杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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肺の症例検討会

2008年08月24日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
関東内科カンファレンスの前日は、毎月恒例の肺の画像の会で楽しみにしている会です。神田までの道のりは遠いですが、ほぼ皆勤賞で3年は通っています。
■症例は60台の女性、軽い糖尿病で1年の経過で続く肺の腫瘤影でした。AMPC/SBTで画像及び炎症反応は改善しておりましたが、血痰が続いたとのこと。答えは
Actinomycosisでした。こんな感じです↓
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/utils/fref.fcgi?PrId=3051&itool=AbstractPlus-def&uid=6981958&db=pubmed&url=http://www.ajronline.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=6981958

■2例目は70台女性で肺結核bII2でHREで治療開始、画像上も理学的にも改善していたが、突然の発熱と酸素低下というものでした。画像の会でも時々ですがhistoryだけで答えが浮かぶこともあります。この症例に関してはVascularな病変がなければ(PE, PTTM、CNSなどにも)やはりA:autoimmune&allergyが考えられ、薬剤性肺炎, MACなどで見られるHot tub lungのようなacute HP、Paradoxical reactionが最も考えられました。正解は自分が最初に思い描いていたParadoxical reactionでした。これもなかなか勉強になりました。
腐っても東京、というのは本当で、やはり勉強するチャンスが多いのも事実だと思います。

関東内科カンファレンス

2008年08月24日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
今日は関東内科カンファレンスに参加してきました。自分も世話人の一人に入ってます。聖路加の症例についてはみんなでdiscussionしてのぞみました。
なるべく検査データとか画像に頼らない鑑別診断を挙げることを心がけましたが、
楽しかった、の一言です。あんずからの症例は、呼吸器科なのに呼吸数がなかったり突っ込みどころも満載でしたが、そこは勢いで切り抜けました。鑑別はVINDICATEで一応やっていきましたが、次回はもう少し可能性の少ない症例は削って、絞った鑑別にしていきたいと思いました。それにしても、恐るべし症例たち。駒込、東大、聖路加、杏林、虎ノ門のレジデントを中心にさらに内科医同士でレベルアップできれば、と思っています。私の格言”Lymphomaは忘れたころにやってくる、結核も”という感じです。それにしても核となっている先生方は知り合いの先生が多いということも最近、特に感じることです。うちのレジデントもすごく刺激になったようです。関西でも同様の会が開催されるようですが、いずれお邪魔したいと思っています。今日は私の尊敬する須藤先生や徳田先生らの大船内科カンファレンスもあったのですが、こちらは参加できず残念です。
スライドを作ったA先生、一緒に鑑別を考えた研修医の先生方、元主治医のC先生
お疲れ様~!!
写真:先日の青木邸にて。みんなが持っているのはなぜかマウスのBALFの写真です。