ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『アース』 偉大なる再放送

2008-01-25 00:19:36 | 映画
NHKスペシャル「プラネットアース」は11回すべて観たから、大半のシーンは見覚えがある。だから言わばこれは再放送。それでも、この映画は観る価値がある。テレビでは味わえない、スクリーンだからこそ、地球を「体感」できるから。

まず、音。地響きのような風の音、数百メートル瀑布の轟音が腹の底から響き渡る。肉食獣の狩りでの息遣い、極彩色の鳥の求愛ダンスの羽音…サラウンドで聴くと、ゾクゾクっとしてしまう。

そしてもちろん、映像。映画だと影の部分が引き立つ。冬の北極は厳しさと美しさの同居していて、感慨深い。それから、動物のアップが迫力があるのは当然として、広角の映像に集団の生命力をビシビシ感じる。渡り鳥が何千羽と飛んでいる俯瞰シーンは、まるで人体を構成する細胞のようにも見え、逆に銀河に散らばる星々にも見える。超マクロな世界も超ミクロな世界も、実はそんなに構造的には差がなかったりして。ちょっと哲学的に考えてしまった。

映像に説得力があるから、クドいナレーションは要らないと思う。『ディープブルー』の時も思ったけど、これを撮った人たちのドキュメンタリーが見たい。あと、NHKが開発したスーパーハイビジョン(ハイビジョンの16倍の鮮明さ!)で見たいなあ。

…それにしても、映画館バイトの身としては、これにお客さんがたくさん入るのはいいんだけどさ、上映終了後に90リットルのゴミ袋が3ついっぱいになっているのを見て、「なんだかなあ」って思ってしまう。エコなのエコじゃないの?買ってるのはお客さんだけど、売ってるのは自分たちだし。そんなことをグルグル考えてしまうのでした。