杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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入局,大歓迎です!

感染症セミナーのご案内

2007年10月26日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです 
聖路加の古川先生のレクチャーがあります。あんずからは近いので参加可能ですね。

日 時: 平成19年11月9日(金) 午後 7:30~9:00
場 所: 財団法人 日本心臓血圧研究振興会 
附属 榊原記念病院 榊原ホール
 東京都府中市朝日町3-16-1 TEL 042-314-3111
講演
「 循環器領域の感染症について 」
聖路加国際病院 内科感染症科 医長 古川 恵一 先生
当日、軽食の御用意をさせて頂いております

共催:財団法人 日本心臓血圧研究振興会 附属 榊原記念病院
ブリストル・マイヤーズ 株式会社

PAH ぱーと3 どないするっちゅうねん!

2007年10月26日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Maserです。
あんずでもIIPsのステロイド量やPHの治療についてもう少し突っ込んだ話し合いが
必要と思っています。では、例のMayoから引用すると、、
[診断]
Pulmonary hypertension is defined as mean pulmonary artery pressure(PAP)
that exceeds 25mm Hg at rest or 30mmHg with exercise.もしくは右心カテーテル
[Mangement of pulmonary Hypertension in interstitial lung disesaes]
1. Treat underlying interstitial lung disease
2. Provide supplemental oxygen therapy when appropriate
3. Treat heart failure
4. Consider anticoagulant therapy
5. Consider vasomodulator therapy
ベラプロストナトリウム、経口プロスタサイクリン(PGI2):ドルナーR, プロサイリンR など
prostacyclin analogues epoprostenol(エポプロステノール、商品名フローラン、Gilead社), treprostinil(リモジュリン), iloprost(吸入プロスタグランジン製剤 のiloprost、商品名Ventavis
   **<analogue of prostacyclin PGI2>**
半減期の違い treprostinil vs エポプロステノール= 4時間 vs 3-6分間
どちらの薬剤とも主に在宅で使用されているが、treprostinil は旧世代のエポプロステノールに比べて、半減期が長い(4時間対3-6分間)ことや冷蔵しなくても安定しているなどの利点がある. どちらも静脈注射で使用
phosphodiesterase-5 inhibitor sildenafil(バイアグラ)
 ボセンタン水和物製剤(販売名:トラクリア錠62.5mg)について、効能・効果を「肺動脈性肺高血圧症(WHO機能分類クラスIII及びIVに限る)」として、2005年 4 月11日に承認。ヒトで知られている
エンドセリンのETAとETBの両受容体に非選択的に結合するエンドセリン受容体拮抗薬である。両受容体を阻害することにより、ET-1の上昇に伴う種々の有害作用、特に血管収縮、細胞の増殖と肥大、細胞外マトリックスの形成等を抑制する。
Selective endothelin A receptor antagonists (sitaxsentan and ambrisentan) も将来出てくるとのこと。
6. Consider lung transplantation

最後に、、、ILDとPH合併例でのsystemicな治療は難しい。なぜならV-Q mismatchが増悪して低酸素血症を助長することがあるから。
以下は某T大のdoraさんからのコメント→いつもありがとうございます。
 まったくEvidenceに欠けますが、CTDに合併したPAHについては、
1:RVSP圧が40前後の患者にはドルナーを開始(ドルナーという時点でEvidenceが…)
2:ドルナーでがんばりきれなくなったところで、ボセンタンを追加
3:いきなり右心不全とかで来た患者には、まずDOA, DOAやアムリノン(体血管抵抗と肺血管抵抗で「高いほうを下げてくれる」と、都合のいい話を聞いたことがありますが、真偽のほどは不明)、BiPAP、NO吸入などで急性期を凌ぐ→そのあと必要に応じてフローラン、ボセンタンなど。といったところではないでしょうか。

写真:木の枝にのっている亀ちゃん。分かります?

Europen Respiratory Review  PAHぱーと2

2007年10月26日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです 
初めて読んだjounalですが、、ERSでただでもらったので帰りの飛行機の中で一応全部読んでみました。これもPH特集でした。

感想はというと、、、ふーん。、、、という感じでしょうか。
http://err.ersjournals.com/content/vol16/issue102/
これによると遺伝的にPAHへと進展するkey moleculeのmutationが考えられている。これはBMPR2というmoleculeでTGF-β typeII receptorなどをencodeしている
ものらしい。これはCTD, CHF, HIVなどのPAHにおいても関連しているようです。

Endothelin (ETA) とETB receptor の両方:肺動脈の平滑筋細胞(smooth muscle cells of pulmonary arterioles)に存在
ETB receptor : 血管内皮細胞のみに存在

の分布の違いがある。
基礎疾患がどうであってもこの両者の細胞の機能低下はNOやprostacyclinなどの
pro-vasodilatory antiproliferative moleculesのレヴェルを低下させる。
一方でprovasoconstrictive, pro-proliferative moleculesであるThromboxane A2やEndothelin(ET)-1が増加する。これは両者の細胞の機能低下を助長する。

写真のお題:井の頭公園を散歩中。。