Kanpo-Maseterです
本日のTokyo Infecton Conference(TIC)は勉強になった。
一例目はMPA(microscopic polyantigis)の前立腺癌の男性がステロイド治療中に
肺病変と胸水を認めた、というものでこれは”Nocardia"であった。
これはすぐに分かった。が、2例目は聖路加のT先生の症例だったのだが、
犬と良くじゃれあっていた78歳、悪性リンパ腫のchemo後で、control良好のインスリンdependentの糖尿病の女性が2週前の感冒を契機に意識障害を来たしたというものであった。耳介に甘咬みよって出来た傷があったようだった。髄膜炎であったのだが、起炎菌が問題となった。ざっと挙げられた鑑別は細菌:Legionella,
Listelia, TB,Heamophilus influenzae, Meningococcus, Bartonella, Pasteurella, 真菌:くりぷと、candida, Virus: VZV, HSV、エンテロその他いろいろ、、だったのだが診断は、、、
Capnocytophaga canimorsusであった。
これは以前青木先生より教わった昨日元気で今日ショック、なヒトの鑑別診断に
挙げるべき起炎菌であったのだが、http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/56d653ecb23cf63cf229cb354454eda4
どうやらimmunocompromisedな人間の口腔内などに常在しているCapnocytophagaと、動物由来の株は異なるとのことだった。
上記症例は動物由来のもの、昨日元気で、、、のものはhostにもともといる菌に
よる症状、といえるようである。違っていたらすいません。聖路加のT先生から
「当ててくださいよ、先生、、」と挑戦状を受けていた私はいろいろ考えていたのだがGram negative rodで動物というkey wordからBartonellaの一点読みをしていた僕は見事にはずしてしまった。完敗だった。CapnocytophagaのCすら出てこなかった。だが久しぶりに非常にエキサイトした症例だった。
会終了後、聖路加の古川恵一先生に直接動物の噛み物関係で覚えておくべきものを
聞いてみたが、やはりBartonella, Pasteurella, Capnocytophagaあたりとおっしゃっていた。今日は妙な充実感があった。終わり。
おまけ:
8月号の胸部臨床に”重症肺炎の経過中に急性膵炎を併発した一例”で
元あんず医員で現、虎ノ門のA先生がアスペルの報告をしています。私も一応
second authorですので、お暇な人は読んでください。
10月号の胸部臨床には私の”Langerhans cell granuloma”の一例報告が
出る予定です。また近々でonline journal "Internal Medicine"
http://www.jstage.jst.go.jp/browse/internalmedicineのclinical image
のコーナーにmassを形成したsarcoidosisがacceptされたのでいずれ出る予定です。
本日のTokyo Infecton Conference(TIC)は勉強になった。
一例目はMPA(microscopic polyantigis)の前立腺癌の男性がステロイド治療中に
肺病変と胸水を認めた、というものでこれは”Nocardia"であった。
これはすぐに分かった。が、2例目は聖路加のT先生の症例だったのだが、
犬と良くじゃれあっていた78歳、悪性リンパ腫のchemo後で、control良好のインスリンdependentの糖尿病の女性が2週前の感冒を契機に意識障害を来たしたというものであった。耳介に甘咬みよって出来た傷があったようだった。髄膜炎であったのだが、起炎菌が問題となった。ざっと挙げられた鑑別は細菌:Legionella,
Listelia, TB,Heamophilus influenzae, Meningococcus, Bartonella, Pasteurella, 真菌:くりぷと、candida, Virus: VZV, HSV、エンテロその他いろいろ、、だったのだが診断は、、、
Capnocytophaga canimorsusであった。
これは以前青木先生より教わった昨日元気で今日ショック、なヒトの鑑別診断に
挙げるべき起炎菌であったのだが、http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/56d653ecb23cf63cf229cb354454eda4
どうやらimmunocompromisedな人間の口腔内などに常在しているCapnocytophagaと、動物由来の株は異なるとのことだった。
上記症例は動物由来のもの、昨日元気で、、、のものはhostにもともといる菌に
よる症状、といえるようである。違っていたらすいません。聖路加のT先生から
「当ててくださいよ、先生、、」と挑戦状を受けていた私はいろいろ考えていたのだがGram negative rodで動物というkey wordからBartonellaの一点読みをしていた僕は見事にはずしてしまった。完敗だった。CapnocytophagaのCすら出てこなかった。だが久しぶりに非常にエキサイトした症例だった。
会終了後、聖路加の古川恵一先生に直接動物の噛み物関係で覚えておくべきものを
聞いてみたが、やはりBartonella, Pasteurella, Capnocytophagaあたりとおっしゃっていた。今日は妙な充実感があった。終わり。
おまけ:
8月号の胸部臨床に”重症肺炎の経過中に急性膵炎を併発した一例”で
元あんず医員で現、虎ノ門のA先生がアスペルの報告をしています。私も一応
second authorですので、お暇な人は読んでください。
10月号の胸部臨床には私の”Langerhans cell granuloma”の一例報告が
出る予定です。また近々でonline journal "Internal Medicine"
http://www.jstage.jst.go.jp/browse/internalmedicineのclinical image
のコーナーにmassを形成したsarcoidosisがacceptされたのでいずれ出る予定です。