ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

ER9-12「下町の聖人」A SAINT IN THE CITY

2006-01-07 00:01:36 | ER緊急救命室
事故にあった市議会議員がERに運び込まれる。なんとか予算増を願うウィーバーと、自身の人脈づくりに熱心なロマノとが議員の待遇を巡って衝突。検査の結果、彼が梅毒だと分かり、ウィーバーはもみ消したわけで。時々この二人を見てると患者じゃなくて違うところを向いて治療してるんじゃないかって思うことがある。でも、それが病院のためでもある場合もあるのだから、一概に悪いとも言えないし。難しいね。

ルカは、意識の戻らない妻のそばから離れようとしない夫を、手術に向かわせようと、隠れてコードを外し妻の死亡宣告をする。つまり、生きているのに死亡宣告。何話か前の「再度死亡」そりゃ、エピの逆パターン。ウィーバーの逆鱗に触れたわけで。

所変わって、カーター財団のパーティ。嫌々ながら出席したカーターと付き添ったアビー。カーターのおばあちゃんも久々に登場。未だに、彼女はこの自分の仕事をカーターに引き継がせたいみたい。多くの子どもが餓死した1933年に、カーター家は炭坑で一山当てたということをカーターはぼやいてたんだけど、あの『キング・コング』の時代かぁって、一人、思ってた。そんなことに対しての罪滅ぼしの気持ちからか、マクナルティの診療所に現れ、小切手を置いていこうとしたところ、破かれてしまった。

ウィーバーが流産したことを知らないスーザンが、赤ん坊のための服と靴をプレゼントしようとする。なんと間の悪い…。

ER9-11「友の助け」A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS

2005-12-18 17:57:01 | ER緊急救命室
急性白血病を見過ごしたルカが症例研究会に呼び出される。でも結局ヤケを起こして部屋を飛び出してしまう。患者の母親を見つけたルカは、意識を失うまでの様子を語ろうとしたところをロマノに見つかり、咎められたのだった。ミスだと悟られ賠償金を請求されたら、他の患者の医療費に上乗せされるんだぞ、というロマノの言葉は管理職としてもっともだけれども、ルカの心情も察すると心苦しい。

ウィーバーは腹痛を覚え、自らエコーを当てていたところをアビーに見つかってしまった。画面の胎児の鼓動は止まっていた。いつもの強気な感じから打ってかわって、誰にも気づかれたくない、と処置を受けたがらない彼女の姿が可哀想で。赤ん坊を流産したという手話の手だけ写しているシーンが悲しくて。

プラットは、義兄がトラブルに巻き込まれ苛ついていたのだけれど、カーターが何とか収めた。なかなか、先輩面が板に付いてきたねぇ。

各々の抱える問題が深刻な状況に直面したけれど、数学オタクの少女とか、93歳のハッスル爺さんとか、笑いを誘う変な患者もいたのが救いだったかな。

ER9-10「ふり返れば」HINDSIGHT

2005-12-11 15:24:12 | ER緊急救命室
ERに突如、医学生のハーキンスが意識不明の状態で運び込まれる。救急車に同乗してきたルカも顔を怪我している。何がなんやら分からない状態のまま、映像がフラッシュし、ルカの運転する車がすごい勢いのまま事故に遭う瞬間になった。そう、今回は、『メメント』の如く、時間を遡って事の真相が明らかにされていく。

そんな手法を取っているので、最初は混乱したけれど、とても巧いやり方だと気づく。いくつものポイントでバッドチョイスを繰り返し、最終的にルカがヤケを起こし堕ちていく様子が、結果が分かってるだけに、哀れに見えてくる。5thシーズンのジョージ・クルーニー降板までの悲劇的な展開をフラッシュバックのように思い出した。それから、最悪の状態になってしまう前の19歳とハタチのカップルの幸せそうな笑顔も、これから起こることを思いながら見ると胸が痛い。

長期のドラマシリーズだからこそできる、こういう意欲的な挑戦を羨ましく思った。

ER9-09「独りぼっち」NEXT OF KIN

2005-12-04 23:25:08 | ER緊急救命室
ニューヨークのお土産に、注射器型のERボールペンをもらいました。もったいなくて使えない。。。ありがとさん。

ここ何週か続いているエリックの問題。刑務所に送れることは無かったが、結局、医療除隊処分ということになり、シカゴに戻りリハビリすることに。でもやっぱり、エリックはリハビリセンター抜け出して辞めてしまった。治療を強いてはいけないとアビーママは力説するも、ついにアビーは二人との決別する。これで終わりなのか、それともこの先も続くのか、アビーの躁鬱病の呪縛は解けるのだろうか。

