まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

ボローニャで「丹下先生」にであう(2011視察09)

2011-10-05 18:49:18 | 海外巡礼 South Europe

ボローニャ番外編その2です。

ボローニャマルコーニ空港に向かう朝10時までに戻ってこれるか心配でしたが、フィエラFair(見本市)地区を文字通り駆け足で見てきました。

途中に磯崎さん設計の新駅の現場もあります。

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相当大きな現場です。

それよりもFieraへと急ぎます。しかしさすが丹下先生です。軸線上のアイストップに見慣れたモニュメンタルな形態が現れ、私の方向感覚が間違っていないことを示してくれます。スリットを挟んだツインタワーです。イタリアで丹下的なるものに出会う、あるいは60年代に出会うというのもある種感慨モノです。

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期待通りの形態です。

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全てが丹下先生の設計ではないと聞きましたが、基本的な構成は間違いなくコンペ案に沿っているのでしょう。

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モニュメンタルな都市デザイン手法の典型です。丹下さんのデザインは普遍的な分かりやすさがあるのだと思います。もちろんその分かりやすさがイージーに切り取りられると奥行きのない平板的な都市空間になるのでしょう。しかしまずは素直に丹下先生の意図が今なお貫徹されていることに敬服の至りです。満足感と共にボローニャの中心部に足を早めました。

来るときは丹下先生のツインタワーが道しるべとなりましたが、帰りは有名な斜塔が方向を示してくれました。

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どちらがいいということではありません。新しい機能主義のシンボルと歴史を示すシンボルの両方があるというのが、都市の魅力のひとつではないでしょうか。


市民がまちの将来を考えるアーバンセンター(2011視察08)

2011-10-05 18:27:01 | 海外巡礼 South Europe

ボローニャ番外編(その1)です。

私たちは6日にチネテカヒアリングと見学、市役所ヒアリングとサンフェリーノ地区見学そしてジョルジオコスタ社会センター訪問の日程を終えた跡、次の朝からウルビノに向かい、8日の夕方にボローニャに帰ってきます。そして次の9日の朝にはミュンヘンに向かうという行程です。

ぎっしりと詰まった日程ですが、間を縫って8日の夜にマジョーレ広場に面したアーバンセンター、そして9日の朝早くフィエレ地区をあわただしく見てきました。

アーバンセンターは市の中央広場マジョーレ広場に面し市役所のとなりです。全体としてはSalaborsa図書館と呼ばれています。1,2階と地下が図書館となっています。過去の遺跡のうえに建てられたようです。地下の遺跡が床下に見えます。P1130516

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地下には講堂もあります。

Salaborsaとは証券取引所のことだそうで、昔の写真も展示されています。

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この建物の3階がアーバンセンターです。アーバンセンターというのはボローニャで現在進行中あるいは将来に向けて計画中のプロジェクトを市の考え方と共に市民に公開展示して、みんなでボローニャをどうして行くべきなのかを考えていこうという施設です。

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常設の展示もあります。社会センターを含むFactory of Art地区の計画も展示されています。

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企画展示も行なわれていて、市内の建築家の作品の展示をやっていました。

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プロジェクトを議論するためのワークショップルームもあります。

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またインターユニバーシティ(CINECA)のためと思われるブースもあります。

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市の説明によるとこのアーバンセンターはボローニャのまちづくりに関わる次のメンバーから構成される委員会が運営しています。

ボローニャ市(Bologna Municipality)

ボローニャ州

Carisbo銀行財団

Monte di Bologna財団

ボローニャ大学

Bologna Fiere(次の日の朝早く見ることになる丹下建三設計のFair of Bologna:見本市会場です)

他。

こういうアーバンセンターを日本の都市にも作りたいものです。以前行ったヘルシンキにもありました。また今回もAugsburgでテンポラリーなアーバンセンターにも出会いました(あとで報告しましょう)。

最後になりましたが今動いているボローニャ新駅も展示されています。設計は丹下さんの愛弟子磯崎新さんです。次の日の朝、この工事現場も見ることになります。

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Stazione20rendering

上の写真は全体模型と駅の内部CGです。アーバンセンターのホームページから転載させていただきました。