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保守はゴジラの夢を見るかⅡⅩⅧ

2014年07月03日 | 歴史
近代日本、そして戦後の神話
 すべてが文明レベルの説明で方(かた)がつくわけでもありません。日本には日本独自の問題もあります。近代日本の歩みを論じてみましょう。
それがどういうジレンマをはらみ、どのように問題が生まれてきたのでしょう。
そしてそれをどう処理しようとして、それがどこまで上手くいって、どこから失敗したのでしょう。

 まず最初にご提示したい概念はインコヒーレント・テクスト(incoherent text)、”つじつまの合わない物語”です。これは単なる支離滅裂ではありません。
才能がない連中が物語を作れば何だって支離滅裂にできます。
しかし、ちゃんとしたまとまりを持とうとして努力したにもかかわらず、どこか矛盾が生じて、作者自身が物語内で起きていることをきちんと説明できない、
一貫した流れに位置づけられない、本当に才能がある作家が作ってもこうなることがあります。おもしろいが何が言いたいのか分からないのです。
単に支離滅裂なだけだとおもしろくありません。単純につまらん話になってしまいます。おもしろいけど何か繋がってない、まとまりがない感じです。
映画の前半と後半で違う話になっているような、そういった印象を与えてしまう作品が存在します。
こういった物をインコヒーレント・テクスト、まとまりのない物語といいます。
映画評論でよく言われるのが「作り手側の世界観に矛盾があるからだ。
その矛盾に気がつかないまま物語を始めてしまい、途中でその矛盾が表面化してくると収拾がつかなくなる。しかし話を維持しなくてはいけない。
そこで前提を切り替える。するとつじつまが合わない、まとまらない物語になってしまう」これがつじつまの合わない物語の概念です。

 これを近代日本に当てはめると過去150年ほどの歩みというものが良く理解できます。日本の近代は1843年、ペリーの黒船がやってきたことから始まります。
これで鎖国は終わりです。ペリーが来る前からヨーロッパ人がアジアに出没していることは幕府は知っていました。
でもペリーまではどうにか追い払うことができました。しかしこの時はどうにもならなくなり開国となります。
近代が本格的スタートし、江戸幕府は10数年後に滅び、明治政府と共に新しい日本が始まります。当然日本は西洋の文明文化を摂取しようとします。
攘夷と称して西洋の連中を追い払おうとしたした過程で、今のままではできないという厳然たる事実に直面させられて、
これはもう向こうの方法論を学ばない限りは向こうを追っ払うことすらできないと気ずきます。これを文明開化と呼びます。
この文明開化という言葉を作った人が現在まで通じる深い考えがあったとは思いませんが、
振り返ってみると文明開化という言葉は非常におもしろい意味を持っているのです。
コールリッジは「文明と文化は違う…」と言っています。
「文化は過剰になることはない。ところが文明が過剰になることは起きる。文明が過剰になると良くないのだ」

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営業日の午後12時~午後4時は、手術、治療業務のため留守番電話にしている場合があります。
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7月の予定:7月12日(土)学会出席のため獣医師全日不在です。スタッフは通常勤務。サービス内容はお問い合わせを。



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