事故で父親を亡くした女の子。実は、男の子だった。性同一性障害なのだろうか。父親は理解があったようだけれど、引き取りに来た離婚した母親は、息子の姿を受け入れられずに、髪の毛を切ってしまった。プラットが怒ったのは意外だった。こういう事に一番理解がなさそうなキャラなのに。

ERに置き去りにされた赤ん坊とチェン、身寄りのない老女とルカなど、「独りぼっち」というタイトルが家族のない彼らに重くのしかかるような感じだった。ちなみに、このエピは、ロマノ役のポール・マクレーンが初監督。

ER9-08「初雪」FIRST SNOWFALL

2005-11-27 22:15:41 | ER緊急救命室
アビーは、弟エリックの収監されている基地へガラントと一緒に向かう。そこに現れたのが、かのアビーママ。サリーフィールド再登場。躁鬱病に向き合い、いまは症状が落ち着いているようだ。逆にアビーの方が気が立っているように見える。

そのころ、シカゴでは一晩で90センチもの大雪が降り、ERは開店休業状態。静かなERってレアだから、この雰囲気ちょっと好き。急患も来ないだろうと思っていたカーターは、アビーの元へ向かおうとしたが、呼び止められる。母子3人にトラックが突っ込んだらしい。同時に3人治療にあたるコーデイがまぁすごいこと。全身全霊でやってるって感じがにじみ出ていた。ネイサンが親族移植を父親に説得したことに対して、最後にコーデイの粋な計らいも良かったし、彼女と父親の悲しみの共有もまた涙を誘う。

今回は、ジャックオーマンが脚本兼監督。他の急患がいなかった分、ストーリーがすっきりとしながらも、登場人物の心情丁寧に描かれていて、感動的なエピだった。

ER9-07「痛みに耐えて」TELL ME WHERE IT HURTS

2005-11-25 12:10:52 | ER緊急救命室
最初のシーンで、ウィーバーが超音波の妊娠検査をしている。いや、されている。ええー、あのウィーバーが妊娠?バリバリのキャリアウーマンな感じだったのに。てか、人工授精?付き合ってるのは、女性救急隊員のロペスなわけで。ツイてないこと続きだったウィーバーが嬉しそうにスーザンに報告する姿を見て、良かったねぇとしみじみ思う。

で、そのスーザンは、ツイてない。患者を3人も看取ってへこんでいる。それを「殺した」と言うフランク。そのことに対して患者をたくさん救ってきたと捲し立てて反論する彼女がちょっと頼もしかった。フランクはいつも偏見を持ってイヤミばかり言うんだもの。でも、やっぱり落ち込んでいたらしく、部屋で一人ワインを飲む姿には、30女の哀愁が漂う。

アビーの弟エリックは、無断に軍を抜け出していたらしく、MPに逮捕されてしまう。ただでさえ、家族の病歴をウソついていたわけで、アビーは躁鬱病を疑う。そりゃ、へこむわ。第7シーズンでのアビーママの躁鬱病騒動は、大変なものだったし。このママを演じたサリー・フィールドはエミー賞のゲスト女優賞にノミネートされたぐらい、迫真の演技だった。と考えると、エリックはやっぱり精神を患ってるのか?

ルカはERに復帰したけれども相変わらず。ついには、コールガールに手を出してしまう。彼は、どないなってしまうの?

ER9-06「はかない希望」ONE CAN ONLY HOPE

2005-11-20 16:10:59 | ER緊急救命室
末期の肺気腫患者のアリソンが延命拒否にサインした。それを見かねたネイサンは、別の治療法を提示する。自分のパーキンソン病という境遇と重ね合わせて、生きる希望を見出して欲しいと思ったのだろう。しかし、それは今後、政府が認するかどうかも分からない方法だと、カーターは怒る。思いやりのある行動だったけれど、医学生の身としては、行き過ぎの行動だったのかもしれない。

今回のタイトルは、キャリーオーバーの膨らんだ宝くじにもひっ掛けている。いい雰囲気になったプラットとチェンがいる部屋に弟レオンが、「当たった」と乱入。服もちゃんと着ずにチェンは逃げ帰る。あれだけプラットを嫌がってたのに、なんでこんな風になるんだろ?縁は奇なるもの。

薬物を飲まされた上、レイプされたと思われる14歳の少女に、エリザベスは打ち明けようとしたが、少女は急に怒りだし、実は自分自身で薬物を飲み、セックスしたのだと言い出した。目を輝かせて「20人もボーイフレンドがいるの」と言う彼女に、とてもやりきれない気持ちになった。エリザベスも同じ心情だったのだろう、二の句が継げない。

ネイサンの患者を想う気持ちと自身の病気と。駅のベンチで立ち上がれなくなってしまったネイサンの姿は、悲哀が漂っていた。

ER9-05「悲しい運命」A HOPELESS WOUND

2005-11-15 23:30:15 | ER緊急救命室
病院内はハロウィンの飾りでいっぱい。カーターは骸骨で、婦長になったアビーはナースキャップを被って、看護婦が看護婦のコスプレ。これがなかなか似合ってる。当たり前?

