日本経済新聞の「私の履歴書」で
デザイナーのコシノジュンコさんの担当された
一か月がありました。
普段からこの「私の履歴書」は愛読していますが、
特に芸術家や建築家、音楽家、といった、
Ozakiが明らかに感度の低い分野の方が登場する時は
じっくりと読むようにしています。
先日読んだ記事で非常に印象的な内容があり、
今日はその感想をお伝えしたいと思います。
記事の中で、コシノジュンコさんが
こんなエピソードを紹介していました。
青山にブティックを開いた際、
お店の場所を説明したくても
近くの通りによい名前がなかったそうです。
そこでコシノさんは堺屋太一さんに
助言を求めたところ
「好きな名前を付けちゃえばいいんだよ」
とのアドバイスを得たのだとか。
その通りは青山霊園につながっていたことから
『キラーストリート』と名付け、
お店の案内状にはもちろんのこと、
近くで乗ったタクシーの運転手さんにも常に
「キラーストリートにお願いします」
と伝えてお店に戻っていたのだとか。
いつの間にか、これが「キラー通り」として
世の中に定着したそうです。
少し調べてみると、コシノさんは
青山キラー通り商店街のGM=ゴッドマザー、
という肩書を得ているみたいですね。
「名前がなければつけちゃえばいい」
という堺屋さんの発想もすごいですし、
それを実際に実践してしまうコシノさんもさすが。
新しい分野に挑戦する時や、
自分の得意分野を組み合わせた取り組みを始める時、
その活動にピタッとはまる言葉がない、
と感じることもしばしば。
そんな時、自分の活動に新しく名前を付ける、
自分の立ち位置を造語で表現してみる、
というのは面白いかもしれません。
自分にその言葉を毎日言い聞かせてみる、
積極的に自己紹介で使ってみる、
さりげなくその言葉をメールに忍び込ませる、
といった、
「名前がなければつけてしまえばいい運動」
はやってみて損はないように思います。
定着しなければ周囲の記憶から
フェードアウトするでしょうし、
定着すればめっけもん。
最近話題の「片付けコンサルタント」
近藤麻理恵さんも登場したての頃は
「片付けコンサルタント」ってなんだよ!
と言われていたはず。
Ozaki自身、競馬関連の案内をする際には
獣医師免許+証券アナリスト+競走馬出資が得意、
という特徴を詰め込んで
「レースホースアナリスト」
という(おそらく)他に誰も使っていない肩書を
勝手に名乗っています。
Ozakiは特段馬券が上手ではありません。
調教師や騎手といった公式な競馬関連資格も
保有していませんし、牧場関係者でもないのです。
が、
強い競走馬とはこういう馬ですよ
このレースで素質上位の馬はこれとこれです
この競馬場ではこんな競走馬が穴をあけやすいです
コスパのいい競走馬を見つけるにはこうするんです
というお話が得意な人間として、
「レースホースアナリスト」
という自称は役に立っているように思います。
あまりに意味不明の名前を付けると、
周囲の人がついてこられないかもしれませんが、
自分の取り組んでいることや自分の立場を
表現する単語がない場合に
「名前がなければつければいい」
という発想は役に立つように思います。