女優のモニカ・ヴィッティさんが亡くなったというニュース。たまたま見たミケランジェロアントニオーニの「赤い砂漠」の中の一シーンを思い出しました。ただの白い壁(建築のインテリア)の前に彼女が立っているというそれだけのシーン。しかし、とんでもない存在感があります。壁の持っている質量、量感を圧倒するものでした。それを出したアントニオーニがすごいのかもわかりません。昨年の秋にはジャンポールベルモンドもなくなりました。この人も軽そうに見えて不思議な存在感。「リオの男」などのシリーズも面白かったですが、「勝手にしやがれ」や「気狂いピエロ」の「危なくて繊細、そしてざらっとした」質感もよかった。「気狂いピエロ」で共演していたアンナカリーナも1,2年前に亡くなりましたね。一つの時代の終幕でしょうか。
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