まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

建築の表層は着替えることが可能?

2023-03-29 19:36:58 | 建築・都市・あれこれ  Essay

設計計画高谷時彦事務所 Profile 記事一覧へ

衣服は人を覆い隠すものですが、その人となりを映しだします。建築も中にいる人たちを覆い隠しはしますが、その人たちの活動や考え方を映し出す・・・とはよく言われることです。

ここで少し考えてみます。

「〇〇カメラ」(特に固有名詞には深い意味はありません)のお店が発しているのは

「品も格もひとまず横に置く。なりふり構わず安さで勝負」というイメージでしょう(下写真はWEBページから引用しました)。

しかし、「〇〇カメラ」の本社は別のメッセージを発出しています。「品格、良識、責任感、堅実性などのある会社」というメッセージでしょう。

同じ会社が場所や立場により、社会に発するメッセージを変えているんですね。ちょうど人が衣服をTPOで変えるのと同じなのでしょうか。

確かに大手製鉄会社の東京本社は、臨海にある製鉄所のイメージとは遠いところにあります。それは用途・機能の違いです。「〇〇カメラ」の場合も、お店と本社という用途・機能の違いが反映しただけといえばそれまでですが、この「建築の表層の都合よい使い分け」には、少し考察するに足る価値がありそうです。宿題です。

高谷時彦 建築・都市デザイン

Tokihiko Takatani  architct/urban designer

 

 

 

 

 


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