36℃の経年優化

日々一歩一歩自然体で成長し、経年優化を実現するための奮闘ブログ

成長過程こそ共感、応援の源(その2)

2013-05-19 07:58:02 | 意識を整える
 
 前回は大ヒットした映画、漫画やスポーツ選手、経営者の物語には共通の背骨があるというお話をしました。万事順風満帆で、大成功を収めるのではなく、困難に直面し、惨敗や挫折を繰り返しながら成長していく、そんな筋書きがどのストーリーにも背骨として通っているというもの。

 少しずつでも確実に成長していく主人公に我々は共感し、いつしか、応援したいという気持ちが湧いてきます。だからこそ、多くの人がこの筋書きに熱狂するのではないでしょうか?



 この筋書き、フィクションや超一流の方々の成功物語だけではありません。Ozakiも含めた「普通の」人間でも同じ法則は当てはまると思います。

 仕事でもスポーツでも芸術でもなんでもいいのですが、いきなり完璧にできてしまう人はごくごく少数でしょう。最初は全くできない状態から、なんとか形になり、まずまずできるようになる。その後大幅な成長が止まる時期があり、挫折したり嫌になったりする時期が来る。それでも続けているとある日もう一度成長が始まり、また次のステージへ。苦しい時、もがいている本人は辛いと感じるかもしれませんが、
少しずつでも進捗する姿に人は共感するのだと思います。



 そうやって苦労しながら成長するからこそ上司や先輩や、友人、そして家族が応援してくれるのではないでしょうか?そう、まさに映画や漫画で我々が主人公に感情移入するのと同じです。きっと、頑張っている後輩にいろいろ教えてあげたくなるのも同じでしょう。



 共感者、応援者が力を貸してくれる方法はいろいろでしょう。

 次のステージに上がるために必要な情報をくれるかもしれません。
 問題点に強い専門家を紹介してもらえるかもしれません。 
 悩みや愚痴を聞いて精神的にサポートしてもらえるかもしれません。



 どんな方法であれ、共感してもらえる、応援してもらえるというのはもがいている本人、苦労している本人にとって心強いものです。映画や漫画、一流人の成功物語にも必ず応援してくれる人や、導いてくれる人(流行りの言葉では「メンター」)が登場します。

 
 そんな心強い味方、共感者、応援者を集めるために、そしてその応援をエネルギーに変えてさらに成長するために、日々成長する姿、進捗する姿を見せることが大切なのだと思います。



 言葉を替えれば、初めはうまくできなくても、仕事の進め方が下手でも、例え迷惑をかけたなぁと感じてしまったとしても、上司や先輩のアドバイスを素直に聞いて、日々努力し続ける。そういう人が共感者、応援者を増やせるとも言えるのではないでしょうか?



 次回は共感者、応援者を集める秘訣(?)を紹介します。


成長過程こそ共感、応援の源(その1)

2013-05-11 08:07:46 | 人間関係


 このコラムでは一歩一歩成長するための秘訣を取り上げています。短期的に全力以上を出し切って燃え尽きるのではなく、たとえ毎日少しであっても長期的に継続できる成長を目指しているからです。今回からはそういう努力を支えてくれる発想を紹介したいと思います。



 みなさんにもお気に入りの「物語」はあるかと思います。小説でもいいですし、マンガでもいいですし、映画でもなんでもアリです。フィクションの世界ではなく、一流アスリートや一流仕事人の成功物語が好き、そんな方もいらっしゃるかもしれませんね。

 今日のコラムはそういった「物語」に共通する背骨の話でもあります。その背骨とは主人公が成長していく過程に共感と応援が集まるというもの。面白く、かつワクワクする「物語」は必ず主人公の苦労と成長が描かれています。


 例えばマンガの「ドラゴンボール」。(20代後半~40代の皆さんならほとんどの方が名前を聞いたことがあるでしょう)簡単にストーリーを説明します。


 尻尾の生えた不思議な少年孫悟空が

 天下一武道会優勝を目指して厳しい修行をして
 現れた大魔王を倒すためにさらに厳しい修行をして
 そこに現れた戦闘民族の宇宙人を倒すためにさらに厳しい修行をして
 さらに現れた宇宙を我が物にしようとする一団を倒すための修行をして
 その後孫悟空を倒すためだけに生み出された最強の生物を・・・

