ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

輝く!ピロデミー賞2009

2009-12-28 11:55:52 | ピロデミー賞
紅白歌合戦は60回だそうですが、こちらはその1割、6回目を迎えました。
さあ、全国5,6人のピロデミーファンの皆さまお待たせしました!どうぞ発表をご覧下さい。


■映画部門

【今年の十本】(観た順)
『ラースと、その彼女』
『ダウト』
『ミルク』
『スラムドッグ$ミリオネア』
『グラントリノ』
『ディア・ドクター』
『バーダー・マインホフ -理想の果てに-』
『沈まぬ太陽』
『母なる証明』
『空気人形』

【最優秀女優賞】
キム・ヘジャ 『母なる証明』母親役
うっとうしくも温かい、そして生々しい「母親」像ここにあり。

【最優秀男優賞】
ショーン・ペン 『ミルク』ハーベイ・ミルク役
ミルクの人間的魅力を余すことなく。表情も本物そっくり。

こうして並べてみると今年は、マイノリティや弱者を扱った作品を多く見ていて、その一つひとつが印象に残りました。
特に良かったのは『ミルク』。困難に立ち向かっていく勇気をあの柔らかい笑顔で包んで突っ走っていった。今まで光が当たらなかったところに光を当てる。そして、共に生きるとはどういうことなのか。『ラース』『グラントリノ』辺りはそのことを考えさせられます。
『母なる証明』は偏見に対して真っ向から向かっていく情熱的な母親の物語。ポンジュノ節の苦みが効いている。家族と言えば『空気人形』も逆説的な家族の物語のようにも見える。家族の「不在」が、繋がりを求める人々の心を浮き彫りにさせているように見えました。


■ドラマ部門

【国内ドラマ賞】
『深夜食堂』
定点カメラのような、それでいて人間の機微に触れる。こんなドラマあってもいい。

【海外ドラマ賞】
『アルフ』
昔のドラマだけど、たくさんの人の声で再放送、DVD化され、そのことに感動。所さんの笑い声、懐かしい。

【最優秀女優賞】
該当者無し

【最優秀男優賞】
遠藤憲一 『不毛地帯』鮫島辰三役

本当は『不毛地帯』は来年に評価すべきなんだろうけど、遠藤憲一のギラついた顔付きと言動に目を奪われました。それに今年は『白い春』『湯煙スナイパー』とエンケンイヤーだったと思い、差し上げました。
その他、山田太一最後の連ドラ『ありふれた奇跡』は今どき珍しいゆっくりしたペースの作品でBGMも控えめで良かったです。
単発ドラマだと『刑事一代』。渡辺謙の鬼刑事っぷりが堂に入ってる。『沈まぬ太陽』も含めて、「昭和」という時代がすごかったからだとも思ってしまうのだけれど。


■ゴールデン・タンジェリン賞(略してタジー賞)
 最も「アレ」な感じの作品と俳優に贈られます。

【タジー作品賞】
『7つの贈り物』
ウィル・スミスさん、だからといってその行動はないでしょう。
『おとなり』
美男美女の自己満足探求うだうだ映画。
『宇宙へ』
NASAのプロバガンダ。やるならもう少し考えましょう。
『わたし出すわ』
アイディアはいいけど、着地点がよく分からない。

【タジー女優賞】
酒井法子
逮捕された事実もさることながら、よりによって裁判員制度のDVDに出演していたとは…。

【タジー男優賞】
中居正広 『私は貝になりたい』清水豊松役
感情を込めすぎです。


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オバマ大統領の誕生という「希望」で始まり、日本でも政権交代が起こった今年、積年の問題を目の当たりにしてやや不安な年越しになってるような気がするけど、来年はパッと明るい映画も見たいなあ。リバイバル上映でやってた『ロシュフォールの恋人たち』みたいなのを。
ではみなさま、良いお年をお迎え下さいませ。