先週は勢い余って「ダイの大冒険」の
ワンシーンを語ることに終始してしまいました。
一部この話に食いついてきた
漫画のファン層の皆様、ありがとうございます。
他方でまったく意味不明だったという方、すみません。
先週の話は簡単におさらいすると
圧倒的な魔法力を持つ大魔王の初級魔法
と
必死で修業した人間の魔法使いの強力な魔法
では前者の方が威力が大きい、
ということがありうるというお話でした。
こうした事態は仕事や趣味においても
絶対能力が全く違う人同士で発生しうると言えます。
仕事に置き換えてみると、
一見同じような作業をしている場合でも、
その質、内容のレベルが全く違うということは良くある話。
例えば議事録づくり一つとってみても、
単に音声を文字にするだけではなく、
話題になっている背景や関連の事象、
ひいては発言者の意図や議事録を読む人の
立場を踏まえて表現を若干調整するといった
工夫ができるかどうか、
で議事録を作った人の力量がはっきりわかります。
つまり同じ「議事録作成」という行為であっても、
作成者の絶対能力によって
その行為の結果は全く変わってくるのです。
二回前にOzakiは飛行機のように
理論上出し得る最高速度ではなく、
最も経済的な巡航速度で
毎日過ごせるようになるのが理想ですね、
というお話をしました。
しかしながら、これは常に余裕を持っておこう
という意味ではありません。
巡航速度でも十分な成果を出しつつ、
その余力で更なる成長を目指せるようにならなければ
一人前ではないですよ、という意図でした。
一口に巡航速度と言っても、ジャンボジェット機のそれと
セスナ機のそれが全く違うように、余力を持って出せる能力は
その人の絶対能力(最高速度)によって全く変わってくるのです。
たいていの場合において、最高速度である能力の絶対値を伸ばそうと
工夫や努力をしなければ、巡航速度も伸びてこないと思います。
もし、その人の絶対能力があまり伸びないのであれば、
当然のことながら一定の余裕を見込んだ
巡航速度も伸びませんよね。
反対に絶対能力が上にぶれていけば、
自然と巡航速度も速くなりますし、
昔と同じことを同じ質でやった場合には
より多くのゆとりが生まれる、
ということになります。
こうやって考えていくと、成長のらせん階段は
ある行動を最高速度でいいのでなんとかこなせるようになる
↓
同じ行動を巡航速度でこなせるようになる(最高速度のUP)
↓
同じ行動を巡航速度で余裕をもって仕上げられるようになる(最高速度UP)
↓
得られた余裕で他の工夫をしてみる
↓
巡航速度でも十分に質の高い仕上げができるようになる(最高速度UP)
という順番に上っていけばよい、ということになるでしょうか。
もし皆さんがらせん階段を知らず知らずしっかりと上っているのであれば、
ある日気づいた時には大魔王のメラの如く、いとも簡単に
新人や若手が一生懸命努力して行っている業務を指先で片付ける、
なんてことができるかもしれませんね。
日々の巡航速度を上げるために、最高速度、自らの絶対能力値を
引き上げるための努力を怠らない。
これが成長のらせん階段を上り、巡航速度でいい仕事をするための
秘訣ではないか、とOzakiは感じています。