と次々に強くなっていく相手を倒し、大ピンチの連続を乗り切る物語です。毎回ライバルにコテンパンに叩きのめされ、死にかけるのですが、その度に修行をし直し、肉体的にも精神的にも強くなって戻ってきます。

 そして地球を救い、宇宙を救い、未来を救い、(このあたりはマンガならではだと思いますが)カッコいい、強い大人になっていくという筋書きです。

 ワンパターンではありますが、ご存知のように大人気ヒット作になりました。連載終了から15年以上経過していますが、最近もアニメが放送され、新作映画まで作られる人気ぶり。



 このドラゴンボール、なぜここまで魅力的なのでしょうか?なぜ根強い人気を誇っているのでしょうか?


 それは主人公である孫悟空が少しずつでも確実に成長するからだと思います。困難に立ち向かい、目的のために必死で修行をする。その結果、初めは絶望的だった彼我の実力差を克服していく、その繰り返しです。その成長の過程こそ読者が共感し、熱狂的に支持するポイントなのでしょう。



 また競馬の世界ならば、オグリキャップ号がこの筋書きで日本中を興奮の渦に巻き込んだ、と言えるかもしれません。恵まれない環境の中で、血統も地味な馬があれよあれよという間に下剋上を果たし、一旦は日本最強とまで言われるようになったのです。しかし、その後スランプに陥り、一年ほど全盛期の輝きを失います。もうオグリキャップは終わった、そう囁かれる中、引退レースである有馬記念で奇跡的な復活優勝を果たす。

 大レースをたくさん勝つ、それだけではない魅力が詰まった馬でした。単純に強い馬は他にもいますが、彼ほど熱狂的な声援を受けた馬をそして、日本中を注目させせた競走馬をOzakiは他に知りません。少しずつ成長し、苦しい状況からでも這い上がってくる。その過程が人をワクワクさせ、圧倒的な支持を集めた理由の一つでしょう。オグリキャップの物語にはドラゴンボールに似た背骨があるのだと思います。



 この背骨、映画であれば『ロッキー』や『ロードオブザリング』も同じ。スポーツ選手が怪我や挫折を乗り越えてオリンピックの金メダルを取るとか、W杯などで優勝するというのも同じ背骨が通っていますよね。


 生まれた時から超エリートで、何の不自由もなく育ち、勉強しても、スポーツをしても、芸術をやらせても、万能。そんな主人公があっさりと偉業を達成する物語はおそらく共感を呼びません(笑)そういう筋書きでは物語の中で起承転結が生まれませんよね。どんな物語であれ、成長する過程を描くからこそ共感が生まれ、主人公やその周辺の人物に応援が集まっていくのではないかと考えます。



 Ozakiはこの背骨を人間の人生にもあてはめられるのではないかと思います。人間は誰しも、困難に立ち向かい、少しずつ成長していく、そのプロセスに共感し、そして応援したくなるのではないでしょうか?


(次回に続けます) 

夢しか実現しない

2013-05-08 22:40:28 | 意識を整える


 一年の最後でもあり、来年の夢や目標を考えている方に向けて、Ozakiがいい言葉だなぁと感じたものを紹介したいと思います。(このコラムは2011年12月26日に配信したメルマガのメインコラムです)

 それは

「夢しか実現しない」

という言葉です。

 この言葉は福島正伸さんという方の言葉。福島さんは大学卒業後、さまざまな事業に挑戦し、1988年に株式会社就職予備校(現・アントレプレナーセンター)を設立し、代表取締役に就任。
 自立型人材の育成、組織活性化や新規事業立ち上げ、地域活性化支援の専門家として、20年以上にわたり、約5000回、延べにして20万人以上に研修・講演を行ってきた方です。2007年からは毎年『夢(ドリーム)プラン・プレゼンテーション』を主催しすべての人が夢を叶えていくための取組の支援を行っています。著書も多数あるので、ぜひ検索してみてください。



 さてその福島さん自身も一番気に入っているという言葉がこの

「夢しか実現しない」

という言葉。Ozakiもこの言葉はいいなぁと何度も噛みしめて来ています。

 
 これまで人類はいろいろなことを実現してきました。

 料理や暖を取るために火を使うこと
 危険かつ結果が読めない狩りをする代わりに動物を飼い馴らすこと
 さまざまな道具を生み出して暮らしを便利にすること
 印刷技術を編み出し、多くの人と知識を共有すること
蒸気の力でより強大なエネルギーを使うこと
 高い山の登頂や南極、北極に到達すること
 ロケットを飛ばして月の表面を歩くこと
 

