電話やメールの場合は相手の反応を直接捉えにくいというケースも
あるのではないかと思いますが、実際に面と向かって話をすると、
相手の細かいしぐさはもちろん、今取り組んでいる仕事もある程度
把握したうえで、コミュニケーションを図ることができると感じています。

 相手が不在だったり、忙し過ぎたり、と
「空振り」になるリスクはゼロではありませんが、
それでもなお自分が足を使って仕事をするメリットが大きい、
Ozakiはそう感じています。



 Ozaki自身はこういった仕事のやり方に慣れているので、
自然体で過ごしているのですが、人によっては足を使って
仕事をすることが難しいという方もいらっしゃるかもしれません。



 物理的に距離が離れている事例はやむを得ないのですが、
思いのほか、誰かに質問する、確認する、依頼する、
といったコミュニケーションが得意ではないという方も多いようです。
電話やメールに比べ、相手との接触の度合いが密になりますので、
そのやり取りの濃厚さが苦手という人もいるのではないでしょうか?



 また、もう一つ多そうなのは、

 自分が知らないことを相手に明言し、教えを乞う「質問」を避けたい、
 ともすれば圧力、督促と取られかねない「確認」を嫌がる、
 相手に行動を起こしてもらう「依頼」が苦手、

そんな思考パターンもあるのではないかと想像しています。

 少し前に読んだ「仕事の強みの磨き方」では誰かに
質問したり確認したり、依頼したりという行為は自分よりも相手の方が
その内容に詳しいということを認識しているから行われるのだ、
と書かれてありました。

 正確な引用ではないかもしれませんが、



「質問」「確認」「依頼」といったコミュニケーションが上手な人は
自分が特定の分野に弱いということを自覚しているからこそ、
繰り返し周囲の人に「質問」「確認」「依頼」をして、
その結果、自分の本来の強みを発揮する時間を確保している、

 そういった趣旨の文章があったと記憶しています。
この一節はまさにその通り本質を表しているのではないでしょうか?
特定の強みを持つ人でも、その強みを効率よく活用するためには、
自分よりも経験、知識豊富なジャンルをお持ちの方が近くにいれば、
そういった方の力を借りる必要がありますよね。



 Ozakiの場合は全方位的に弱みばかりということもあって、
誰かにすがり、助けられながらでなければ仕事ができないだけですが、
自分の足を使って効率よく仕事を進めていくという能力、
あちこちに強みを持つ人とネットワークを持っているという能力、
はあるのかもしれません。



 普段机にかじりついています、という読者の方も、
1週間くらいでよいので、メールや内線電話ではなく、
自分の足で上司や同僚、後輩とコミュニケーションしてみる、
そんな取り組みをしてみてはいかがでしょうか?