コーデイが手術室を覗くと、なんとロマノが執刀してる!と思ったら、家畜の豚の胆嚢切除だったわけで。途中で麻酔が切れ、大暴れする豚。そりゃかわいそうだよ。強気のロマノも、ERに降りてくると皆から厄介者だと思われているのではないかと、被害妄想に苛まれているようで。今頃気づいたか。(^_^; 自分の部屋で、外科医にカムバックできるか不安であることコーデイに吐露する。

コーデイに付いた医学生・ネイサンが登場。いきなりの遅刻。しかし、彼がパーキンソン病で動けなくなるときがあるということがわかる。それでも医学の知識は抜群で、冷静な判断を行える優秀な人物のようだ。興味深いキャラクターだし、今後、準レギュラーになるのかな?

ラスト手前、コーデイが排水溝に落とした結婚指輪をロマノがマジックハンドで取り出したのを渡していた。妙なところで優しい。こういう形でしか思いを伝えられない不器用な一面を見せた。

ER9-04「男らしく歩こう」WALK LIKE A MAN

2005-11-04 11:59:26 | ER緊急救命室
医学生・ガラントが主役のエピ。

インフルエンザの予防注射を勧めるTVの生中継に出演していたウィーバーが、針を交換せずに2人に注射してしまうミス。不謹慎にも笑ってしまった。でも、彼女にとっては相当堪えただろう。おかしいのはウィーバーだけではない。ルカは、患者の少女の付き添いの母親と検査結果を待つ間に、レントゲン室で関係を持ってしまい、しかも出てきたところをスーザンに目撃される。マークと共に品行方正で通っていたのに、今シーズンのルカは、イライラしてたり、不埒な感じだったり、とにかく変だ。どーした?

ガラントは、ステラに対しての診断に心臓病医のケイスンに楯突く。学生のくせに生意気なことを言うな、というような圧力で、屈してしまったのだが、その後、容態が急変。甲斐無く亡くなってしまう。ガラントの考えが正しかったのだけど、ケイスンは、臆する様子もなく、それを見て声を荒げる。ケイスンの権威主義的な感じは、シーズン1で、スーザンに対してもあったっけ。カーターは、同情とともにガラントを諭す。

断酒を破って酒を飲んでしまったアビーとそれに呆れるカーター。お調子者のプラットと真面目なガラント。この二組の和解で、今回は終了。


ER緊急救命室〈ナイン〉セット1【DISC1~3】

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ER9-03「反乱」INSURRECTION

2005-10-22 23:18:29 | ER緊急救命室
今日も今日とて、大混雑のER。薬物中毒の常連患者が、鎮痛剤欲しさに受付で叫んでいる。

ハンチントン病の意識のない患者が運び込まれ、スーザンが治療にあたる。アビーとカーターが口論していると、突然、中毒患者がチェンに銃を突きつけて、鎮痛剤を要求する。アビーは冷静に注射を打ち、患者改め犯人は、なぜかアビーにキスし出て行く。過剰に注射したために、入り口で犯人は倒れてしまったが、カーターの怒りは収まらない。そりゃそうだ、精神病患者にナイフで刺された経験があるもの。勝手に金属探知器を注文する。しかし、ウィーバーにキャンセルされてしまう。もちろん、経費がかかるという理由からだ。

これにキレたカーターは、治療をボイコットし、ストライキを始める。徐々にその輪は広まり、医者、ナース、職員までも「病院の安全」を求めて外に集まる。スーザンが外にいるアビーを呼びに来て、カーターと治療か安全かをケンカしているうちに、ハンチントン病患者の呼吸器のスイッチを母親が切ってしまう。それを察知したスーザンは、黙って再びスイッチを入れる。ここで男声のオペラが掛かるのだけれど、『フィラデルフィア』のワンシーンに似て、悲痛だった。

夜になり、ウィーバーが折れ、金属探知器が導入されるようになった。しかし、彼女はカーターに、ナースの解雇か、深夜のラボを閉めるか、選択を迫る。安全を求めた勝利だったけれど、苦いものだった。今回のストは、命と命を秤に掛ける難しい問題を孕んだものだったと思う。