などなど。もちろんここに書ききれないほど、もっと多くのことを達成してきています。

 これらはどれも先人が現状を変えようと試行錯誤の結果実現したもの。取り組み開始から数十年かかったものもあれば数百年単位で実現させたものもあるのではないかと思います。

 ただし、そのどれにもが共通していることは

 「だれかが夢として思い描いたからこそ実現したのだ」

ということ。
 
 こういう不便を解消したい、
 こういう道具があったら便利なのに、
 この先がどうなっているのか見てみたい、行ってみたい
 
といった実現したいという思いがきっかけとなっています。その思いがいつしか夢になり、試行錯誤が始まり、多くの失敗の後に実現する。こんなサイクルが人類の歴史上ずっと続いてきているのだと思います。

 逆に言えば、思いつかなければなにも実現しないということ。思いついても夢を描かなければ何も実現しないということ。夢を描いても、夢に向かって試行錯誤しなければ何も実現しないということ。



 そう考えれば、これから読者の皆さんが実現させることは、今皆さんの頭の中にある皆さんが思い描く未来想像図の範囲内。その中で、いくつかが夢になり、一生かけて追いかけ続けるからこそ
皆さんが思い描いたとおりに実現するのではないかと思います。未来想像図の範囲が狭ければ、実現する範囲も狭くなってしまいます。

 福島さんは同時に

 「夢を描くのは無料、かつ税金もかからない」
 
ともおっしゃっています。どれだけ大きな夢を思い描いたとしても失うものはありません。それならば、日常の制約条件を思いっきり取り払って夢を描いてみたいですね。

 年末年始を迎え、来年の抱負を考えられている方もいるかもしれません。
1年単位で実現できることを考えるのも大切ですが、思い切って

 「死ぬまでにこんなことをしたい!」

と大風呂敷を広げてみてはいかがでしょうか?夢を描くからこそ、様々なことが実現するのです。できる限り夢を膨らませ、ワクワクしてみてもいいかもしれません。


 そうやって、目いっぱい風呂敷を広げたあと、夢を実現するための試行錯誤を始めると、その時にはきっと夢の実現の第一歩を踏み出しているのだとOzakiは考えます。

あなたが雑用を創り出す

2013-05-04 12:59:18 | 意識を整える


 前回のつれづれ雑感コーナー(このブログは週刊で発行しているメルマガのメインコラムバックナンバーを公開しているものです。メルマガ本編にご興味おありの方は⇒http://www.mag2.com/m/0001596640.html から登録してみてください)では飲み会の幹事や盛り上げ役も立派なプロジェクトの一つ、ということをお話ししました。この話を書きながら考えたことを紹介したいと思います。


 それは「自分が取り組んでいることをつまらないものと考え始めたら本当につまらなくなってしまう」ということです。

 なぜ自分が飲み会の取りまとめ役ばかりやらなければいけないのか
 なんで毎回議事録取りばかりさせられるのか
 どうしていつも相手先からのクレームを聞く役を任されているのか

などなど、つまらないなぁと思う仕事、役割がありませんか?読者の皆様にも心当たりがあるかもしれません。

 
 ただ、これらの仕事、役割をつまらないものと考えて取り組むとただただつらい時間が確定してしまいます。早く終わらないかなぁと感じている時は時間が過ぎるのはとても遅いですよね。同じように早く終えたい、やめたい、といったことばかり考えているとなかなかその仕事は終わらせられません。我々の考え方が↑のような仕事をより「つまらない」ものにしてしまうのです。

 
 ザ・リッツ・カールトンホテルの日本支社長である高野登さんも

 「小さな仕事を雑にやるから『雑用』になる。どんな小さな作業であっても『雑用』という種類の仕事はない。『雑用』を創り出すのはあなたの考え方や仕事のやり方です」

というような趣旨の発言をされていたように記憶しています。まさに考え方、仕事に向かう姿勢が雑用を生み、仕事をつまらなくする原因、そんな考え方ですよね。

 
 どんな仕事であっても本気で取り組む、
 つまらない仕事にはしないぞ!と決めて取り組む、
 なんとか面白い仕事にしてやろう!と工夫してみる、

そうすることで、同じ作業であっても見え方が変わってくるように思います。

 飲み会の幹事であれば、主賓が心から楽しめるように挑戦してみる、
 議事録であれば、発言の意図、発言者の立場を想像してみる、
 お客様のクレームを聞きながら、自社の改善プロジェクトをイメージする、

