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国立西洋美術館 前庭と「カレーの市民」

2022-06-12 | 映画と美術と音楽と

国立西洋美術館 前庭と彫刻「カレーの市民」
上野の国立西洋美術館が一年半の休館後、この春にリニューアルオープンをしました。

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建物全体のメンテナンスだったようですが、外観的には「前庭」が開館当初(1959年)の姿に戻りました。彫刻の配置も開館当初の位置に戻ったそうです、これがル・コルビュジエ設計のオリジナル。
改修前とどこがどう変わったのか、私には正確にはわかりませんが、植え込みがなくなり広くのびのびとした印象になりました・・ノビノビ。
「カレーの市民」の下の芝生の楕円形がとても効いています、建物の角ばった印象とこの楕円形とのコントラストがとても面白い。
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この美術館は私が小学生のころに開館しました。
記憶では、私の両親は「西洋美術館」ではなく「松方コレクション(の美術館)」と呼んでいました。
日本はまだまだ戦後、当時1ドルが360円だったころ、鯨カツが給食だったころ、まだバナナが高価だったころ、「松方コレクション」の言葉の響きには、「日本が誇る西洋に対抗できる素晴らしいコレクション」の印象がありました。
「松方コレクション」は憧れの素敵な言葉でした。
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この美術館で「ミロのビーナス」を「もの凄〜く並んで一瞬だけ観た」ことを思い出します。
当時、はるばるパリからやって来た「ミロのビーナス」に並ぶのは当然でした。一般庶民は将来日本人がパリのルーブルまで行ってビーナスを観るようになるとは誰も思っていなかったからです。「今観ておかいないと、も〜一生観れないからな!」と親にも言われ、仕方なく並んだ記憶があります。
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西洋美術館はそんな「憧れの西洋の空気」を感じる建物でした。
子供心にも建物がカッコよかった!(・・今でも)


前庭中央の群像「カレーの市民」 
オーギュスト・ロダン
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当時、私たち小学生はこの彫刻「カレーの市民」のタイトルを聞いて、さすがに食べる「カレー」とは関係ないことはわかりましたが・・「まるで囚人のようだ」「なんでみんなこんなに悲しそうなの?」「手カセのような縄はなんでついているの?」「なぜみんな裸足なの?」・・結局わかりませんでした。
随分後になって高校の美術の先生から「この人たちはカレー市を救うために死を覚悟して敵占領軍の陣営に使者としておもむく姿だ」と教わりました。・・やはり食べる「カレー」とは関係ありませんでした。


西洋美術館の前庭には超有名なこの人もいます、毎日毎日考えてます。
・・何を?

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