まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

目白散歩吉村順三アトリエと徳川ビレッジ

2018-09-23 00:03:42 | 建築まち巡礼東京 Tokyo

目白の吉村順三記念ギャラリーを見学。旧事務所の打合せ室で、吉村順三ディテールの障子に関心、感心、得心。建築において動く部分、可動部がこんなにたくさんのことを語り掛けてくれるんですね。面白さを十分に堪能しました。部屋のスケールも心地よいものでした(もしかすると写真撮影OKだったのでしょうか)。

 

すぐ近くには徳川ビレッジ。WEB情報を見ると、尾張徳川家の19代当主徳川義親が昭和初期に開発した住宅地とのこと。御本家の建物は御当主の同級生、渡辺仁と紹介されています。渡辺仁は色々なタイプの建築をつくった人で、上野の国立博物館、銀座服部時計店、そして品川の原美術館も彼の手になります。さらには私の中でもう一度訪れたい建築の上位にある熱海日向邸の地上和館部分も渡辺仁です(地下はブルーノタウト)。

ビレッジの中に入ると表示が英語になっています。

 確かに遊んでいる子どもは外国人。

そうとう高級な賃貸住宅です。大使館の関係者や大企業、あるいはIT関係者が住んでいるのでしょうか?

家の中には入れませんが、桜並木でできた、みち空間自体が緑あふれる気持ちの良い共用空間になっています。こういうところに暮らすと、一つのコミュニティ意識が醸成されることでしょう。ここまで高級感が無くても良いですが、やはり住宅地には、何かみんなで共有できる外部空間、公共空間があるといいですね。公共性やコミュニティというのは空間性を伴った概念だと思います。みんなが親しみを感じることのできる空間(まち並みのこともあるでしょう)が共有されることで、コミュニティ意識は育つでしょうし、また自分たちの物ではあるけども、私だけの物ではない大切な空間が、公共という観念を育てるのではないでしょうか。

I visited Yoshimura Jyunzo Memorial gallery in Mejiro. Yoshimura is an architect of great renown and his office was converted into a memorial gallery. I found the detail of the window and shoji, a sliding wooden door, interesting and full of craftmanship. I enjoyed Yoshimura world very much.

 

高谷時彦 建築/都市デザイン

設計計画高谷時彦事務所・東京

東北公益文科大学大学院・鶴岡

Tokihiko Takatani  architect/professor

Takatani Tokihiko Studio. Tokyo

Graduate School of Tohoku Koeki University. Tsuruoka City. Yamagata Pref.