などなど、つまらないと思っていた仕事の先に、思いがけず自分が楽しめる世界が広がっているかもしれません。

 経営コンサルタントとして世界的に著名なトム・ピータースという方がいます。その方の著書に「セクシープロジェクトで差をつけろ」というものがあります。ここで言うセクシーとは即ち自分が楽しめる、またカッコいいと思える、そんな意味合いですね。皆さん自身が仕事を楽しく変えていく、カッコいいと思えるプロジェクトに携わることで成長していくのですよ、という内容の名著です。(もっともこの本はもっと過激な表現で読者を焚き付けるのですが)



 自分がネガティブに考えれば仕事は「雑用」になります。一方で、自分の捉え方次第で仕事は「セクシープロジェクト」にもなります。どちらに転がるか、は自分自身の心の中身次第なのではないでしょうか?

 もしあなたが毎日雑用ばかりやっている、そんな風に思っているのなら…。実はその「雑用」はあなたが創り出しているのかもしれません。

機会を創り出すということ

2013-05-01 17:58:59 | 仕事術


 前回は

「上司や先輩からの「やってみなはれ」という言葉を引き出すには、若手の積極的な、そして中身の伴った提案が必要ではないか?」

というテーマでコラムを書いてみました。

 そういった提案の際に参考になるなぁと感じた言葉があります。
それは

「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」

という言葉。

 お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、これはリクルートを創業した故・江副浩正さんが当初社訓として掲げていた言葉です。現在は正式な社訓ではないそうなのですが、この言葉を机に飾っているベテラン社員や座右の銘としているリクルートOBも多いのだとか。

 
 前回のコラムを書いている時、Ozakiはこの言葉を思い出しました。若手の場合は自分の意見がなかなか通らないということも多いと思います。相手となる上司は大抵年上で経験豊富。単なる思い付きや突飛なアイディアだけでは説得が難しいのも無理ありません。時には判断基準がよくわからない、といった不満を抱くこともあるでしょう。

 そんな時、ふて腐れることや、居酒屋で愚痴を言うのは簡単です。しかし、

 なぜ上司や先輩が自分のアイディア、意見に首を縦に振らないのか?
 なぜ挑戦するチャンスを与えてくれないのか?

 客観的に見ると実は自分のアイディアが未熟で、責任ばかり上司に押し付けている、ということが多いのではないでしょうか?

 中身が煮詰まっていない提案をしていないか、
 過去の失敗事例をそのままやろうとしていないか、
 自分のやりたいことが本当に相手に伝わっているのか、
 自分のやる気、責任感を伝える為に何か行動したのか、

など、上司や社風、環境に原因があるのではなく、自分に原因がある。そんな状態では上司や先輩は「やってみなはれ」とはとても言えないはずです。今一度自分の考え方を練り直し、自分の言動に責任を持つ。そんな工夫がなければ「やってみなはれ」は引き出せません。



 アイディアを出すだけ、口だけ出すのでは不十分。

 自らのアイディアはどんな影響があり、どんなメリットを生み出すのか?
 自分がどれだけの準備、調査、研究をしてきたのか?
 そして自分がトラブルも含めて先頭に立つ気概があるのか?

たとえ最終的な責任を上司が持つにせよ、自分ひとりでもやるんだ!そんな決意と覚悟をもって提案すれば「やってみなはれ」と言われる可能性は高くなるはず。

 そこまでやってこそ「自ら機会を創り出す」と言えるのではないでしょうか?そして既にお気づきかもしれませんが、ここまでのプロセスは「自らを変え」るための第一段階の取り組みです。そしていざ「やってみなはれ」と言われたら・・・。その時は精一杯取り組んで、さらなる成長に向けて「自らを変え」ましょう。



 Ozaki自身も時として上司や環境に不満を覚えてやるせない瞬間があります。そんな時には一息入れて、改めて自分の提案を見直すようにしています。(不満が溜まった状態や怒りを感じている状態では冷静になれませんので少し時間を置くようにしています)そんな時、

「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」

はどんな組織にいるにせよ、大切な考え方だな、とOzakiは感じるのです。