まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

武蔵野プレイスが出来上がっていました

2011-10-06 20:39:03 | 建築まち巡礼東京 Tokyo

先日日曜日、武蔵野公会堂に用事があり、その帰りに武蔵境の駅に降り立ってみたら、武蔵野プレイスがオープンしていました。コンペで設計者が選定されてから相当の年月がたっています。

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何か今までの公共施設とは違う雰囲気で中を覗いてみたくなります。

ちょっと外から中をのぞいてみます。

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図書館です。外から吹抜けを介して地下1階の閲覧室が見えます。

中に入ってみます。

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残念ながら写真はここまで。内部は撮影禁止です。

1階を入ると正面に食事もできるカフェがあります。周りを本に囲まれているので、図書館というよりはカフェつきの本屋さんといった風です。

建築計画の教科書に出てくる図書館のように監視用に一望できるようになっておらず、アールの付いたやわらかい壁で空間が適度に仕切られています。天井は壁がそのままヌルッと連続していきます。

ところどころに吹抜けもありますが、1スパン×1スパンの単位で吹き抜けています。いわゆる公共施設では広い大きな空間の一部が吹き抜けている場合が多いのですが、ここでは大きな空間の一部が吹抜けているというよりも、天井までが2層分ある部屋が自由に点在している、という趣です。吹抜けつきの部屋も面白いでしょうといっているようです。

全体は白が基調です。巾木も天井周り縁もありません。何か「いろんなものから自由」という雰囲気を感じます。椅子や机の配置も管理者ではなく利用者が自由においたという感じを上手く出しています。

その一方で仙台メディアテークで感じるように、どこかに華やいだ雰囲気もあり、ここにいるのは本を見ながら人に見られている自分を楽しんでいる人たちなのかなとも思ったりします。

こういう空間に入ったのは初めてです。外部に視覚的に開かれたしゃれた美容室という感を覚えます。正直なところ今の私にとって居心地の良い場所かどうかは分かりませんが、何回か通ってこの風景の中に溶け込んだ自分を想像してみたい気にもさせます。

駅前に非常に良いパブリックスペースができたと思いました。