まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

まちキネのレイトショウ

2011-03-06 23:26:14 | 建築・都市・あれこれ  Essay

 まちキネのレイトショウはちょっと早めの8時からです。

 今日は日曜日ですが、鶴岡泊。原稿を2つしあげないといけないことは分かっているものの、夜7時前に研究室を脱出。まちキネに向かいました。

 ヒラボク食堂で三元豚とビール。偶然食事にこられた市役所のOさんへの挨拶もそこそこに、シネマ2の「ツーリスト」へ。主演のジョニーデップがなぜあんなに人気があるのか分かりませんが、よく映画館でお見かけします。前回は「ドクターパルナサスの鏡」への友情出演シーン。この映画はスペインの建築家リカルドボフィールの作品が登場したことでも話題になった(なっていない?)「未来世紀ブラジル」のテリーギリアムの作品。楽しい映画でした。まちキネでも昨年オープニングウィークでやっていましたが、東京で見ていたので失礼しました。丁度、そのころ「ハートロッカー」、「母なる証明」と、良い映画が続いていましたが、あまり映画館に行かない私がたまたまそのふたつはすでに見ていて、パスしてしまいました。

 それではいけません。心を入れ替えて、これからは、まちキネで映画を見る楽しみを再発見したいと思っています。私の世代の人間は日本人が平均して一人一年間で10本見ていた時期に子供時代を送っています。なにやらそんな時代の習慣が戻ってくるような気がしています。

 さて今週3月12日にまちキネで「社会を変える公益ビジネスー地方都市の再生をめざして-」と題したシンポジウムを行います。Ⅰ部は建築史家で「街の中の文化財をいかす」分野の第一人者、後藤治氏(工学院大学教授)のお話がメインです。私もまちキネの計画経緯や設計意図、そしてまちキネの母体となった松文産業旧鶴岡工場の建築的価値や、それを活かし継承することの意味を報告しようと思っています。といっても堅い話ではなく、鶴岡の人々の暮らしに大いに関係のあった絹織物の工場で、いま楽しく映画が見れることはかなり恵まれたことではないかという私の想いをお伝えしようと考えています。

 第Ⅱ部では、渋川先生を中心に進めてきた「公益ビジネスプロジェクト」総括のための「パネルディスカッション」があります。公益ビジネスのもっとも良い事例が㈱まちづくり鶴岡のまちキネ事業だというのが渋川先生の位置づけです。会場の皆さんのご意見も伺うことになりますが、どういう総括になるでしょうか。